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双眼鏡カタログ比較(2)

 続いてオリンパスから、ドイツのあの超高級ブランドまでカタログを見ていきましょう。

    オリンパス  

    ビクセン

    ケンコー

    ツァイス

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   オリンパス  (1999年版)

最近デジカメで元気なオリンパス。
 双眼鏡カタログはB5サイズ三つ折。
 中型のポロ式双眼鏡が充実しているためミノルタより品数は多いが、商品はシリーズ別に整理されており分かりやすいです。

 双眼鏡の解説はニコン以上に分かりやすく、初心者への配慮もピカイチの素晴らしい内容。

 商品もポロ型双眼鏡は上級者が好みそうな大口径機を取り揃えています。ズームも倍率も控えめでカタい構成。

 でも、表紙のデザインは地味すぎで、見栄えは国内メーカーで最低ではないでしょうか。
 内容は見やすいだけに惜しい。

 

 

 

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   ビクセン (1999年版)

 カメラメーカーではないだけに知名度は今ひとつですが、天体望遠鏡では有名なブランドです。
 カタログは双眼鏡のほか天体望遠鏡からルーペ・方位磁針までが一つになっていて、双眼鏡のページは10ページ分あります。
 光学機器の総合メーカーを自称するだけのことはあって、ガリレオ式だけで5種類・口径125mmの対空双眼鏡までラインナップしており、全部で58機種も。
  値段もカメラブランドよりは割安にみえます。

 中にはズーム機も多いですが、本格的なポロプリズム機や中型のダハ双眼鏡を扱っているのはマニアには嬉しい限りです。
 大型双眼鏡の品揃えも さすがは天体望遠鏡メーカーと思わせるものがあります。

 このカタログで面白いと思うのは、双眼鏡の商品記号。
 ダハ型双眼鏡には「H」、ポロ型双眼鏡でコンパクトタイプには「M」、ボシュロムタイプには「B」、ツァイスタイプには「Z」、ガリレオ式には「S」の文字から始まる記号がつけられています。
  ダハ型の「H」は本体の形から、コンパクト型の「M」はマイクロのMから、「B」と「Z」は会社の名前からついたのでしょうが、「S」は何の略号なのでしょう。

 カタログでは天体望遠鏡に多くのページが割かれており、双眼鏡以外でも見ていて飽きないでしょう。
 興味があれば是非手に入れたい1冊です。

 

 

 

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     ケンコー (2000年版)

こちらもカメラブランドではないので、知名度は低いのですが、双眼鏡はあちこちで見かける会社です。
 特に安売り店やホームセンターで見掛ることが多く、ケンコーのブランドでなくとも、様々なサブネームで商品が出されています。

 カタログの表紙は低予算でシンプルですが、個人的には嫌いではありません。
 紙面構成は顕微鏡や天体望遠鏡を含めて26ページで、双眼鏡は11ページ分あります。

 双眼鏡は小型機が中心で総勢57機種もありますし、一部に中型双眼鏡もあります。しかし、これだけの機種がありながら、手にしてみたい商品はほとんどありません。

 商品の大半はこのホームページのネタになりそうな商品ばかり。
 「20〜120X50」や「20〜100X28」なんて本当に見えるのでしょうか。
 ニコンの最高級双眼鏡と別な意味で一度試してみたい双眼鏡ではありますが、結構高価なので購入はためらわれます。
 市場で、特に一般人の目に付きやすい場所でこの手の商品が幅を利かせているので、誤解してしまう人が増えてしまうのでしょう。

 このメーカーのカタログが有害な点は他にもあります。
 双眼鏡の解説でも30倍から50倍の双眼鏡を推奨しているのはもはや別世界。50倍なんて、絶対に、良く見えるわけがないのに。
 光学機メーカーとしての良識を疑ってしまいます。
 有効倍率なんて概念はないんでしょうね。
 さらに対物レンズを意味もなく色付きにしたり、紫外線カットレンズなんて言い出したりしているのは、まだ罪が軽い。

 最悪なのは定価が実売価格とかけ離れていること。
 小売店向けの政策なのでしょうが、善良な消費者を馬鹿にしているとしか思えません。
 7割引8割引が常習化しているのに、ネット上では一流メーカーの高級機並みの値段で売られていますし、本当に買ってしまう犠牲者が出ていることを思うと怒りすら覚えます。

 高倍率だから値段が高いと思い込むほうも悪いのですが、無知に付け込む商売は犯罪的です。
 こんな商品を並べているような会社にまともな商品があるとは思えません。

 すべてを知った上で、トンデモ本の一種と思ってみれば楽しめるのですが。
 新興カルトのパンフレットのように、こだわりがなければ笑える印刷物。

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    ツァイス(1999年版)

泣く子も黙る独逸の超ー高級ブランド。
 双眼鏡は京セラが販売元になっています。
 表紙は質素ですが、小さいながら「ZEISS」のロゴが目を引きます。
 構成はB5三つ折。

 双眼鏡は小型・中型・大型を揃えていますが、すべて桁が違うかと思うようなお値段。
 カタログは極めてシンプルで、ニコンのような自社の製品自慢もありません。
 それなのに価格の欄だけで超一流品だと主張しています。

 目も毒なカタログですが、隠れた利用法もありそうです。
 このカタログを家内(人によっては親・パパ・息子夫婦など)に見せ付けておくと、ニコン・ペンタの双眼鏡が買いやすくなるかもしれません。

 

 

 

 

 


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