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 停滞していた風の流れは復旧し、それまでの静謐が嘘のように世界は音を取り戻していた。
 無音状態だった先ほどと比べれば、夜はどれほどのざわめきに満ちていたのかがわかる。

 それは昼間の喧騒などとは違い、夜にも生命は満ちていることを証明し安らぎを与えてくれる騒がしさだ。

「ふぅ、案外早く終わったわね……」

 社へと歩を進めながら、やよいは自分を待っているツクモのことに思いを馳せた。
 おひとよしの彼のことだ。悶々として身体を押さえつつ、真剣にやよいの身を案じているのだろう。
 身体いっぱいに経を書かれたツクモが、いきり立つ股間を持て余しながら心配そうな顔をしている様を考えると可笑しかった。

「……そうよね。何もこのまま帰る必要はないわ」

 それに戦闘で高ぶった神経と火照った体を鎮めるにはちょうどいい。
 やよいは悪戯っぽい笑みを浮かべた。





 はたしてツクモはやよいの予想通りのことになっていた。
 座布団の上であぐらをかいて、ペニスはいまだに中華キャノンよろしく屹立している。
 良くも悪くも若さ溢れる18歳。一回くらいヌいたところでおとなしくなるはずもなく―――正直、つらい。

(……もう一回くらいヌいておこうか。でも、やよいママが戦っているのにそんなコトできないよなぁ……)

 服を着ては悪霊に存在を悟られ経を書いた意味が無くなってしまうということで、ツクモは全裸のままだ。
 なんとなく、やよいに放置プレイさせられている気分である。

「ただいま〜」

 扉を開けてやよいが戻ってきた。ぱっとツクモの顔が輝く。

「やよいママ!よかった…除霊、無事に成功したんだね」
「ええ、悪霊は天に還っていったわ……」

 少しだけ、やよいは寂しそうな目をした。が、すぐにいつものオトナのお姉さんな顔に戻る。

「ところでツクモクン、律儀に待っててくれたの?てっきり自分でしちゃってるかと思ったわ」

 勃起したままのペニスを見てやよいは苦笑する。女の子みたいにツクモは頬を赤らめた。

「う…やよいママが心配だったんだよ。それは……確かにつらかったけどさ。それじゃ、除霊も成功したんなら早く帰ろう」
「ふーん、このまま帰っちゃってもいいの?」
「え?」

 手で長い黒髪をかきあげ、妖しい笑みを浮かべ、やよいが畳に膝をついてにじり寄ってくる。

「ココをこんなにしたまま、帰っても…いいのかしら?」

 と、ツクモのペニスに指を伸ばした。

「あ……」

 一度精を放った亀頭はことさら敏感に反応する。あっという間に全神経が先端に集中してしまった。
 やよいの指は包皮を押し下げ、バイオリンを弾くようにカリのあたりをこする。

「そこ…ダメだって…」

 切なげな声を漏らすツクモ。
 構わずやよいは手の平でツクモのペニスを包み込み上下に動かす。

 しゅっ、しゅっ。

 リズミカルに、そして時に乱暴に。
 やよいの手はひんやりとしていて気持ちよかった。
 手のひら全体の上下運動に加えて、人差し指と親指で亀頭を挟み込むように円運動を加える。

「あァうアッ」

 たまらずツクモは腰を浮かした。波のような快楽に、意識はすでに夢見心地だ。

「ツクモクン、ちょっと立ってくれないかしら」

 ツクモは無言でうなずくと、言われるままにやよいの前に仁王立ちになった。

 ちょうど、ツクモのペニスがやよいの目前に突きつけられている格好である。

「私の口でし・て・あ・げ・る(はぁと)」

 やよいは愛おしそうにツクモのペニスを撫で上げると、一気に口に含んだ。

「お…」

 ねっとりと生暖かい口内でペニスがとろけそうになる。
 塗れた唇とぬめる舌先がそれぞれ別個の生き物のように蠢く。
 唇が亀頭のくびれたところを挟み込み、舌が裏筋をナメクジのように這いずり回る。
 やよいは顔を前後に動かしながら、片方の手でペニスの根本をしごいて、もう片方の手で睾丸をもてあそぶ。

