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初心者の為のTMPGEnc使用法(MPEG2編)(2004/01/12更新)



  注意!インターレースMPEG2を作るには注意しなくてはいけないポイントがあります。
  1、ソースがフィールドの正しい縦480のインターレース、又は縞の無いプログレッシブなものであること
  2、TMPGEncのインターレース解除の機能を使ったり、他のソフトでインターレース解除していないこと
  3、フィールドを壊さないこと、フィールドオーダーを間違えないこと、縦480をクリップで乱さないこと
  これらを守ってください。
  なぜフィールドが大切なのかは、インターレース縞とフィールドなどを参考にしてください。
  結論として、フィールドが保たれていない場合は、高性能MPEG2プレーヤーやDVD-Videoデッキを使っても残像や縞が残るからです。



  TMPGEncに内蔵されているMPEG2エンコーダを使った簡単なインターレースMPEG2のエンコード方法を紹介します。

  まずは、ファイルを読み込みましょう。TMPGEncは、映像と音声を別々に読み込むことが出来ます。
  ソースが音声付でTMPGEncで読み込める種類の場合は、同時に読み込まれます。
  
  1、映像ソースをブラウジング&決定できます。
  2、音声ソースをブラウジング&決定できます。
  3、エンコード後のファイルの出力先を決定できます。
  ファイルを読み込み、映像が中央に現れたら成功です。

  なお、読み込むファイルとか他のファイルの名前が、出力ファイルの名前と同じにならないようにしてください。



  次に、出力の種類を設定をします。
  
  「System(Video + Audio)」に設定があるかどうか確かめましょう。
  なっていなかったら読み込み失敗です。

  なっていたら、設定ボタンを押して次に進みます。



  次に、「ビデオの詳細」についての設定をします。
  
  この設定ウインドウにより、「映像ソース」のプロパティを決めます。
  映像ソースの種類が何かを明確にして、正しくTMPGEncが映像を読み込むように設定します。
  これを怠っては正しいエンコードができませんので、正確に行ってください。
  動画を読み込むとTMPGEncが自動的に正しく設定しますが、誤作動することがあるので、わかる限り自分で設定しましょう。

  まず、映像ソースの種類がインターレースかノンインターレースか選択します。
  
  縦480でキャプチャした場合は必ずインターレースを選びます。
  またPC用にすでにしてあるAVIファイル等は、ノンインターレースである可能性が大きいです。
  縞があるソースかそうでないソースかしっかり見て判断して決めてください。
  縞が多くある=インターレース、縞が無い=ノンインターレース、と大体判断すればいいです。

  次に、フィールドオーダーを決めます。
  
  これはソースによって良く変わるので、注意が必要です。
  トップファーストかボトムファーストかしっかり確認してください
  確認の仕方は、このHPの「初心者の為のAviUt使用法」もりのみやこさんのHPに詳しく載っているので省きます。
  なお、同じキャプチャボードと同じコーデックでキャプチャした場合は、99%固定になるので一度調べたら次からは同じ設定でOKです。
  正しく選択できたら次へ進みましょう。

  次は、ソースの映像表示がどれかを選択します。
  
  ほとんどのキャプチャカードは720×480でキャプチャしています。
  これを反映するのは、「4:3 525 line (NTSC)」又は「4:3 525 line (NTSC 704×480)」です
  キャプチャしたソースの解像度を変更していない場合は、この2つの設定どちらかを選べば正しいです。
  ただし、Bt8x8系は「4:3 525 line (NTSC 704×480)」を選んでください。また、PC用になっているプログレッシブAVI動画は「VGA1:1」です。

  最後に、画像配置方法を選びます。これは用途によって違いますが、720×480ソースの場合「画面中心に表示」を選んでください。
  
  これでソースに関しての情報を正確にTMPGEncへ読み込ませる事が出来たと思います。



  次はソースをカット編集したり、フィルタリングの設定をします。
  
  ソースの範囲→エンコードする際のソースの範囲を指定します。フレーム単位での編集、音ズレ補正ができます。
  24fps化→縦480のソースでインターレースの動画を24フレームのプログレッシブにします。(今回は使いません)
  ゴースト除去→ゴーストをやわらげるフィルターです。
  ノイズ除去→アナログ的、デジタル的ノイズをフィルタをかけることにより、画像のノイズを低減します。(除去ではないです。)
  エッジ強調→エッジを強調して黒線などを目立たせます。
  簡易色調補正→輝度や色調を簡単な方法で変えることが出来ます。
  カスタム色調補正→簡易色調補正より高度な色調補正をすることができます。
  インターレース解除→縦480ラインでキャプチャしたインターレースソースの動画の縞を消します。(今回は使いません)
  クリップ枠→無効領域や画面端のノイズを切り取るまたは塗りつぶします。
  3:2プルダウン→24fpsのプログレッシブな動画を30fpsのインターレースな動画にします。
  フレームレート変換を行わない→フレームレートを読み込んだままにします。

