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ある物欲まみれの一週間
2001年2月25日〜3月5日

 24時間、365日。 常に物欲に駆り立てられている筆者ですが、双眼鏡のOFF会で強烈な物を見せつけられて以来、「双眼鏡欲しい」病は悪化する一方。

 このホームページの初期の理想を離れて、「いかに双眼鏡で楽しむか」ではなく、「いかに双眼鏡を楽しむか」に興味が移ってしまいました。

  
強烈な双眼鏡の山

 物欲でかすんだ目で手元の双眼鏡を見てみると、大から小まで、十数台もそろえているくせに、ちょうど使いやすいサイズの物がありません。
 鳥見用やその辺を持ち歩く目的なら10X30ISで完璧ですし、それより小さいサイズはほとんど出番がないのでタンクローで十分です。
 大きな方に目を転じると 星空散策用は18X70で今のところ不足はありませんが、手持でちょうど良く使えるものは品薄です。
 40mm以上の双眼鏡を7台も持っているのに どれも一長一短で、切り札の一台に欠けています。
 出番の多いビクセン・アルティア10X44EDは良く出来た双眼鏡なのですが、私の好みからすると倍率が高すぎます。

 このところ仕事の多忙でろくに双眼鏡を使っていないのに、掲示板の書き込みを見るにつけ 物欲だけが雪だるま状に大きくなってしまいます。


    2001年2月25日

 ちょうどいいことに(別な見方をすれば、運の悪いことに)、この日は東京の並行輸入カメラ店Lが月一回の日曜営業日。
 速攻で、現生を握り締めて高速バスの人になったのでした。(嫁さんには内緒、一応)

 

 秋葉原経由で 銀座L社へ。
 狭いエレベータで売り場へ上がると・・・・・・、おおおおおおおおおおおおおおおおお。

 売り場の片隅、ショーケースの中にツァイス・ライカ・スワロフスキーの双眼鏡がズラア〜アリ。
 並行輸入品とはいえツァイスのビクトリーなどは¥6桁のタグがつけられています。
 スワロフスキーはツァイス並み、ライカはもう少し安いお値段のようです。
 ヘソクリを目いっぱい握り締めてきたとはいえ、簡単に手が出せる価格ではありません。

 私の予算からすると、狙い目は本国では既にモデルチェンジされているライカのBA型。
 新型と比べても昼間のビル街でのパッと見でははっきりとした差が見つからない印象です。
 お買い得なのでしょうが、それにしても 8万円。
 簡単には踏ん切りがつきません。

 それにしても、周りは身なりの良い年配者が多いこと。
 うーん、双眼鏡はともかく、舶来カメラを趣味にしている方ってある程度余裕のある人が中心なんでしょうか。
 中古品の売り場の方では、R社の時計なんかが並んでいるし、汚れたチノにザックというスタイルでは 店で浮いていたりして・・・

 なんだかんだで迷っているうちに、あとから入ってきた若い女性がスワロフスキーの8.5X44ELを試しています。
 服装を見ると登山やトレッキングをする方のそうですが、近々双眼鏡を使う予定があるのでしょうか。
 あまり迷うことなく、スワロを御購入。 即断で買えるなんてうらやましい・・・

 そういう目で見ると、あまり迷わず即断即決のお客さんが多いようです。
 カメラの方でも 現物をちょっと見ただけで買ってしまう人がとても多い。
 やっぱり、私とは世界が違うのでしょうか。
 あっという間に、買う気が削がれてしまいました。

 値段だけでなく、ここまで御立派な道具は まだ自分には似合ってないような気がしてしまいました。
 使いこなせない道具に手を出すのは、ちょっと格好がつかないかなあ。
 国産だと自分の中で言い訳がつきやすいんですが、憧れの舶来物だと「必然の用途」がないと手にするのが憚られます。
 本当に自分に必要な道具だとなったら迷うことなく手が出せるんでしょうけど、今はその時期ではないような気がしてしまいました。(←筆者が大嘘つきで、記憶力が貧弱なことは 3月5日の記述を参照のこと)


    2001年2月28日

 結局、日曜日は手ぶらで帰ってきたのですが、舶来物だというだけで気後れしてしまうのはなぜでしょう。

 双眼鏡を使い始めてから日が浅く、国産の双眼鏡すらまだ十分に使い倒していないことが引っかかる原因になっています。
 国産高級機も十分に使っていないのに、もう良いことが分かっている舶来物に手を出すのは気が引けてしまうのです。 国産と比べてどれだけの差があるのか、納得できればまた違うんでしょうけど。

 ということは、 国産の高級双眼鏡を手にするのがいいのかしら。

 ちょうどいいことに(しつこいようですが別な見方をすれば、非常に運の悪いことに)、近くのカメラ店で双眼鏡全品通常価格から1割引のセールをやっています。
 これなら高級40mmダハにも手が届きそうです。
 ペンタックス8X42DCFは評判も良さそうですし、国産双眼鏡といえばニコンの8X42DCFも面白そうです。

