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尖閣諸島の領有権問題


西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会

衆議院第二議員会館第二会議室 1997.5.16 14:30〜
 
去る5月16日、衆議院第二議員会館にて行われた、西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会の
模様を伝えるレポートです。本来なら新聞TVなどのマスメディアが伝えるべき内容ですが、各
メディアともだんまりを決め込み、特に朝日はTVカメラを持ち込んだにも関わらず、一切報道
されませんでした。ここにマスメディアの怠慢に対する激しい怒りとともに、いま日本とその周辺
で何が起こっているのかを、この転載により知っていただきたいと思います。


■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(序) 

 先日5月16日、私は衆議院第二議員会館にて、尖閣諸島への上陸を敢行した西村眞悟衆
議院議員の視察報告会に出席した。西村議員が上陸を決意したのは10月20日、総選挙で
当選した直後のことだったそうだ。尖閣問題は有権者への選挙公約だった。

 1時間前から整理券を配るというので行ってみると、開催予定の第二会議室の隣にある臨時
待合室は多くの人々で埋まっていた。空いた席をやっと見つけて腰かけながら周囲を見渡すと
全員スーツ姿。大半が高齢の方で、熱気の為か扇子を拡げて扇いでいる人が見られた。その
中に右翼と思われる精悍な顔つきの男性が若干名居る。年齢は30〜40代だろうか。ほんの
僅かながら女性を見かけるが、やはり高齢の方だった。チベット服なんぞを着ているのは私だ
けで、周囲からは浮いて見えた。
 会議室に入ると最前列に座った。隣に20代の学生らしい人が座る。振り返って周囲を見渡
すと20〜40代の者は、例の若干名の右翼の人々を除いて5人くらいではなかったろうか。そ
の中に私の友人が一人居た。やっぱりオマエも来ていたか、お互いそう心中思っていたのか
互いに笑みを返す。彼に『祖国と青年』誌の編集部の江崎道朗氏を紹介して貰う。30歳そこそ
こだろうか。様式先行の右翼臭が全くしないことに安心した。後で聞いた話によると、150名の
報告会定員のところ、300名から事前の予約問い合わせがあったそうである。
 会議室の外に居る人たちは分からないが、ざっと見たところやはり高齢の方ばかりだった。
皆が座席に付いてから遅れてテレビ朝日が収録に来たので、カメラ位置を設定する際に席の
移動指示が司会者からあった。その時に耳が遠い為か何について指示を受けているのか、分
からない高齢の方が多く居たのが印象的だった。後で聞いた話では、この中にノモンハン事件
に関与した方など、旧帝国軍人の方がたくさん居たそうだ。

 日本の一大危機に参集する心。高齢の方も精悍な若者だった頃と同じ心なのだ。戦後何年
を経ても変わらぬ心に比べ、私たちはどうだろうか。私の見る限り会場に来ていた20代は、僅
か私の隣で最前列にかぶりついていた青年1人だけだった。ここに来ていたご高齢の方々が
生きている時間はもう残り少ないのだ。その後にどれくらいの人間が残るのだろうか。

 問題はまだある。本来国論を左右するほどのテーマであるにも関わらず、報道陣はテレビ朝
日だけ、最も報道すべき大手各新聞社は一社も来ず、しかもテレビ朝日は報告会の模様の総
てを収録しておきながら放映すらしなかった。この報告会の全容を公開しなければ、党派を超
えて活動する志ある議員が居ることも有権者に知られることなく終わってしまうし、石垣島の市
議会議員という現地住民を代表する声すら抹殺することになってしまうのである。

 尖閣諸島を巡る中国・台湾との領土問題、北朝鮮の日本人拉致、ペルー大使館公邸人質事
件、教科書問題…、これらの病根は同一だという西村議員が、いったい行動によって社会へ
何を訴えようとしたのか。本当のことを議員は知っているのにマスコミは管制するのだ。この間
違った現実を報告会で痛感した。知らぬは国民ばかり也と…。

 西村議員上陸後、台湾の活動家も動き出し先日領海侵犯が行われた。台湾側主催の釣り
大会を開催してまもなく、自分たちの船から海上保安庁の巡視船へ飛び乗って、マストに登っ
たり暴れる活動家が2名。逮捕せずその場で帰って貰ったそうだ。台湾では日本人の取材ク
ルーに「スパイだ」と暴力を振るう者や、台日交流団体の前で怒鳴り暴れる者も現れた。

