こんな双眼鏡を買ってはいけない
日本は双眼鏡の生産に関しては世界有数の国でありながら、始めての人が良い双眼鏡を手に入れるのは容易ではありません。
それは、良質の双眼鏡より使えない双眼鏡のほうが多く流通し、身近な店ほどその手の製品が多数派を占めているからです。
中でも注意を要する双眼鏡をいくつか挙げてみましょう。
絶対に買ってはいけない双眼鏡
安物双眼鏡
安いものを探そうと思えば1980円からプリズム双眼鏡が手に入ります。
が、光軸不良や組み付けの悪さなど粗悪品のリスクが付きまとい、見えも論じるに値しません。
一時の間に合わせで買うのでなければ、このような商品を絶対に選んではいけません。
一流ブランドの看板を背負った小型双眼鏡でも1万円しないで手に入るのです。
品質には価格以上の開きがあるのはもちろん、見え味には想像を絶する差が存在します。
高倍率の双眼鏡
何度も繰り返しになりますが、双眼鏡の最適倍率は8倍程度、がんばっても10倍がせいぜいです。
短時間でしたら20倍でも見れないことはありませんが、10倍に比べてよく見えるわけではありません。
むしろ、手ブレで細部の情報が失われ実用性では大きく劣ります。
手持ちで使うつもりでしたら10倍を超える双眼鏡は決して買ってはいけません。
三脚固定を考えるにしても20倍が限界と考えてください。
ギラギラ色付きレンズ双眼鏡
双眼鏡で最も目に付く対物レンズ外面に厚化粧を施した製品が最近増殖中です。
色々なメリットを謳っていますが、概ね眉唾モンです。
本当に役に立つのならニコンやツァイスが真っ先に採用するでしょう。
機能上のデメリットは大きく、視野が暗くなり 視野は青く着色され コントラストが落ちます。
昼間はそれでも使えるかもしれませんが、薄暗くなったらお手上げでしょう。
一時の気の迷いでも、こんな双眼鏡を買ってはいけません。
注意を要する双眼鏡
ズーム双眼鏡
ズーム双眼鏡は低倍率の広視界と高倍率が両立できて便利そうですが、決してうまくはいきません。
手持ち双眼鏡の上限は10倍近辺ですから大半のズーム双眼鏡は最高倍率はほとんど約にたちません。
その割にデメリットは大きく、ズーム比が2倍程度の双眼鏡でも視界の広さでは大きく劣ります。
そのくせ価格は1.5倍以上に跳ね上がります。
30倍を超えるようなズーム双眼鏡は論外ですが、良心的なズーム双眼鏡でも単焦点双眼鏡に対してメリットはほとんどありません。
怪しいブランド双眼鏡
双眼鏡はどんなに観察しても店頭でその品質を確かめるのには限界があります。
また、双眼鏡は長く使う品ですし、持ち歩くと破損の頻度も低くありません。
先々もきちんと対応してくれるメーカーでなければ、長く使っていくことは出来ません。
初心者ほどブランドを信頼するしかないのですから、製造者のはっきりしない商品に手を出してはいけません。
そして、名の知れたブランドでも怪しい双眼鏡ばかり売っている所には手を出してはいけません。
要するに、一流ブランドで倍率の低い双眼鏡を選べば問題がないのですが。