「ん……んん、ふ…んっ」

 ツクモはあまりよさによろめいて壁に背をついた。ツクモのペニスを逃がさないようにやよいの舌が追ってくる。

「どう?ママのお口は筆よりイイでしょ?」
「う、うん。気持ちいいよ…やよいママ」

 壁に背を当てたまま、ツクモはやよいが咥えやすいように脚を開いた。
 膝立ちのやよいはツクモを追いつめるように、脚の間に身体を入れる。
 指で尿道口を押さえ、もう一方の手で睾丸をいじりながら、ハーモニカを吹くように竿に唾液をまぶしていく。
 ペニスを中程までくわえ込むと先端を舌で包み、横腹に歯を当てた。

「く、はぁっ!」

 身体がくの字に曲がる。ツクモはやよいの頭を手で押さえ込んだ。
 限界が近いことを悟ったのか、やよいはあらゆるテクニックでツクモを責め立てる。
 亀頭に唇を当て、肉茎をストローのように吸い上げ尿道口を舌でちろちろと舐める。
 ペニスの裏側の縫い目に向かって舌先をジグザグ往復させ、螺旋状に舌を先端に戻しながら頂上に達したところで、
鈴口にクッと舌先をつっこんだ。

「う、くっ!はぁァァあぁあぁっ!」

 制御できない走り狂う電流のような快感が背筋を駆け上る。

 びゅくっ!びゅくっ!びゅくっ!びゅく!びゅく!びゅ!びゅ!

 ツクモの先端から熱い迸りが噴き上がり、やよいの口いっぱいに苦い精液が放出された。

 ツクモ自身、これほど出るとは信じられないくらいの大量の白濁液をやよいの口内にぶちまけた。
 やよいののどがこくんと悩ましげに上下して、ツクモの精液を飲み込んでいる。

「んむっ、ンっ…んっ、んン、んむっ……いっぱい出たわね。そんなに気持ちよかったの?」
「うん……」

 恍惚とした表情でツクモは頷いた。

「ねえ、今度は私にも……」

 しゅっと衣擦れの音をたてて、やよいは緋袴の帯をほどいた。





 ツクモは白衣と襦袢をはだけて布団の上に仰向けになったやよいの胸に筆をのばした。
 真っ白で丸い胸の中心に咲く乳輪を毛先でなぞるようにゆっくり愛撫して、苺色の乳首に毛先を突き立て山の頂に押し込む。

「ン……もっと強く……」
「じゃあ、ちょっとこっちから蜜をもらうね……」

 ツクモはやよいの緋袴を脱がして、すでにトロトロに濡れているヴァギナに筆をのばした。

 二、三回円を描くようにして泉から湧き出る愛液に筆を浸し、固くなっている乳首に塗りたくった。
 そして胸にしゃぶりつくと、付着した愛液を舐め取るように舌で愛撫する。

「あっ…そうよ。吸って、吸って!」

 両手に握りしめた双球を力任せにこね回し、ツンととがった乳首を音を立てて吸い、舌で転がし、歯を立てる。
 乳房に食らいつくかのように大きく口を開けて、やんわりと歯を立てて肉をはむ。開いている胸は指で乳首を擦り上げていた。
 口の中いっぱいに肉を吸い込んで離すと、両方の乳首を交代で何度も何度も歯を立てる。

 やよいの身体はその度にぴくん、ぴくんとのけぞった。

「下の方もしなくちゃね…」

 ツクモは筆でやよいの亀裂を撫でおろす。亀裂を滑り流れ落ちた愛液が、やよいの脱いだ緋袴に染みをつくった。
 指で秘唇を掻き分けクリトリスを剥き出しにして、愛液に塗れた筆でほじくるように愛撫する。

「ん、そこ…舐めて……」

(あ…やっぱり女の人ってココ、感じるんだ…)

