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国鉄があった時代
日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。
国立国会図書館から引用

昭和13年ニ於ケル重要物資需給計画改訂ニ関スル件

昭和13年6月23日 閣議決定

一月十八日閣議決定ニ依ル昭和十三年ニ於ケル重要物資需給計画ニ於テハ輸入力ヲ三十億円トシ軍民ヲ通ジ其ノ需要ニ圧縮ヲ加ヘ輸入物資ノ総額ヲ三十億円トセリ(満洲及関東州ヲ除ク)
然ルニ年初以来輸出ノ実績ハ連旬不振ヲ極メ第一四半期ノ実績ヲ計画ト対比スルトキハ約二割七分ノ減少ヲ示シ之ノ中ニハ北中支ノ分ヲモ含ムヲ以テ之ヲ除外スルトキハ減少歩合ハ一層甚シク約三割三分減トナル(昨年ノ実績ニ比較シ三割二分八厘減)
此ノ趨勢ヲ以テスレバ極力輸出振興ニ努ムルモ本年ニ於ケル輸出ハ恐ラクハ十七億円程度(満洲、関東州、北中支ヲ除ク)ヲ出デザル可ク新産金、貿易外受取超過等予定通リトセバ輸入力ハ二十一億余万円ナリ然ルニ今迄ノ実績ニ依レバ貿易外収支モ又予定ニ反シテ却テ支払超過ノ状況ナルヲ以テ輸入力ヲ最大二十一億円ト見ルハ尚ホ寧ロ課題ナルベシ従テ頭初ノ需給計画ニ根本的ノ修正ヲ加ヘ極力需要額ノ圧縮ヲ行フ外ナキ処作戦ノ進捗ニ伴フ軍需ハ到底頭初ノ需要額ヲ以テシテハ動員兵力ニ対スル装備補給ヲ全ウスル能ハズシテ却テ増加ヲ要スルノ実情ニ在リ
此ノ相反スル増減ノ二要求ヲ調整スル為ニハ勢ヒ国内需要ニ対シ極端ナル抑制ヲ加フルト共ニ増加軍需ニ対シテモ極力ソノ減少ニ努ムル以外ニ方策ナシ依テ国内需要ニ対シテハ
   1 軍ノ充足需要額ト為ルモノ及之ガ生産配給ニ必要ナル原料、材料、機械器具、燃料等
   2 輸出品原料、材料
   3 国民生活維持上絶対必要ナル薬品、肥料等ノ最小限度
   4 求償貿易関係ノ必要最小限度
ノ外ハ原則トシテ輸入ヲ認メザルコトトシ圧縮案ヲ樹立スルト共ニ軍需ニ付テモ自発的ニ代用品ノ積極的利用、在庫品ノ充当、納入品ノ規格ノ緩和、部内不要品ノ回収等ノ方途ヲ策セルモ尚要輸入物資ノ概算
   国内需要   十九億八千百余万円
   陸海軍    七億四千九百余万円
合計二十七億三千余万円(北中支ヨリノ輸入一億三千余万円ヲ含ム)程度ノ輸入ハ必要ト認メタリ然ルニ之ノ額ヲ充足スル為ニモ尚ホ準備金ノ大部分ヲ現送スルヲ要スル状況ニ立至ル可ク斯クテハ万一時局更ニ悪化ノ場合ニ於ケル兵器類ノ応急購入ノ資ニモ困窮スル次第ナルヲ以テ更ニ国内需要額ノ圧縮方策ヲ較べ特別貯油義務貯油ノ繰延、使用ヲ行フ外求償的取極メノ一部履行延期等ヲ策スルト共ニ生産力拡充ニ必要ナル機械類ノ一部繰延、国内物資ノ回収増等ヲ計画シ以テ国内需要中輸入ヲ要ス可キ物資ノ総額ヲ十八億一千余万円トセリ之ノ結果輸入総額ハ二十五億五千余万円トナリ内中北支ヨリ約一億三千万円ノ輸入物資ヲ見込ミアルヲ以テ之ノ大部分ハ為替関係ヲ発生セズトセバ二十四億二千余万円トナリ本年ノ難局ハ切リ抜ケ得ベシ
而シテ国内需要額ニ対スル輸入額ヲ前記数額ニ止メシムル為ニハ後半年徹底シタル物資使用ニ関スル制限策ヲ断行スルヲ要シ之ニ伴ヒ幾多社会問題ノ発生、契約不履行ノ為生ズベキ賠償金支払問題ノ発生等ハ固ヨリ覚悟セザル可ラズ従テ之等匡急ノ為新ニ経費ノ支出其ノ他所要ノ措置ヲ講ズベキハ勿論ナリ。
叙上ノ状況ニ鑑ミ左記事項ヲ決定シ速ニ其ノ実現ヲ図ルハ現下喫緊ノ要務ナリトス
         記
一 輸入総額ヲ二十五億五千余万円(中北支ヲ除キ約二十四億二千余万円)トシ一月十八日閣議決定重要物資供給確保ニ関スル件別冊昭和十三年重要物資需給需給対照補填対策一覧表(物動A〇〇四号)ヲ別冊(物動A〇〇八号)ノ通リ改訂スルコト
 尚需給計画ノ細部的修正ハ実行上ノ問題トシテ輸入総額ノ範囲内ニ於テ彼此融通処理スルコト、但シ輸出増加ニ因リ予定以上ノ輸出品原料ノ輸入ヲ要スル場合ハ右輸入総額ニ拘ラズ関係省協議ノ上別途処理スルコト
二 改訂需給計画遂行ノ為各庁夫々其ノ所管ニ応ジ別途請議ノ「国家総動員上緊急ヲ要スル諸政策ノ徹底強行ニ関スル件」ヲ速ニ速ニ実行スルト共ニ国内ニ於ケル輸入物資ノ使用制限ニ関連シテ概ネ別紙第一ニ準ジ所要ノ措置ヲ講ズルコト
三 物資使用制限ニ伴ヒテ発生スル各種補償問題失業救済等ノ為経費ノ支出其ノ他所要ノ措置ヲ講ズルコト
四 改訂需給計画ニヨル物資輸入ニ付テハ商工省物資調整局(同局所管ニ属セザルモノハ当該庁)ニ於テ為替局ト連絡ノ上迅速ニ処理スルコト

