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ミニレポート
Etymotic Research ER-4P



 故障してしまったER-4SをEtymotic Researchに送り返し、修理してもらいました。そのときに、一緒にER-4Pのコードも送ってくれるように頼んでおきました。ER-4B紹介ページで書いた「裏技」で、ER-4Sの発音体を流用して、ER-4Pに変身させてしまおうというわけです(注;現在ER社はコードの単売をしていません)。
(故障した経緯についてはER-4B紹介ページに書いてあります。ちなみに、修理代は$160デシタ!トホホ)

 ここでは、ER-4Pの使い心地&音質を簡単にレポートしておきます。以前書いた、「S型かP型か」のページでは、S型P型に関して一般的に言われていることをまとめています。それに対して、このページでは、ER-4Pに対する作者個人の感想を書くことにします。順番としては、「S型かP型か」のページからお読みいただくと良いと思います。

●感度

 かなり高能率です。ソニーのMDR-E838(各種ウォークマンに付属する定番機)イヤーレシーバとほぼ同じ程度の感度があると思います。これなら、非常に非力なポータブル機器でも、容易に大音量が達成できると思います。目安として、CDウォークマン「D-E01」に付いている安全音量リミット機能「AVLS」をONにしても、ちょうど音楽が聞き易い快適音量になる程度、といえば分かりやすいでしょうか。

・ノイズを拾いやすい
 高感度であるが故に、ボリュームに無関係に出るノイズを拾いやすいという欠点が指摘されています。作者のD-E01の右チャンネルの高周波音や「キュルキュル」音も、以前にも増してハッキリと聞き取れるようになってしまいました。 ER-4Pを買う前には、事前にお使いのポータブルが耳障りなノイズを持っていないことを確かめる必要がありそうです。
 ちなみに、同じソニーでもMDのMZ-R5STは大丈夫でした。


●コード

pipe_er-4p.jpg (96934 バイト)
ER-4P用コード中途にあるパイプ部。この中のEQ回路がイヤホンのインピーダンスを支配的に決定

 ER-4Pのコードは、ER-4B/Sのそれとは違い、ゴム素材で被覆されています。ぶよぶよとしたソフトな質感で、触るとしっとりと手に吸い付くような感触があります。 気になるタッチノイズの軽減具合ですが、正直言って落胆を隠し得ないものでした。ER-4B/Sのコードに比べても、ほとんど軽減されていません。衣服に擦れたときの音が若干ソフトな感じになりはしましたが、音量的には殆ど代わりありません。ER-4B/Pのコードから出る音が「ガサガサ、ゴソゴソ」という音だとすれば、ER-4Pのコードの音は「ボソボソ、ゴロゴロ」といった感じでしょうか。残念ながらER-4Pの長所として挙げられているタッチノイズの軽減は、達成されていないと評価せざるを得ません。
 ただ、使用しているゴムが高弾性であるため、コードは絡まりにくくなっています。急いでカバンの中にしまうことの多い移動中では役に立つでしょう。
 また、ER-4B/Sのコードに比べて長くなっているので、ポータブル時の引き回しが無理なくできそうです。


●音質

 ER-4P(もどき?)の音を聞き始めて、すぐに自分向きの音でないことが分かってきました。高音はガラス1枚隔てた感じで、ER-4Sのものには見劣りします。中域も、中低域に邪魔された形で、明瞭さを欠きます。

 ロックでは、中低域が多少多めに出ているのが功を奏して、「聴いていて楽しい」と感じることができました。これが、「低音が見かけ上多くなっている」というヤツです。逆に言えば、中域がやや不足気味、と言うこともできるでしょう。ER-4Pの周波数特性は、ER-4Sほどにはフラットではありません。むしろ、ズシンとくる様なより低い音は、ER-4Sの方が、スッキリ素直に聞こえてくるように思います。

 とは言え、ER-4独特のキャラクターは十分に残っていて、そこら辺のイヤホン・ヘッドホンを寄せ付けない解像度は維持していると思います。元々、発音体は変わらないのですから、当然といえば当然です。それにつけても、パイプ部分のEQ回路は重要なんですね。発音体の裸特性がどんなものなのか、見てみたい気がします。

●結論
 正直ER-4Pはあまり魅力的ではないですね。既にER-4B/Sを持っている人が、お楽しみとしてコードを購入してER-4Pに変身させてみる、というのは面白いと思います。が、初めてER-4を買ってみようと言う人にはあまりすすめたくはない。「ER-4の音ってこんなもんか」と言うことになっては残念ですから。作者も、初めてのときにER-4Pを手に入れていたとしたら、それほど強いインパクトは受けていなかったかもしれません。

 


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