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悪役1号(帝国陸軍仕様)

2005年8月5日 完成


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 大日本絵画刊『宮崎駿の雑想ノート』の第3話「多砲塔の出番」に登場する戦車です。宮崎駿の妄想を、タスカというメーカーが形にしてしまいました。

 キットは説明書通りの素組みですが、塗装は完全に無視して塗りました。この「悪役1号」は、1930年代中頃に登場したという設定なので、今回は同時期の帝国陸軍迷彩にしてみました。迷彩の縁取りの黒線は、ネームペンで描いています。デカールは(あ〜、またちょとテカっちゃいましたねぇ・・・)、九七式中戦車の余りを使用しています。

 車体下部や履帯には、ラッカーパテと麻紐を混ぜて作った泥を塗りました。多砲塔戦車のコンセプトは、塹壕を突破していく陸上戦艦なので、泥だらけの塹壕を走りまわった感じを表現してみました。1930年代の日本軍となると、中国戦線でクリークを踏みにじりながら突破していったという設定になるんですかねぇ。全備重量200t、出力100HP×2、最大速力28kmの巨体が実在したなら、らくらくクリークも超えられたでしょう。

 この模型は1/72スケールなんですが、1/35のティーガー戦車よりでかいです。というか、幅が異常なほど広い。作ったはいいが、入れておくアクリルケースがない(涙)

 超壕用の尾橇がカッコいいです。対空機銃塔(3連装の銃塔)など、可動部分がたくさんあるのですが、回すと擦れて塗装が剥げるので、事実上ディスプレーモデルと相成りました。司令塔も、凝ったギミックで伸縮するようになっていますが、縮めると剥げるので・・・・キャラクターモデルって、難しい。ガンプラとか作っている人は、どうしてるんですかねぇ?

 右後方にひょっこり出ているキノコみたいなものは、煙突です。なんか生活感が出ていて面白いっす。車内には、悪役大佐が大好きなコロッケを作るための設備も完備しているらしい・・・・


 前面のドーザーブレードを降ろしてみました。1枚目の写真と比べてください。デカールは「愛国」の文字に惹かれて、これにしました。まぁ、本当は国民の献金によって作られた車両に書かれていたものなんですが。


 司令塔を下げた状態です。といっても、本当は下げていません。支柱が剥げちゃいますから。

 司令塔の支柱パーツと床パーツは接着し、司令塔の外殻は、はめ込むだけにしておきます。そして、縮めたくなったら、支柱を外して司令塔の外殻だけを穴に入れてるという方法をとっています。どっちにしろ、見た目は同じですから。ディスプレイモデルですから・・・・


 正面から見たところ。異常に幅が広いのがわかります。ピントの関係で、主砲塔は横を向けてあります。主武装は、170ミリ加農砲、230ミリ噴射砲(噴進砲ではないらしい・・・)だそうです。これはもう、自動装填装置が必要なレベルですね。


 主砲塔や、球状の銃塔類は、おもちゃっぽさをなくす(というか、継ぎ目も簡単にごまかせて一石二鳥!)ために鋳造表現をしてみました。鋳造以外に、こんな砲塔を作る方法はないですから。履帯も出来る限りリアルに汚すことを心がけました。

 悪役大佐と乗員2名が見当たらないって?だって、大佐、ヒケてたんだもん。めっちゃ凹んでたんだもん。やる気なくすって。しかも、キューポラから頭だけ出そうと思ったら、デカ過ぎて無理だし。てか、お前ら、どうやって乗り込むんだよ。ダイエットしないと扉通れないだろ?・・・・ブツブツブツ。

 ってことで、ブタちゃんたちを作る気は当分ありません。いつか気が向いたら作るかも・・・・?