(別紙第一)
 軍事用以外本需給計画上本年後半期物資使用ニ関連シ実施ヲ要スル主ナル制限禁止事項摘録
一、戦争遂行ニ直接必要トナラザル土木建築工事ハ現ニ着手中ノモノト雖モ之ヲ中止ス
 (イ) 官公庁舎、事務所、学校新築中止
 (ロ) 万国博覧会、オリンピック工事ノ中止
 (ハ) 百貨店、旅館等商業又ハ事務ヲ目的トセル大建築中止及住居新築ノ制限
 (ニ) 其他不急ノ土木建築工事ノ中止繰延
二、鉄道軌道関係工事ノ中止繰延
 軍事上及総動員上輸送力増加ヲ必要トスルモノヲ除クノ外鉄道軌道建設改良工事ノ中止繰延
三、船舶建造ノ一部中止又ハ繰延
四、電気、通信、瓦斯、水道事業中軍事上又ハ総動員上必要トスルモノ以外ニ対スル電灯、電熱、電話、瓦斯、水道敷設工事ノ中止
五、特別貯油、義務貯油ノ繰延及使用
六、要輸入物資ヲ原料トスル国内民需品ニ対スル禁止的制限ノ実施
 (イ) 軍需用、輸出用、帆布、縫糸、工業用及衛生用等ノ特殊用途品ノ外綿糸布ノ紡織禁止
   外地、満洲国及北中支ニ対スル綿糸布ノ輸移出制限ノ実施
 (ロ) 羊毛ヲ使用スル国内民需用品ノ製造及満洲国向羊毛製品輸出ノ高度制限、国内用包装黄麻布ノ製造禁止、マニラ麻ヲ原料トスル一般用紙ノ製造禁止、亜麻、苧麻、大麻等ヲ使用スル布地ソノ他民需品ノ製造禁止
 (ハ) 牛皮ヲ使用スル鞄、靴其ノ他一般民需品、銅、真鍮、鉛、アンチモン等要輸入金属ヲ原料トスル家庭用品、日用品、生ゴムヲ使用スルゴム靴其ノ他一般民需品ノ製造禁止、一般用紙ノ製造制限
 (ニ) 前記ノ外一般ニ要輸入物資ヲ原料トスル国内民需用品ニ対スル禁止的制限
七、乗用自動車過半数ノ運転休止、鉄道軌道トノ並行路線、競争線ノ廃止、観光バス廃止等交通機関ノ徹底的整理
八、海岸付近ニ出漁スル漁船ニ対スル石油使用ノ禁止的制限、平水及沿岸航路重油船ノ就航制限、軍事上又ハ総動員上必要ナラザル事業ニ対スル重要揮発油使用ノ禁止的制限
九、輸入肥料使用ノ強度ノ制限
一〇、電力使用ノ制限
以上各項ノ実行ニツキテハ関係各庁ニ於テ協議スルコト

昭和13年前半

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