任天堂64RGB化
ファミコンAV化に続きゲーム機の映像系のネタです。今回はいつに無く長編です。記事書くの疲れる〜
【計画】
nintendo64にRGB出力を追加し、画質の向上を目指すのが目的。
ただ平成17年6月現在、スーファミ用RGBケーブルは純・非純製問わず入手困難です。
秋葉原のゲーム屋を数店周りましたが、ありませんでした。PS用、×箱用はあるんですが…
他のサイトでは普通に64のAVマルチ端子にRGB信号線を結線して終わり…となっていますが、それで済むのはスーファミ用RGBケーブルを持っているという前提があってこそ。それが無い人(僕も)はこの改造は出来ない事になる。
でも、その程度の理由で諦める訳にはいかない。そこで今回は一般的なコネクタを使い、RGB専用端子増設も行います。このRGB専用端子増設ですが、D-Sub9pinをオススメします。
RGB信号は
映像R
映像G
映像B
音声R
音声L
同期Sync
電源5V
GND
の計7線を使います。通常GNDは数えません。(僕は当初、映像と音声の5本だろうと勝手に思い込み6pinのコネクタを買ってしまったorz)
D-Sub9pinはFrameGNDを入れれば10pinですので十分です。と言うか7pin以上なら何でも良いです。
秋葉原のsofmap3号店で購入したカラット製のPS用AVアダプタ付きRGBケーブル。100円で大量に売られていたので3つほどゲットしときました。今回はこれの21pinRGBコネクタを使います。尚、一応金メッキです。
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またこのRGBケーブルのコネクタ側のRGB各信号線にそれぞれ電解コンデンサが入っているので取り除きます。
続けてPS側をバッサリ切り、今回使うコネクタを半田付けします。
この様に半田します。コネクタの半田部は前回同様、熱圧縮チューブで絶縁処理してあります。ケーブルの色が何を意味しているかはケーブル毎に異なるので敢えて載せません。
また、先ほども述べましたが、本来7pinが必要な所を6pinでやっているので当然、何か切り捨てなければなりませんが、映像や同期信号を殺してしまったら元も子もないので、ここは涙を飲んで音声をモノラル仕様にし、1pin空けます。モノラル化は音声Rと音声Lをショートさせればいいだけです。RGBコネクタの1pinと3pinをこの様にショートします。
音声だけ、別のコネクタを新たに増設してなんとかスレテオ維持も考えたんですが部品&気力不足から断念しましたorz。でも強制モノラル状態はスズメッキ線を切り配線し音声出力端子増設すればステレオ復活ですのでまた今度…
※尚、7pin以上の正しいコネクタを使用された方はこの改造は不要です。この改造をすると音声が強制モノラルになるのでご注意下さい。例えTVやゲーム側の設定を変更してもモノラル固定です。
これでケーブルの準備は完了です。次は本体の改造を行います。
第一の関門…トルクスネジ
任天堂64はこの様な特殊なトルクスネジを仕様しています。一般的なトルクスネジでさえ珍しいのに、64は特殊なトルクスネジを使ってます。ちなみにこのタイプは『弄り止め』と言うそうです。知り合いに見せたら「あー、“弄り止め”されてるね〜」だって。なんとも憎たらしい名前ですことw
弄ってやろうじゃないか。
フフフッ、例え『弄り止め』されようとも弄ってやる…。実はこんな工具が存在するんです。秋葉原では普通に売ってるんですよ。しかし1本1800円と非常にお高いドライバー…。しかし、流石です。楽勝です。
ちなみに64の基板を取り外すまでにこれだけのネジを外します。尚、内部は+ドライバーでOKですが、小さいネジが2本あるのでそれ用に細いドライバーが必要です。分解だけで計3本…PS2なら1本で基板が外せるのに…。
続いて本体の穴開け加工。3Φ程度のドリルで穴を開けあとはリーマーで広げるのみです。バリはナイフで軽く削げばOK。どうせコネクタで見えなくなるんだからヤスリ垳までは要らない。
本体の加工が済んだら、配線です。VDC-NUSと言うICの17,19,21pinがR,G,Bです。ただこの信号は弱いのでアンプを入れてやる必要があります。
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部品と完成、配線、設置後のアンプ。NJM2267と言う専用ICを使った極々簡単なアンプです。必要な部品は基本的にコンデンサと抵抗のみです。ただ電源は64本体から取れるのは12Vと3.3V。NJM2267は9〜4.85Vが必要なので12Vから落としてやる必要があります。今回、電源には7809を使いました。
アンプの電源はACアダプタのコネクタから直接12Vが取れます。印刷してあるので直ぐ判りますね。
アンプに通したら、RGBを間違えないように結線します。1pin=R 2pin=G 4pin=Bです。
なお、一般的な改造サイトだと、ここで終了となりますが、今回は更にRGB専用端子の取り付けも行います。ですので、続けます。※スーファミ用RGBケーブルをお持ちの方はここで終了となります。お疲れ様でした。
RGB専用端子増設
まず、先ほど開けた穴にコネクタを取り付けます。この時、ナットと本体穴にケーブルを通した状態でコネクタに半田付けします。半田鏝で本体を焼かない用、ご注意下さい。
本体側から信号を引き出します。印刷があるので判りますが、一応
R=1pin
G=2pin
B=4pin
A_R=12pin
A_L=11pin
Sync=9pin
+5V=10pin
GND=5,6pin
RGB信号では同期信号はvideo信号をそのまま入力していいので同期信号分離回路(シンクセパレータ)を入れる必要ナシです。まあ同期信号分離回路もLM1881等専用ICがあるので大した回路ではないですが。でも、そもそも64の場合、分離信号は7,8pinから出ているのでどの道、不要ですけどね。
コネクタ取り付け完了。AVマルチコネクタの半田部はもう埋もれてますね…。
ケーブル側のコネクタはカバーを被せる前に一旦接続し、これだけ作業してると、配線の色と信号を暗記してしまうので、まず目でチェックします。更にテスターでチェックします。※常識ですがアンプ回路は通電時でもテスターで通電チェックはできません。だってコンデンサで直流カットしてるもんね。
そしたら、RGBケーブルのコネクタカバーを被せ、全て完了です。
改造成功です!写りました。ただ、64の3Dってあんまり綺麗じゃないので、差が少ないかも…?DVD再生等があれば差が大きく出るんですが…。ちなみに写真を撮り忘れたので、写真はまた今度。しかしよく考えたらゲームは滅多にしないんですが…第一64で面白いソフトは無いし…も、目的はあくまで改造ですよ!?改造する事に意味がある。使うか否かは別次元の問題です。