 珍しく仕事も早く終わったので、早速、情報収集に出かけて見ましょう。(といいつつ、買うものは大体決まっているはずだったんですけどね)

 店頭でたずねてみると、ニコンの双眼鏡は概ね2割引の店頭価格から さらに1割値引くとのこと。
 ミノルタやキャノンもほぼ3割引になる計算です。

 が、狙いのペンタックス8X42DCFは 通常店頭価格が定価からの1割引の79800円。
 アメリカの通販では$400で売られているんだから、いくらなんでも高すぎませんか。
 並行物ならライカがおんなじ値段で買えるんだから、どちらが性能が良いかはさておいて、まったく幻滅。

 やっぱり、買うならニコンかしら。
 それでも、国産双眼鏡に¥6桁は勇気がいるなあ。
 という訳でこの日も双眼鏡を注文できずに値段だけ調べて、後はネット上の情報を集めることに。


    2001年3月3日

 その後、仕事が忙しすぎて双眼鏡に思いをめぐらせる暇はありませんでした。
 気持ちはニコンに大きく傾いていたんですが、掲示板を見たら一気に熱が冷まされてしまいました。
 実物を見て選ぶことができれば一番なんですけど、東京まで双眼鏡を見に行くなんて当分出来そうにないんで、掲示板の情報だけが頼みの綱になってしまいます。

 いずれにしても、ニコン8X42DCFは経済的にも厳しいので とりあえず断念。
 ミノルタ8X42DWPも6万円だと舶来物に気持ちが向いてしまいます。
 国産の8倍ダハ機が どれも見かけ視野50度に設定されているのも気持ちが乗らない原因です。
 私は広視界にこだわらない方なのですが、おんなじような値段で見掛視界の広い舶来ブランド物が手に入るとなると・・・

 「国産らしい双眼鏡」って何なんでしょうかねえ。
 小型から中型までの高級ダハ双眼鏡はドイツ勢が幅を利かせているし・・・
 ポロ双眼鏡はドイツ勢では見かけませんが、ピンとくる物は少ないですねえ。
 ニコンSPシリーズは悪くないと思うのですが、一般的な双眼鏡とはいいがたいですから。

 ニコンSEなんかは評価が高そうですし魅力的なんですが、8倍が32mmでは夜に使うのには厳しそう。
 10倍42mmは、ビクセンとの比較を含めて、興味があるんですけど。

 迷っているうちが一番楽しいのは いつものことなんですが。


    2001年3月4日

 迷った挙句、ニコン10X42SEにしようと決めかけたのですが、カメラ店に行ってみると SEシリーズは一割しか引けないとのこと。
 あんまり安くならないなあ。
 ライカ8X42BAが8万円で手に入るとなると、性能はともかく、迷うところが多くなってしまいます。
 納得した物ではなく、中途半端なものに手を出すと、結局 高い買い物になるのが いつものパターンです。
 ああ、一週間も悩んでいて疲れてきました。

 これだけ悩んでも結論が出ないのはどうしてでしょう。

 それは、きっと最初の前提が間違っているからに違いない。(←いいかげんなキメツケ)

 ここまで迷って決められないなら、最初から確実な双眼鏡を選んでおけば良かったのに。
 「間違いのない双眼鏡」といえば、あのメーカーしかないでしょう。
 はあ、この一週間の悩みはなんだったんでしょうねえ。


    2001年3月5日

 散々時間をかけた挙句に、結局、「間違いのない双眼鏡」にしようと決めたのですが、確実なのはやっぱりZ社という結論になってしまいます。
 ツァイスの中型双眼鏡となると、VICTORYにするかDialytするか でしょう。

 ビクトリーのほうが良さそうなんですが、デザインが冴えない上に並行輸入品だとちょっと割高になっています。
 OFF会で比べてみた7X42GBATP Dialytはかなり良く出来ていた上に、もうすぐ入手できなくなりそうです。
 デザインで双眼鏡を選ぶのは邪道なのですが、ツァイスの製品ならそれでも可でしょう。

 で早速、販売店Lに電話をして見ました。
 ここまで、ずいぶん時間がかかってしまいましたが、良い双眼鏡が手に入ればOKでしょう。

 が・・・、
 2月25日にはあったはずの7X42GBATP Dialytが、ない!
 既に、品切れになってしまったようです。
 次の入荷は、もちろん、未定とのこと。
 せっかく決断しても、土壇場ではぐらかされるのは 何回目でしょう。
 掲示板でも話題になっていましたが、ずいぶんとショッキングなものです。

 結局、どうなってしまったかはまた後日。


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