 私は約45分間行われたこの報告会を収録し、その全容を会議室で公開することを決めた。
公開するに際し、快くテープ起こしを引き受けて下さったMAKOTOさんに感謝の意を表しま
す。

■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(1)

衆議院第二議員会館第二会議室 1997.5.16 14:30〜

***

(司会)大変長らくお待たせ致しました。ただ今、西村眞悟議員、到着でございます。ただ今よ
り、尖閣諸島侵犯阻止を求める緊急集会を開催させて戴きます。

 前もってお詫びをしなければなりませんのは、大変中が蒸し暑うございますが、会館の都合
で今の時期に冷房が出来ないそうなのでございます。ただでさえ熱いところにこの熱気溢れる
雰囲気で、皆様大変かと思いますが、どうかご容赦を戴ければと思います。

 それでは、さっそく本日の主催者を代表致しまして、拓殖大学総長・小田村しろう先生よりお
話をお願い致します。

「本日はご多忙中の所、多数御参集戴きまして、万丈立錐の余地の無いほどの盛会、ご参集
賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。本日は5月6日に尖閣諸島を現地視察という快挙を成
し遂げられました、西村眞悟先生の視察報告を兼ねまして、尖閣諸島の侵犯阻止の為の緊急
集会を開催致した次第でございます。
 今国会におきます西村眞悟先生のご活躍につきましては、私が今更申し上げる必要は無い
と思いますけれど、さる1月の衆議院予算委員会におきまして、西村先生のお蔭を持ちまし
て、北朝鮮に拉致されました横田めぐみさんの消息についての政府の答弁を引き出す事が出
来ました。さすがに政府もマスコミも、この事実を隠蔽する事は出来なくなり、大々的に取り上
げられる事になった次第でございます。もし、この事が無ければ、政府はアメリカその他の要
望に応じて、北朝鮮に無償の食糧援助という事をなしておったかも知れません。そういう国辱
的な事をしないで、現在政府がまともな姿勢を取っておりますことは、ひとえに西村先生のご活
躍の結果であると、感謝致しておる次第でございます。
 そして、竹島、北方領土はもとよりございますが、竹島に引続きまして、沖縄県の尖閣諸島に
つきましても、我が国の主権が侵犯され、その領土の今後の行方が懸念される事態に立ち至
っております。
 ドイツに、ルドルフ・イエーリングという法律学者がおりましたけれども、彼が『権利の為の闘
争』という本を書いております。彼はこの中でこういう事を言っております。
 もし、一平方マイルの荒れ地を隣の国に奪われたらどうするか? 果して奪われた国は戦争
を始めるのかどうか? 戦争を始めれば、何千何万の人命を捨てなければいけない。或は、
莫大な国費を使わなければいけない。場合によっては国家の存立も脅かされるかも知れな
い。そういうような犠牲を払ってまで、一平方マイルの為に戦うかどうか? そういう疑問を呈し
ました。
 もしこの場合、奪われたままで手をこまねいておるならば、それは国家が自らに対して、死刑
判決に署名するのと同じである。一平方マイルの荒れ地を失ったままにしておくならば、やがて
他の領土も奪われてゆき、そうして最後には、全ての領土を奪われて、国家の存立を失う事に
なるであろう。国民は一平方マイルの荒れ地の為では無くて、国の名誉と存立の為に、戦わな
ければならないのだ。こういう事をイエーリングは言っておるわけでございます。
 しかしながら、残念なことに政府の竹島、尖閣諸島に対する対応ぶりというのは、毅然とした
姿勢がまったく見受けられない次第でございます。竹島については、現在韓国が埠頭建設を
強行致しております。それに対する何等の対応策も講じていない。更に、尖閣諸島につきまし
ても、尖閣諸島近辺の領海はもとより、宮古島の領海に至るまで、中国の調査船が領海の侵
犯を続けておる状態に対しまして、何等の処置も講じていないわけでございます。この状態を
黙視出来ず、西村先生は尖閣諸島の現地視察という快挙を実行されたわけでございます。
 ところが政府は、それに対してあらゆる妨害を加えたのみならず、このような壮挙に対して、
この土地の所有者が同意を与えていないという矮小な問題を取り上げまして遺憾の意を表明
するという、誠に嘆かわしい状況でございます。もし、土地の所有者が同意を与えないのであ
れば、政府自らこの所有者を説得して視察に応じていたらというのが、政府の当然の義務であ
ろうと思うものでございます。
 まことにこういうような状況におきまして、西村先生が、この壮挙を実行されました事は、私ど
もとしては何よりも嬉しい事であると思います。その結果、5月18日に香港、台湾等の一部の
人達が計画致しておりました尖閣諸島の主権侵犯の計画は取り止めになった、という事が新
聞報道に出ておりました。しかし、今後もこの問題は、引続き彼らは主張致しますでしょうし、私
ども日本国民と致しましては、断固として護らなければならない領土でございます。
 どうか皆様も、今後とも西村先生を御後援戴きまして、我々の父祖から伝えられました神聖
な領土というものを、最後まで護り抜かなければいけない、かように思う次第でございます。簡
単ではございますが、主催者を代表致しまして挨拶と致します。」

