「就魂（しゅうたま）」レポート

「就魂（しゅうたま）」レポート日時：平成１８年１０月７日（土）13:00-16:00
場所：東京しごとセンターＢ２Ｆ

　このイベントを簡単に説明すると、３Ｆヤングコーナーを利用して就職を果たした人たちが登場して色々と語るというもの。
　元○○がキーワードになっている。直、一昔前にはやっていた（？）元ヤンキーというのはいませんでしたが。

　ちなみに司会者（元ミュージシャン）は、「就職には魂が必要」と言いました。嗚呼、俺には魂がない！

　出演者一覧を見ると、「ケンケン」「コメ太」「マイちゃん」「ケコちゃん」「ダイゴ」「コウ」とある。これはニックネームだ。どうして実名（フルネーム）で出ないのか？　それはおそらく、落伍者としての恥ずかしさがあるのではないか。そのことは自分がニートという落伍者である私自身が感じていることだ。
　ちなみに、この中のコウという人は自ら日高なにがしと名乗った。あれれ？　この人は前のイベントに出ていなかったかな？

　以下、自分のメモと記憶を元に、彼らの発言を再現してみることにします。記憶違い、書き違いがあるかもしれないので、発言者及び参加者で「ここが違う」「あの時言いたかったのはこういうことだ」というのがありましたら、どうぞ掲示板に書き込んでおいてください。

コウ：働くことに対して「憧れ」「（お金を稼ぐのは）ヤだな」「怖い」というイメージ。折り合いがつかなくて悶々としていた。働くイメージができなかった。
　新卒で３０社受けたが全滅。自分は民間（企業）には合わないと勝手に決めちゃった。そこで公務員試験に挑戦したものの、２年やっててダメだった。その時、目標がなくなってしまった。
　そこでとりあえず警備員を４年やったものの、人間関係のトラブルで後先考えずに辞めてしまった。そしてそのままズルズルと（ニート生活）。動けない自分がそこにいる。６月～１２月は身動きが取れなかった。とにかく毎日イライラして自分を責めていた。生きてる価値ないよねーと思いつめていた。

ダイゴ：大学を二回留年しました。就職するイメージがなかった。どうやって情報を集めればいいかわからなかった。「（自分には）ダンスがあるからいいや。３０までに就職すればいいや」（と思っていた）。それで、２０代半ばまで何も動かずフリーター。

ケコちゃん：就職・働くことに悪いイメージを持っていた。働き始めると自由がなくなる、先輩・取引先にペコペコしなければならない、こき使われる。そんなことまでして働きたくない、ということで留学しました。留学して帰ってくると、（就職活動の）シーズンオフでした。
コメ太：（自分には）アピールすることがないから面接に行ってもダメだろうなあと思ってフリーターになりました。でも、フリーターだと肩身は狭かった。そこで事務職に就いたんですが、軽い気持ちで辞めました。自分のやりたいこと探しです。

ケンケン：新卒で営業になったものの、２年で辞めた。長続きせず、辛かった。その後、５社ぐらい内定をもらったが、２社目の内定をもらったのは辞めてから５ヶ月目だった。研修のアウトソーシングの仕事だったのですが、働くことが不安に。

コウ：（就職活動をしても）結果が出ないのが初めからわかっていた。面接でうまくいかなかったらどうしよう、などと心配で眠れなかったり。

マイ：孤独感がありました。大学の就職課には、自分と同じ目線で話してくれる人はいなかった。

コメ太：（就職活動の）マニュアル本を買ってきて、自分をいかに良く見せるかの履歴書を作っていた。

ケンケン：決まらないことが、すごい挫折感だった。
（これで前半は終了。前半は敢えて暗い話に終始した。）
14:25-14:40 休憩。
コメ太：大学の友達にも（じぶんが無職であることを）話しづらい。一人で行き詰っていた。

コウ：カウンセリングで「そのままの自分でいい」と言われ、肩の力が抜けきった自分がそこにいた。面接で「作った自分」を演出しなくてもいいんだと。

ケンケン：（無職の時は）自己嫌悪。自意識過剰。

（この後、就コムについて各自が語るが省略）
ケンケン：（就職は）泣きそうでしたね。２ヶ月くらいの間に１０社受けました。「営業で行こう」というのはあった。

マイちゃん：リクナビと毎日ナビで、大手ばかりエントリーして一次面接で落ちる。（自分の志望が）事務か営業かがわからないと、志望動機を書くのが困難。

ケコちゃん：自分の志望がわからなくて、多い時には一日３社も説明会に行った。

ダイゴ：ハロワで求人票をプリントアウトしただけの時代が長かった。

質疑応答 Ｑ．気分が落ち込んだ時、どうやって乗り切った？
コメ太：カウンセラーに話を聞いてもらってモチベーションを上げる。
コウ：仲間と飲みに行って話をする。

Ｑ．職場に入ってうまく人間関係を築くコツは？
ダイゴ：大人になろうと心がけた。

Ｑ．皆さんが持っている資格は？
ケンケン：珠算初段、初級シスアド、英検３級。
コメ太：初級シスアド。
マイ：ＴＯＥＩＣ。

Ｑ．自己分析のポイントは？
マイ：何をしている時に自分が楽しいか？をよく考えた。

・イベント中に作った詩
　読み返してみると、あまりのイタサに握りつぶしたくなるが、芥川龍之介の「歯車」のようなイタサに較べれば屁でもないと思いなおしたので、敢えて載せておくことにする。

「暗黒時代」
嗚呼、俺には魂がない！
俺は抜け殻だ。
中味は腐って悪臭を放っている。
腹の中では毒ガスがゴロゴロとなっている。

体を壊したのは２年前だったか。
最悪の時期は通り過ぎたが、
（いやはや、あの頃はひどかった！）
病弱なのは相変わらずだ。
憂鬱と苦悶。そして現実逃避に対人恐怖。
痛い痛い痛い痛い痛い。

耳はあれども心はそれを塞ぎ、
頭はあれども心はそれを閉ざす。
ここへ来るのさえ、家族には伏せているくらいなのだ。

嗚呼、俺には魂がない！

【参考】ポスターのキャッチコピー
元フリーター。元就職試験・面接挫折組。元転職失敗組。元新卒就職失敗組。元ニート。彼らの織りなす「就活物語」。あなたの「就活」を熱く熱く応援するイベント、開催です！！

著・泉獺(H18.10/31)

【戻る】