騙された怒りに燃えるラクシュマナはメーガナーダの陣営を急襲した。この時、運悪くメーガナーダは祭祀の最中だった。たとえどんな理由があるにせよ、祭祀を中止することは神々に対する最大の侮辱である。こうした事態が起こると、神は祭祀の主催者に罰を与えた。メーガナーダが祭祀を中断させるような事態に陥れば、神々から授かった恩恵はすべて消滅してしまうのだ。シヴァ神から授かった怪力や、ブラフマー神から授かった”不死”までも。 急襲を受けたメーガナーダは祭祀を中断せざるをえなくなり、その結果として神々の恩恵をすべて失ってしまい、ラクシュマナの軍勢に討たれたのである。 (蔡丈夫『インド曼陀羅大陸』新紀元社) |