…拍手…

(司会)それではいよいよ尖閣諸島に、『週刊新潮』によりますと、文字通り命懸けで上陸をさ
れ、視察をされました、西村眞悟代議士にお話を戴きたいと思います。ただ、この間ですね、
携帯電話、或はポケベルのスイッチは代議士のご報告中は、お切り戴けるようにお願いを申し
上げます。

 
■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(2)

(司会)それでは、大変長らく御待たせを致しました。西村眞悟代議士より、生々しいご報告を
お願い致します。

「皆様、お暑い中お集まり戴きまして、本当にありがとうございます。また、今、イエーリングの
『権利の闘争』を例に引いて、領土の問題、そして、国家の名誉の問題、国家存立の問題につ
いて冒頭お話戴き、また本集会を主催して戴きました、小田村しろう先生、ありがとうございま
した。また、このような忙しい国会会期中ですのに、私をいつも支え、ご指導戴いている議員の
先生方、ありがとうございます。
 身に染みて、尖閣に行ったエネルギーは、このような集会をして戴く皆さんの思いの中から戴
いていったことを、私は尖閣に行く途上の船の中でも、そして上陸したあの魚釣島の大地でも
感じておりました。つまり、日本国の公務であるということを感じて、私は尖閣諸島に行かして
戴きました。
 この問題の本質は、在外公館が占拠されたあのペルーのテロは、フジモリ大統領の決断に
任せざるを得ない。なぜなら、フジモリ大統領が統治するペルー国の問題であったからです。し
かし、尖閣の問題は、我が国領土を否定して領土を奪取しようとするテロが迫っている問題で
ございます。ペルーどころの騒ぎではありません。橋本総理大臣と政府が決断して、対処しな
ければならない問題であったのでございます。
 その尖閣にです、日本人が行くことを、中国政府が阻止しようとするのではなく、日本国政府
が阻止しようとしている。この問題もまた尖閣に関わる問題でこざいます。つまり、我が国内の
政治が、独立主権国家としての政治なのかという問題が一つ、我々の前に立ち塞がっておりま
す。
 私が現地に行って感じた事はですね、青年社の諸君があそこに灯台が必要だと営々と尖閣
問題に取り組み、そして具体的に灯台を建てた動機が分かりました。宮古、石垣、与那国五千
の漁民が生活の海としているあの大海原に突然現れる岩礁、岸壁の尖閣諸島は、真っ暗な闇
の中でそのままであるならば、漁船の安全は保たれないのでございます。行ってみなければ分
からない事でございます。
 私が行くと決意したのは、昨年10月に上陸した中国人を、日本国政府は何等法的対処をせ
ずに、お願いして御引き取り戴いた。そして彼らは香港で英雄になった。同時に、鳩山由紀夫
民主党代表が北京に行って「尖閣に興味を持っておるのは、一部の跳ね上がり右翼である。
日本人で無いものが尖閣に興味を持っておるだけなのです。日本国民は興味を持ってない」と
言う風なことを発言して、向こうの憶えがめでたい大事にされたような顔をして帰って来た。
 こういう政治を打破してやるにはどうすればよいのか? 国民に選ばれ、憲法でいう全国民
の代表者である国会議員が行けばいい。それによって、先ほど申しました我が国政府が主権
国家としての政府でありや否や?という事を国民に知って戴かねば、問題解決の出発点は訪
れない。また、我が国政府が、また、我が国政府以外の一部の政治家が北京に迎合する為
に、右翼が行ったという言い訳を持って尖閣問題を処理しようとするその風潮を打破する。こう
でなければ、我が国の領土問題は解決の出発点に立たない、こういう思いで行かせて戴きま
した。
 私が片道九時間、ジェットコースターにバケツで塩をかけられるようにして行きましたけれど
も、そして、大地に着いて日の丸を立てました。無人島でございます。昭和15年に日本人が引
き上げて以来、百年続いた尖閣の開拓の歴史が、無人島になってその時に終わったと。そし
て、そこに眠る日本人開拓者の墓が日本人を待っておりました。そこに、日本の日の丸の旗を
立てたのでございます。その時私は日本でございました。
 こちらに帰ると中国の政府の発言は分かりました。尖閣は中国固有の領土である。西村の
行動は、中国の主権に対する重大な侵犯である。これは分かる。
 我が国政府の対応はどうか? 橋本総理大臣は、にわかに頼まれもしないのに地主の顧問
弁護士になったような発言だけをしている。弁護士資格が無いのに顧問弁護士面するな! 
笑止でございました。梶山官房長官に至っては軽犯罪法であると言った。それで私は何を感じ
たかと言えば、彼らは尖閣の日本人を、昭和15年以来待っている日本人を、その日本人の墓
に靖国神社から戴いた御神酒を捧げ、日の丸を立てた私を非難する事によって、彼らは日本
を非難したんだ、日本を敵に回したんだ、このように思ったわけでございます。

