米軍のM3軽戦車、六角砲塔バージョンです。これはM3シリーズの中でも初期に生産された車両です。この戦車は、武器貸与法によって英軍に貸し出され、「スチュアート」と呼ばれましたが、特にこの六角砲塔のバージョンは「ハニー」と呼ばれました。故障が少なくて、使いやすかったからだそうです。英軍以外にも、ソ連やオーストラリア軍に貸し出されたり、フィリピンやビルマの戦場では、日本軍が鹵獲して愛用していました。 キットは、アカデミーの「M3スチュアート『ハニー』(#1399)」です。適度な内装表現もあり、組みやすいキットです。 |
今回は、エデュアルドのメタル砲身と、エッチングパーツを使ってディテールアップをしています。メタル砲身もエッチングも、戦車と同じ値段でありました。モデルカステンの可動履帯も使用予定なので、4倍の金額をかけたブルジョワモデリングです(汗)でも、両方とも使用した価値はありましたね。 エンジングリルは、エッチングに入っていたメッシュに交換しました。このメッシュ部分、キットパーツに穴を開けて貼ることになっていますが、相当苦労しました。パーツの肉厚が結構あるので、メッシュのサイズに穴を開けるには、相当削らなければなりません。面倒な場合は、穴を開けずに貼るのも手かと思います。また、このエデュアルドのエッチング、非常に柔らかいので、貼っているときに気をつけないとメッシュがボコボコになります。勝手に、乗員が踏みつけて凹んだ表現ができて、一石二鳥でしたが(笑) スポンソンの機関銃2門(緑色のパーツ)は、同じくアカデミーの「M3A1スチュアート(#1398)」から取ってきました。英軍はすぐにこの機関銃を撤去しましたが、米軍は後生大事に使用していました。今回はフィリピンの米軍車両を作るので、#1399のキットに入っていないこの機関銃を#1398から取ってきたわけです。この他にも、車両を受け取った英軍は、独自の改造を施してから使用しているので、米軍車両か英軍車両かは、一目で分かります。 |
砲塔は溶接でできているので、資料を見ながら伸ばしランナーで溶接痕を追加しました。こげ茶色の部分がそれです。アカデミーのランナーは伸びが悪かったので、アリゲーターのランナーでやっています。(そういえば、最近アリゲーター放置だなぁ・・・・) 背面のスコップは、アカデミーやエデュアルドの説明書通りの向きで付けたのですが、大日本絵画の『M3&M5スチュアート軽戦車 1940-1945』の中の図面では、逆向きについていました。どっちが正しいのでしょうか?OVMのつけ方とかは結構適当なので、車両ごとにまちまちな気もしますけれど。どっちにしろ、もう直せないのでこのままですが。 |
内装はシンプルですが、ついています。カットモデルにしない限り、このままで十分でしょう。一応、エデュアルドから内装用のエッチングパーツも出ているので、作りこみたいという方はどうぞ。 |
内装は、エナメルのフラットブラック+レッドブラウンをめちゃくちゃ薄めたものでウォッシングした後、黄色でウォッシングしています。ちょっと黄ばんで汚れた感じをだしてみました。その後、チッピングらしきことを少々。チッピングはどうも苦手で、上手くできないです。 今回は、プロペラシャフトのトンネル(中央にある箱状のもの)の中に3ミリのボルトを仕込みました。ちょうど良いサイズです。 |
砲弾の金属感が出ていません(汗)何かいい塗料は無いものかしら・・・・ |
砲塔内部です。バスケットが少々肉厚な気もします。そもそも、資料を見る限りでは、砲塔バスケットがなかったのではないかという疑惑が・・・・。どうやら、この砲塔バスケットはM3A1から採用されたもので、M3にはついていなかったようです。(情報提供 tokyomonogatari氏)なので、外すことにしました。 展望塔の窓は、変なモールドだけだったので、ピンバイスとカッターで開口しました。意外と簡単かつ効果的。このサイズだと、おそらく防弾ガラスが入っていたのでしょうが、たぶん何も入れない予定です。かえってスケール感を損ないますから。 2005年10月10日 |
早速、昨日判明した部分の修正であります。砲塔のバスケットを撤去した上で、車長と装填手が腰掛けるためのパッドをエポキシパテで製作しました。といっても、適当にねりねりして乗せただけですが。 |
M3軽戦車の内部。操縦席から振り向いたところで、画面上方に写っているのは37ミリ砲の砲尾。アカデミーの内装表現は、かなりいい加減な模様です。弾薬箱周りが大幅に違っています。(もしくは、弾薬箱側面に蓋がしてあるのか??) どうしようもない&どうせ見えないので、弾薬箱上のパッドはかなり適当に作りました。 |
モデルカステンの「SK-53 M3/5軽戦車用履帯(可動式)」であります。この分割&パーツ構成はあり得ません。すでに泣きそうです。しかも、これだけ手の込んだ分割をしていながら、価格が2,100円というのは、もっとあり得ません。 |
パッドにシャフトを挟んで接着します。細心の注意を払ってやらないと、シャフトが動かなくなります。どんなに頑張っても、大量生産できる方法が思いつかず、結局1個ずつ頑張ってます。 |
両面テープの上にパッドを並べて、エンドコネクターを付けていきます。この作業は、両面テープなしだとほぼ不可能です。むしろ接着より、この細かいパーツを1個ずつ切り出して整形していくのが、地獄です。 |
最後に、エンドコネクターにナットを追加。棒の先についている小さいのがナットです。乾燥後、棒はもぎとります。 |
完成するとこんな感じ。しかし、まだ20コマ。片側67コマも作らねばならぬそうな・・・・・。 2005年10月11日 |
一応、組み立て終了。 |
ライトガードは、エッチングになかったので、エバーグリーンのプラペーパーで自作。M3のエッチングは、2種類あったので、高い方のエッチングには入っているのかも。ちょっと形が悪いですが、実車も結構適当な感じ。何かにぶつけて歪んでいたりもするので、こんな感じで。ライトコードも、写真等を見ながら追加しました。 |
車体側面のリベットが間違っているので、修正しました。大日本絵画の『M3&M5スチュアート軽戦車 1940-1945』の写真や図面などを参考にしています。全部植えなおすのは大変なので、特徴的なところを再現しています。図面や絵も、モノによって数個の誤差があったりするので。足りないリベットは、車体裏からとってきました。
2005年10月15日 |
久しぶりのM3です。米軍車輌っぽく、背中に荷物を載せてみました。M3の写真を見ながら、適当に載せています。車体後部のスコップですが、どの写真を見てもアカデミーの説明書とは逆向きについていたので、結局付け直しました。 |
バッグは、キットに入っていたアクセサリーパーツを使用。ただし、エポキシパテを裏に盛り付けて、ボリュームアップと同時に、車体へきちんと密着させています。スリングは説明書の細切りです。プラペーパーより、紙の方が色々と加工しやすいかも・・・・ |
布の荷物は、ティッシュペーパーを適当に丸めてから、水溶き木工ボンドで固めています。縄は刺繍糸です。箱はキットのアクセサリーパーツ、缶(?)は英軍戦車(ハニー)として作る際に使う余りパーツです。塗装終了後に、さらに偽装網を載せる予定。
2005年12月10日 |