外務省は20日、2002年の「米国における対日世論調査」の結果を発表した。日本を「好意的に見ている」米国人の割合は有識者で81%、一般人で49%にのぼり、ともに過去最高を記録した。「日本は信頼できる」と答えた人も有識者91%、一般人67%といずれも過去最高で、米国人の対日観がかつてなく良好になっていることが明らかになった。
1995年から続けている「日本を好意的に見るか」という質問への肯定的回答は、有識者が昨年比で6ポイント、一般人が9ポイント上昇。その理由(複数回答)として、有識者は〈1〉経済的結びつき・投資関係(23%)〈2〉強い経済力(20%)〈3〉同盟国・友好関係(13%)――を挙げた。一般人は〈1〉経済的結びつき・投資関係(10%)〈2〉日本人は善良で立派(9%)、勤勉でよく働く(同)――などが多かった。
対日好感度が上昇している理由について、外務省は「日米間に懸案が少ないことや、2月のブッシュ大統領訪日で友好関係が印象づけられたことが大きいようだ。さらに、昨年の米同時テロ以降、米国人に同盟国重視の姿勢が強まったのも影響した」(海外広報課)と分析している。
一方、「アジアで最も重要なパートナー」に日本を挙げた人は、有識者64%、一般人46%で最も多かったが、ともに昨年と比べると減少し、ロシアが微増した。
調査は毎年1回、外務省が米国の調査会社に委託して行っているもので、今年は3月に米国の政財界や学界などで指導的立場にある有識者322人と、一般の米国人(18歳以上の男女)1517人を対象に電話で行った。
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