  ここで特に重要なのが、ソース範囲、簡易色調補正、クリップ枠です。
  DVDに焼いてDVDデッキを使ってTVで見る時は、ソース範囲、簡易色調補正、(クリップ枠の塗りつぶし)は最低でも使いたいです。
  これは、PCで見るときも同じです。(インターレースなMPEG2の場合)
  ここでは、「ソース範囲」「簡易色調補正」「クリップ枠」だけをピックアップして設定してみたいと思います。




  ではソース範囲についての使い方を紹介します。
  
  最初は「デフォルトに戻す」ボタンを押して、キャッシュを消します

  次に音ズレ補正をします。DVD2AVIで読み込んだ場合はMPAファイル名が重要になります。
  DELEY ○○○msという部分をここに入力します。200msなら-200、-150msなら150を入力します。
  MPEG2 VFAPI Video Plug-inで読み込んだ場合や、音声のズレが無い場合は「0」のままでOKです。

  次に映像部分をみながら、CMや要らない部分を決定してカットします。
  スライドバーを動かし、切り取りたい部分に近づいたら、1(1フレーム戻る)、2(1フレーム進む)ボタンでフレーム単位で動かして、
  正確に切り取りたい最初のフレームに合わせます。そうしたら「開始フレームに設定」ボタンを押します。
  また切り取りたい最後のフレームも同様に探してあわせて、「終了フレームに設定」ボタンを押します。
  その後、カット編集ボタンを押します。
  
  押すと上のような選択になるので、「現在選択中の範囲をカット」にします。これを繰り返して、全ての余分な範囲を切り取ります。

  余分な部分が無くなったら、最初のフレームから最後のフレームまで、青色で範囲選択できているようにします。
  
  青色で残した部分のみエンコードされるので、選択不足があると必要な部分まで切れてしまいます。
  余分フレームカットと、全範囲青色ができたら「OK」を押せば、ソース範囲が決定されます。

  その後、「ビデオの詳細」の設定画面に戻ってきて、
  
  のように「チェックボックスにチェック」が入っていることで、設定が適用されます。
  チェックが無かった場合、設定しても適用されないので注意してください

  他の設定に移りましょう。



  次に、簡易色調補正です。
  
  明るさ → 画面の明るさを決めます。暗かったらシークバーを右(+方向)にスライドさせます。
  コントラスト → 画面のコントラストを決めます。色が薄かったらシークバーを右(+方向)にスライドさせます。
  ガンマ → 画面のガンマを調整します。明るさと同じで、暗かったらシークバーを右(+方向)にスライドさせます。
  赤 → 赤成分を調整します。かなり難しい設定なので、0のままでOKです。
  青 → 青成分を調整します。赤と同じく調整が難しいので、0のままでOKです。

  基本的に、フィルタを有効にしながらスライドバーで調整します。
  調整が終わったら、一度「フィルタを有効」のチェックをはずします。
  フィルタ前とフィルタ後で破綻が無ければ、「OK」を押してください。



  最後に、クリップ枠です。ここで下手にクリップを行うと、縞だらけの失敗動画が出来上がります。
  今回ソースが「720×480」で、エンコード後のサイズも「720×480」である普通のDVD-Video規格の(Full D1)動画を作ります。
 
  上 → 画面上の端を切り取ります。塗りつぶしチェックなしで使ってはいけません。
  下 → 画面上の端を切り取ります。塗りつぶしチェックなしで使ってはいけません。
  左 → 今回は720×480の動画なので、0のままにします。(黒塗りつぶしチェックありで8なら可能)
  右 → 720×480の動画なので、0のままにします。(黒塗りつぶしチェックありで8なら可能)
  塗りつぶし→画面解像度を変更することなく、1色で上下左右を塗りつぶします。


  
  画面の中央に表示でOKです。変えてはいけません。ここで表示を変えると、やり直しになります。


  
  黒でOKです。他の色を選ぶ必要はありません。


  インターレースのMPEG2を作る場合のポイントは「フィールドを壊さない」ということです。
  上下にノイズがあるからといって、切り取ってはいけません。黒で塗りつぶしてください。
  黒で塗りつぶさない場合は「インターレースMPEG2」エンコードできません。
  どうしてもクリップしてノイズを消したい場合は、AviSynthを使う必要があります。



  次にGOP構造の設定をします。
  
  GOP構造とは、MPEGの映像の「ユニット単位」です。
  このGOPというものは、編集の時に壁になります。MPEGはGOP単位でしか基本的にカット編集できません。
  下手にGOPを長くしてしまうと、圧縮率は良くなりますが再生が危なくなります。
  慣れないうちは、GOP構造をデフォルトのまま使うほうがいいと思います。
  <Iピクチャ1 Pピクチャ5 Bピクチャ2>という1GOP構造にしましょう。