 ちゅぷ、と。ツクモは舌でその突起をつまはじく。同時に右手の小指をアナルに少しだけ挿入する。

「はぁッ、ツクモクン、上手……ンああ!」

 尽きることなく溢れ出る愛液をすすりながらクレバスに舌を滑らせる。

 やよいのそこは弾けるように熱く、淫猥にぴくぴくと蠢いていた。
 思い切り中に舌を突き出し、肉壁を擦るように舐める。口の中いっぱいにやよいの味が広がった。

 槍を突き刺すように入り口に舌を出し入れさせる。

「ァはぁぁン、はぁああっ!」

 耳の奥に入り脳を刺激して快楽成分の分泌を促すような艶のある声。
 熟れた肉体が本能のまま蠢く様は、18歳のツクモを喜ばせるには十分すぎるものであった。
 ふと、ツクモがやよいの股間から顔を上げた。

「やよいママ、ぼく、もう……」
「ふふ、ガマンできないの?」

 やよいは起きあがってツクモの唇に自分の唇を押しつけると、唾液を交換するようにねっとり舌を絡ませた。

「ちゅぷ…むふッ……む…ン…」
「あふ…チュ…ンふ……は」

 息苦しさを感じるまでの、濃厚で骨まで溶けるような甘いキス。唾液で脳が溺れそうだ。
 やよいはたっぷり30秒はツクモの舌を味わっていた。顔を離すとき、つうっと舌と舌の間に透明な糸が垂れた。

「いいわ、私が上になってあげる」

 やよいはツクモを布団の上に押し倒すと、屹立したペニスをつかんでにゆっくりと腰を下ろす。
 ツクモのペニスが愛液したたるクレバスに触れた。そこで位置を確認すると、一気に腰を落とした。


『ああっ!』



 2人の喘ぎが重なった。
 下になっているツクモにはやよいがツクモのモノを根本まで呑み込んでいく様子がよく見えた。
 ゆっくりやよいは体を上下に動かす。初めはおずおずと肉茎の太さと長さを確かめるように。
 愛液に濡れたペニスと膣が擦れ合い、ぐちゅっ、ぐちゅっとくぐもった水音が響く。

 4,5回緩慢なペースで身体を上下させたあと、次第にスピードを速めていく。

 腰と一緒にやよいの白い巨乳がたぷたぷと揺れた。

「んん…っ、あはァぁッ…ん!ん!はぁン!」

 勢いがついてきたところでやよいはさらに腰を回し始めた。

 ペニスに新しい刺激が加わり、ツクモはますます高まっていく。
 たまらなくなってやよいの両脚を手で押さえると、躍動する肉体が降りてきたときに揺さぶりに合わせて

自分から腰を突き上げると同時に、手でやよいの身体を引き寄せ勢いを付ける。

「ふっ!はぁ…ツクモクンの、おっきい……っ」

 宵闇の中、部屋にともされた蝋燭の炎は、畳の上に薄く引き延ばした影を投影していた。
 2つのシルエットは交じり合い、重なり合い、どちらがどちらの影だかわからなくなっている。
 やよいがさらに激しく腰を動かし始めた。ツクモの突き上げもいよいよ勢いを増す。お互いの性器にどんどん快感が蓄積されていく。

 ずちゃずちゃずちゃ……

 互いの腰を打ち付け、性器を擦り合わせ、二人は絶頂の時を迎えた。

「くぁッ、ンふっ……やよいママ!イくよ!」
「はっ、ひぃン!……出して!ママの中にいっぱい……いっぱい出して!」


 どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ!どぴゅ!


 やよいの最奥めがけ白濁した粘着液が噴出した。

「あふっ…はああああっ……!!」
「ああっ!あ!あ……熱い……」

 意識の白濁とともに、ツクモとやよいは同時に果てた。





 檜づくりの湯船はほんわりと湯気に包まれていて、とてもいい香りがした。
 家に帰る前にお互い体液でベタベタになった身体を洗い、

ツクモの身体に書かれた経を落とすため2人は社に備え付けられた浴室に来ていた。

「さっきここに来る前、強めにたいておいたから、ちょうどいいお湯になっているはずよ」

 全裸になったやよいは湯船に手を付けてお湯加減を確かめる。
 木の暖色を生かした浴室は高級旅館の浴場くらいの広さがあった。

「神社に何でそんな豪華な浴室があるのかは謎。たぶん、沐浴にでも使うんだと思う」
「ツクモクン、誰に向かって言ってるの?」
「いや、単なる独り言……って、やよいママ、何してるの?」

