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国鉄があった時代
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国立国会図書館から引用

鉄鋼在庫緊急調査及買上要綱

昭和18年5月25日 閣議報告

第一、方針
昭和十八年度ノ非常時局ニ対処シ、経済戦力ノ増強ニ資スル為、鉄鋼在庫ニ付緊急調査ヲ行ヒ所要ノ買上ヲ急速ニ実施ス。
第二、要領
 一、鉄鋼在庸ノ調査ハ概ネ次ノ如キ要領ニ依リ、速ニ実施スルモノトス。
  (一) 調査品目
   イ、普通圧延鋼々材。
   ロ、普通銑。
   ハ、調査ノ時期ニ於テ前二号ノ物資ニ軽度ノ加工ヲ施シタルモノ
  (二) 調査ノ対象
   鉄鋼加工業者其ノ他ノ需要者ニシテ左ニ掲グルモノ。
   イ、軍管理工場、監督工場其ノ他軍関係工場。
   ロ、重要産業団体令ニ依ル統制会々員。
   ハ、主要道府県ニ於ケル一定規模以上ノ機器製造業者ニシテ前二号ニ掲グル者以外ノモノ。
    (備考)1、製鉄業者、鉄綱配給業者及倉庫業者ニ付テハ現行調査資料ヲ活用スルモノトス。
       2、主要道府県ハ差当リ次ノ如キモノトス。
     東京、大阪、愛知、兵庫、福岡、神奈川、新潟、北海道、福岡、広島、京都、埼玉。
  (三)調査期日
 昭和十八年六月三十日現在。
  (四)調査方法
調査ハ商工省ニ於テ統括シ概ネ左ニ依リ之ヲ実施スルモノトス。
 イ、調査ノ根拠ハ商工省所管重要物資現在高調査規則ニ依ル。
 ロ、調査ノ内容ハ品種別在庫数量、標準在庫数量、標準在庫数量ヲ超ユル在庫数量等トス。
 前項ノ標準在庫数量ハ当該産業ノ諸般ノ事情ヲ考慮シ適正ニ之ヲ決定スルモ、概ネ最近六ケ月間ニ於ケル平均一ケ月当リ使用量ノ三ケ月乃至六ケ月分程度ヲ目途トス。
 ハ、本調査ノ完璧ヲ期スル為、企画院、商工省、陸海軍省、関係統制会、関係道府県庁等ハ緊密ナル協力ノ下ニ、調査票ノ蒐集、審査ノ迅速的確ヲ期スルト共ニ、必要ニ応ジ随時臨検検査ヲ行フモノトス。
 二、鉄鋼在庫ノ買上ハ概ネ次ノ如キ要領ニ依リ之ヲ行フモノトス。
  (一) 鉄鋼在庫ノ調査ニ基キ商工省令「統制物資ノ譲渡制限等ニ関スル件」ニ依リ原則トシテ標準在庫ヲ超過シタル数量ニ付、強制買上ヲ行フ。
  (二) 倉庸及問屋ノ在庫ニ付テハ昭和十七年七月一日以前ニ倉入又ハ受入シタルモノハ原則トシテ強制買上ヲ行フ。
  (三) 買上機関ハ重要物資管理営団トス。
  (四) 買上価格ハ適法製品価格トス。
  (五) 買上ノ迅速ヲ期スル為在庫調査ノ完了ヲ待ツコトナク、個々ノ調査票ニ基キ逐次直ニ買上ノ措置ヲ講ズルモノトス。

(備考)
外地ニ於テモ本要綱ニ準ジ措置スルモノトス。

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