 本日初めて法務委員会で質問の機会がありまして、内閣の閣僚たる法務大
臣にお伺いした。

【質問】領土保全は政治の重大な使命でありますか否か?
【解答】重大な使命である。
【質問】しからば、北方領土に官房長官が巡視船で視察に行く。私の記憶では、辻まさる参議
院議員が巡視船で竹島を視察した。これは公務でありや否や?
【解答】公務であるか否かは、主張旅費等々の手続きが済んでおるかどうかを確かめなけれ
ば申し上げる事はできません。

 これが公務でありや否やの答えでございました。

【質問】私が尖閣に視察する。これは公務でありや否や?
【解答】公務であるかどうかは、出張旅費等が支払われている手続きがあるかどうかで無けれ
ば答えられません。
【質問】政府において、国会議員が公務と信じてやった行為を、具体的な法を適応せずして官
房長官において軽犯罪法と断定するのは、法を主宰する法務大臣として容認し得るか否か?
【解答】私はそんな発言はしておりません。

 全てが質問にならなかったわけでございます。そして私は質問を止めて、今ここで皆さんにご
報告差し上げようと思ってまいりました。
 私どもの日本は今、小田村先生にご紹介戴いたイエーリングの事でもわかりますように、国
家崩壊の危機にあるんです。昨年来た如く、今年も来る手筈を整えております。威力偵察とし
て中国の海洋調査船が上陸の1ヶ月前に領海侵犯を繰り返します。昨年もそうでこざいまし
た。今年も4月16日から我が国排他的経済水域の中に入っている。そして、私が上陸した
頃、排他的経済水域から脱しましたけれども、その間、尖閣周辺の領海を侵犯しております。
 その侵犯に対して、昨年同様我が国政府は、お願いするだけで何もしておりませんでした。
そして、彼らは1ヶ月後の5月18日に来るという気勢を上げておったのでございます。私の上
陸が、このちっぽけな私の両足があそこの大地に着いた事によって、国民の目が尖閣に向い
た途端に上陸の断念を、彼らは言った。
  思えば日支事変以来、中国と我が軍は正規軍同士の開戦をした事は無いんです。我々は毛
沢東の”敵の人民の中に入れ”という戦略によって、止めどなく正規軍の開戦を回避されなが
らズルズルと国民党と戦わされ、そして両者が疲弊した後で、毛沢東の戦略によって中共が政
権を奪取したんです。
  我々日本人は”眠れる獅子”なんです。日本人が本当に目覚めてくれば、領土に対する彼ら
の主張は止まる。中国人は損な事はしない。我が国が、ここまで来れば損になるぞと行動で示
し始めた時に、我が国家の基軸と、そして東アジアの安定が訪れる。台湾の李燈輝総統にお
かれては、チベットのダライ・ラマを台湾国内に呼ばれ、それによって、チベット、外モンゴルを
含み、沖縄を琉球とする中華思想に風穴を開けようとして、新台湾の建設に進まれておりま
す。
  私ども日本国は、止めどない中華ナショナリズムの膨張に対して、毅然とした、武力を行使す
る覚悟のもとで対峙しなければならない。それはイエーリングの貴重な提言をご紹介戴いた事
に尽きます。国家が国家に死刑宣告を自ら課す事になるか否かでございます。それによって
何が起きるか? 台湾のアイデンティティの自覚に基づいた台湾建設は、必ず日本と共に歩
む。中華膨張ナショナリズムは東シナ海で止まる。それによって両東アジアの国民に安泰が訪
れるのでございます。
 私が申し上げたいのは以上に尽きるわけですが、最後に現実に尖閣諸島に足をつけ、この
目で見た私の感じは、あそこは紛れもない百年以上前から日本人が開拓した日本の大地でご
ざいます。皆さん、私の見てきた目と、そしてあそこで使ってきた志を信じて戴きたいと思いま
す。これからが始まりでございます。
 今は徳川幕府末期だと、幕末だと色々マスコミでは言われておりますが、いやいや、徳川幕
府どころではありません。室町幕府末期なんです。これから比叡山焼き討ちをしなければなら
ない。比叡山とは、既得権を得ながら自己を否定して、身を捨ててこそ仁を成す、身を滅ぼし
て奉公を成す、一端緩急あれば義勇公に奉じる。このように我が国近代を成し遂げた自己犠
牲の精神を忘れた、どうしようもないヘドロのように溜ったこの重油でございます。これを焼き
討ちするんです。
 この、始まったばかりの尖閣が橋頭堡としてこれに鎮めれば、政治がやっと戦後50年、国民
に対する責務を果たせる方向に進むことになろうと私は確信しております。暑い中、本当にあ
りがとうございました。」