 見れば、やよいは自分の胸の谷間にボディソープを大量に塗りつけ、しゃこしゃこと泡立てている。

「私の胸でツクモクンの身体を洗ってあげようかなって」

 今日はなんだかもう至れり尽くせりだ。

「さ、そこに座って」

 言われるままに椅子に腰を下ろす。

「じゃ、背中流してあげるわね」

 やよいはたらいにお湯をくんでツクモにかけ、泡だった白い乳房でツクモの背中に円を描くように押しつける。
 マシュマロで身体をすられるみたいな感覚。泡でなめらかに滑る肌の温もりが心地よい。

 ふにふにと柔らかいマシュマロの中に、一点だけ固いしこりがあった。

 やよいはツクモの背中や腰、腕などを丹念に胸を使って洗い、墨の混じった泡をお湯で流す。
 椅子に座らせたまま、ツクモを自分の方を向かせると、ツクモの胸に自分の胸を張り付かせた。
 ゆさゆさと豊満な胸が波打つ。乳首と乳首が擦れ合い、互いに屹立していくのがわかった。

 そうして、今度もある一部分を除いて身体の前面の経が洗い落とされた。
 やよいはツクモの股間に手を伸ばした。怒張は疲れ知らずのようにそびえ立っている。

「すごいわね。あんなに出したのに、また勃ってる……」

 ツクモもやよいの亀裂に人差し指と中指を突き込む。引き抜いた指を開くと、ヌチャリと粘着質の液体がべったり付着していた。

「やよいママだって……こんなに濡らして……」

 じっと2人見つめ合う。

「……第3ラウンドといきましょうか?」

 望むところだった。





「ふっ!ム……ぁふっ…」
「ちゅっ、チュク、チュぷ……」

 白くけぶる浴室に泡と体液を混じり合わせる音が響く。
 ツクモは木の床に背をつきながら、上になって自分のペニスを口に含んでいるやよいの秘所を舌で責め上げていた。

 いわゆるシックスナインの体勢である。
 舌でひだをなぞるたびに、ピンク色の花弁から甘い蜜がツクモの顔にしたたり落ちてきた。


 ペニスは丸い胸に挟まれ先端をちろちろと舌でなぞられている。
 2人の身体の間にはこれでもかと塗りたくられたボディソープが潤滑油の役割を果たしている。

 肌と肌をこすり合わせ、泡が粘液のように身体中を覆っていた。
 やよいはマシュマロを滑らせるように、泡の付いた胸を左右別々に動かしてペニスをこする。


 負けじと、ツクモはやよいの肛門に小指を突き入れ、中で暴れさせる。同時に愛液を吸い、クリトリスに優しく歯を立てた。
 やよいの舌が先ほどと同様、ありとあらゆるテクニックを使ってツクモを快楽へ導こうとする。

 しかし、3回もイッたツクモのペニスは劇的に変化することはなく、持久戦の様相を呈していた。
 しばらく獣のように互いの性器をむさぼりあう。

「ねぇ……そろそろ、しない?」

 そう言いだしたのは、ツクモの方だった。さっきやよいの中に入れた感触がまだペニスに残っている。

 自分の肉棒が再びやよいに締め付けられることを考えると、ペニスがピクピクと蠢いた。

「いいわ。今度はお風呂の中で……」





 やよいは脚から湯船に入って自分のヴァギナに泡を塗りつけると、縁(ふち)に手をつき腰を高く掲げた。
 一緒に風呂の中に入ったツクモからは、やよいの泡に濡れて蜜をしたらせ、てらてら輝いているヴァギナが丸見えだった。

