remove
powerd by nog twitter
国鉄があった時代
日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。
国立国会図書館から引用

南方海運対策要綱(対南方発展施策ニ関スル件)

昭和15年11月5日 閣議決定

南方諸地域ニ於ケル我国海運態勢ヲ整備強化スル為左ノ方策ヲ講ズルモノトス
一、南方諸地域ニ於テ一方的ニ左ノ権益ノ確保ヲ図ル為適切ナル措置ヲ講ズルコトトシ特ニ仏印支、蘭印ニ於テハ速ニ其ノ実現ヲ期スルモノトス
 1 沿岸貿易及不開港入港ニ関スル制限ノ撤廃
 2 埠頭、倉庫、船渠等港湾関係諸施設ノ運営権ノ確保
 3 航路標識ノ建設及管理権ノ確保
二、南方航路ノ拡充ハ概ネ別紙ニ依ルモノトス
  尚南方航路ニ関スル海運協定特ニ日蘭海運協定ニ関シテハ能フ限リ我ガ方ニ有利ナラシムルヤウ速ニ改定ニ関スル措置ヲ講ズルモノトス
三、航路拡充計画ハ差当リ政府ノ統制指導ノ下ニ既存ノ南方航路経営会社ヲシテ当ラシムルモ将来情勢ノ発展ニ即応シ関係諸航路ヲ統合調整スルコトトシ必要ニ応ジ南方航路ノ一元的統制運営並ニ港湾関係諸施設ノ運営ヲ併セ行フベキ有力ナル海運会社ノ設立ヲ考慮スルモノトス
 尚南方諸地域沿岸局地航路ノ経営ニ関シテハ必要ニ応ジ現在ノ特殊事情等ニ基ク特別ノ考慮ヲ為スモノトス
四、南方ニ対スル不定期配船ニ関シテハ配船増加、計画輸送ノ徹底当速ニ適切ナル措置ヲ講ジ南方物資輸送ノ確保ニ遺憾ナキヲ期スルモノトス
五、南方諸地域特ニ蘭印ニ於ケル既存ノ海運企業ニ対シテハ其ノ経営ニ参加シ本邦側ノ指導権ヲ把握スルガ如ク適切ナル措置ヲ講ズルモノトス
 尚南方諸地域所属ノ船舶ニ対シ速ニ買収等ノ措置ヲ講ズルモノトス
六、本方策遂行ニ当リテハ現下船舶不足ノ状況ニ鑑ミ其ノ必要船舶ノ充足ニ遺憾ナキヲ期スルヤウ特ニ船舶ノ積極的拡充ヲ考慮スルモノトス

別紙
南方諸地域ニ対スル航路ノ拡充ハ概ネ左ニ依ルコトトシ一ノ(イ)、(ロ)、二及五ノ内蘭印及仏印支沿岸航路ニ関シテハ速ニ強化又ハ開発ヲ考慮スルモノトス
一、本邦対南方諸地域幹線航路ノ拡充強化
 (イ) 内地―((台湾―内南洋―比島―英領ボルネオ))―蘭印航路
 (ロ) 内地―支那(上海)―香港―仏印支―泰航路
 (ハ) 内地―内南洋―ラバール―ニューカレドニヤ―新西蘭又ハ豪州航路
二、華僑連絡航路ノ拡充強化
 (イ) 南洋一周東廻航路
   ((内地))―台湾―支那(厦門)―比島―英領ボルネオ―蘭印英領馬来―泰―仏印支―支那(海口、広東、汕頭)―台湾
 (ロ) 同西廻航路
   東廻航路ノ逆航トス
三、蘭印印度航路ノ開設
 蘭印―英領馬来―ビルマ―印度航路
四、香港豪州航路ノ開設
 香港―仏印支―英領馬来―蘭印―豪州航路
五、南方諸地域沿岸航路ノ開設

昭和15年後半

昭和15年後半のページに戻ります

blackcat写真館もご覧ください