  シーケンスヘッダーは、1GOP単位にしておくと良いと思います。DVD-Videoを作る場合は必ず1にしておきましょう。
  また、GOPを長くする場合もシーケンスヘッダを入れておくと再生がスムーズです。
  GOP最大フレーム数はDVD-Videoでは、18以内と決まっています。

  編集用ビットストリームにしておけば、もしもの時にうまく編集できます。ただしMPEG2のカットを上手にできる
  ソフトが無いので、あまり期待するほどの効果は無いと思いますが、GOP単位での切れが良くなります。
  シーンチェンジは検出したほうが、画質が良くなります。必ずチェックを入れておいてください。
  GOPが長い場合には場合にも必ず入れておいたほうがいいです。
  強制ピクチャタイプは、DVD-VideoのチャプタポイントにIピクチャを入れるためにあります。
  面倒でも、チャプタを打ちたい場所を指定しておけばオーサリング時に楽になります。
  下のボタン3つは無視しましょう。もし設定をやりすぎてデフォルト設定が分からなくなった場合は
  「標準」ボタンを押せば、TMPGEncのデフォルト設定に戻りますので利用してください。

  次に量子化列の設定に移ります。
  
  ここは慣れないうちはいじらないほうがいいですが、下の特殊設定のところのチェックボックスが重要です。
  「YUVデータを・・・」のところは、ファイルをMPEGやAVIに出力する際に重要となってきます。
  読み込んだソースがRGBで(0-255)の範囲である、又は補正時に(0-255)まで伸張したばあいはチェックなし、
  読み込んだソースがYUV(16-235)でそのまま出力する場合はチェックを入れます。
  チェックなし=(0-255)→(16-235)、(16-235)→(約30→218)
  チェックあり=(0-255)→(0-255)、(16-235)→(16-235)
  となることを覚えておきましょう。最終的に(16-235)になればDVDのMPEG2になる時は正しい色になります。

  どうしてもわからない場合は、チェックしないでください。
  MPEG2 VFAPI Video Plug-inの設定で伸張している場合は、「チェックなし」、
  色調補正で色を濃くした場合も「チェックなし」にしておいてください。



  次に音量の設定に移ります。
  
  ストリーム形式は「MPEG-1 Audio Layer II」にしておいてください。
  外部MP3エンコーダを利用すると「MPEG-1 Audio Layer III」を利用できますが、
  一般的にはMP2を使う事になっています。

  サンプリング周波数はキャプチャしたソースのままが良いと思います。
  普通は48000Hzです。
  チャンネルモードはステレオ、ビットレートは128〜384で好きなものを選びます。
  ビットレートは音質と容量により選びますが、ここでは256にしておきます。

  最後に音量を調整します。
  まずは「音量加工する」のチェックボックスにチェックを入れ「設定」ボタンを押します。
  
  この画面になったら、「ボリューム変更」にチェックを入れて、正規化ボタンを押します。
  すると次の画面になります。
  
  ここでは0〜100の数字を入れます。普通は75〜100を入れますが、ここでは95を入れて正規化します。
  多少時間がかかりますが、音量が95%レベルに正規化されます。
  他の数字でもいいですが、区切りのよいものでオススメは75、90、100です。
  これで、「OK」を押して音量関係は終わります。



  最後に出力形式に移ります。
  
  ストリーム形式→今回は「MPEG-2 ビデオ」です。
  サイズ→「720×480」の無効領域ありの標準サイズです。
  アスペクト比率→ノーマルTVやノーマルPCの縦横比の「4:3 Display」にします。
  フレームレート→NTSCのフレームレート「29.97fps」にします。

  レート調整モード→今回は「CBR」にします。
  ビットレート→「4000〜8000」kbpsに設定しましょう。

  プロファイル&レベル→「MP@ML」が標準ですのでこれにします。
  ビデオフォーマット→日本のDVD用にもできるNTSCを選択します。
  エンコードモード→DVD用にもできる「インターレース」にします。24fpsが混ざったソースなら、「逆3:2プルダウン」だと画質が1割上がります。
  YUV形式→「4:2:0」にします。
  DC成分制度→「8ビット」が標準です。

  動き検索精度→「最高画質(最低速)」にします。エンコード時間が長いですが画質がよくなります。
  エンコード時間を短くする場合は「高画質(低速)」にするのが良いと思います。

  これで設定は終了です。OKボタンを押します。キャンセルしないようにしてください。
  
  OKを押すとTMPGEncのトップに戻ってきます。これで左上の「圧縮開始」ボタンを押せば圧縮が始まります。
  長時間かかりますから注意してください。
  エンコードが終わったら再生してみて、満足できるかどうか試してみましょう。



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