「ほらぁ、私のアソコでツクモクンのもっとキレイにしてあげるからぁ、早くぅ……」

 と、指でヴァギナを広げ、悩ましげにおしりを揺らしてツクモを誘う。
 白い尻振りに欲情したツクモは、やよいの腰をつかむと一気に根本まで突き込んだ。

 ズブズブと音を立ててツクモのペニスがやよいの内部に侵入していく。

「ァはぁぁぁっ!!い…ん!お、奥まで届いてるゥ……!」

 先端が騎乗位とはまた違ったところに当たっていた。ツクモはゆっくりピストン運動を開始する。
 ぬるぬると蜜が泉から溢れて、ペニスの出し入れスムーズにする。

 ペニスをまんべんなく締め付けてくるやよいの中は、お湯よりも暖かかった。
 ツクモは次第に腰を回し始めた。やよいもそれに従い腰を『の』の字に回す。

「ツクモクンの、中で暴れて……クぅん!」

 膝上まで浸かったお湯が、熱を身体に伝えて頭の中を真っ白にしていく。
 ツクモは杭打ち機のように激しく腰を打ちつける。ギンギンに固くなった亀頭が奥に当たってペニスににぶい衝撃を与える。

 ぐちゅ、ぐちゅっ、ぐちゅっ……

 先走りと愛液が絡み合い、浴室に淫靡な水音を響かせる。
 ツクモのペニスがやよいを突き上げるたびに、やよいの巨乳がぷるぷると振り子のように揺れる。
 子宮を突き破るかの如き激しい律動にやよいの脚がかくかくと震えだした。

「イくぅ!イッちゃ……ァはン!」

 口からよだれを流しながらやよいはさらに激しく腰を振る。

「ぼくも、もう……!」

 ペニスがやよいの中でとろけそうだ。今日最大の射精感が根本から幹に駆け上がってきた。

「出してぇ!私の中に白いのいっぱい…いっぱい注いでぇ!」

 最後にツクモは亀頭をずんとやよいの一番奥に叩きつけると、蜜壺に大量の白濁液を流し込んだ。


『っはあああああああああああああああぁ!』


 視界が白く染まる。
 やよいのヴァギナはきゅうっと引き締まって、ツクモのペニスから精液を一滴残らず搾り取った。

「あ……は……」

 ツクモがペニスを引き抜くと、中から精液と愛液の混じり合った液体がごぷりと溢れ出ていた。







「はぁ……よかったわよ。ツクモクン」

 やよいは情事のあとの余韻に満足げな溜息をつく。

 帰宅後。

 溜まっていた欲望すべてをはき出した2人は、やよいの部屋の布団で心地の良い脱力感に身を委ねていた。
 他のママたちはすでに寝てしまっていた。そもそも、ツクモが家を出ることを誰にも言ってなかったため、

今夜2人が外出していたことすらみんな知らないのだ。
 家に帰ったら、みんなから質問責めにあうと思っていたツクモはホッと一安心である。

「それにしても、今日のやよいママは激しかった……もう何も出ないよ」

 ツクモはちょっとゲッソリ、冷蔵庫から出した栄養ドリンクの2本目を飲んでいる。

「迷惑だったかしら?」
「ううん、そんなこと無いよ。むしろ……嬉しいし」

 恥ずかしくて、最後の言葉は小さめになる。でも、こうやって身体を重ね合わせて、

そのあとも一緒に温もりを共有しながら寝てくれる人がいるのは、本当に嬉しいことだと思った。

「それにしても疲れた……今日はもう寝ようよ……」

 ツクモは電気を消し、おやすみと布団を被る。やよいも息がかかるほど密着して添い寝してくれている。

「……ねぇ、ツクモクン。今度は保健室でしてみない?」
「えええええっ!!?」

 眠りに落ちようとしていたツクモは目を見開いた。あと少しで意識がシャットダウンする寸前で、この人はトンデモナイことを言う。

「あら、イヤならいいんだけど」
「ぜ、ぜひお願いします!」

 巫女装束のやよいも好きだが、白衣のやよいもそそられるものがある。今からもうツクモの胸は校舎での快楽に高鳴っていた。
 そんなツクモを見てやよいはいつものようにたおやかに微笑む。

「ふふふ、次も楽しませてね。ツ・ク・モ・ク・ン!」



【終】



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イラスト提供は八束多紀理さん、アリガトーっ!