…拍手…


■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(3) 

(司会)ここで、西村代議士に感謝の念を表明したいということで、千羽鶴を一羽一羽折って下
さいましたお母さま方がいらっしゃいます。日本国の領土を護れという悲願を込めた千羽鶴で
ごさいます。お渡しを戴きますのは、「日本の教育を考える母親の会」北川きよみさんでござい
ます。北川さん、どうぞ西村代議士にお渡し下さいませ。

…拍手…

***

(司会)ここで、本日どうしてもこの場に参加出来ませんでしたが、皆様ご存知のように、西村
眞悟議員と共に尖閣に上陸をされました、地元石垣市議会議員仲間均氏よりテープが届いて
おります。どうかご静聴を戴ければと思います。

「西村先生、そして、会場にお集まりの皆さんこんにちは、沖縄県石垣市議会議員の仲間均で
す。西村先生、先日はわざわざ遠い尖閣諸島まで足を運ばれ、国勢レベルから初めて同島を
視察をなされ、我が国の領土及び領海を護る為に毅然とした行動をなされた事に対し、深く敬
意を表する次第であります。
 さて、私は自分の微力を知りながら、なぜ、尖閣諸島を護る為に立ち上がったのかという事
について申し述べたいと思います。
 私は一国、例えば日本と言う国の、最低の創設基盤を維持する為には、自国の領土及び領
海を護る事であると思うわけであります。それを抜きに、我が国の平和や繁栄を語る事はでき
ない、かように確信をしている所であります。
 ところでこのような観点から我が国の現状を見ますと、北方四島や竹島さえももぎ取られ、明
治28年に閣議決定をし、尖閣諸島と共に日本の領土となったと。しかして現在は、韓国の実
行支配下に置かれていると申し上げても良いような状態になっておりますし、あそこに近付くだ
けで日本の漁船などは実弾射撃を受け、また、拿捕されるということであります。これは明らか
に不当極まり無いことであります。
 一方、尖閣諸島は、我が行政区域でありますが、香港、台湾等の強硬グループが領有権を
主張して、様々な挑発を繰り返し、あわよくば第二の竹島化を目論むような行動を展開してお
る事は甚だ遺憾であります。
 尖閣諸島が我が国固有の領土である事は、近年を例えれば、沖縄県が本土から切り離され
て帝国の支配下になった時、尖閣諸島も同様な取扱がなされ、米軍の射撃訓練場として使用
され、そして、沖縄の返還と同時にこの尖閣諸島も日本に帰属された事は皆さんご承知の通り
であります。これは国際法上同島が我が国の領土である事の証明だと確信しておるわけでご
ざいます。それに対して、当時中国政府や台湾、香港からは、何等の異議申立てもされず、し
たがって日本の領土である事を容認していたのであります。
 もう一点は、現在の同島の所有者・栗原氏からは、毎年石垣市に対し固定資産税が納付さ
れております。つまり、石垣市の行政管轄区域に属しているからであります。
 また、歴史的経緯によれば、大正8年、魚釣島付近で遭難した中国福建省の漁民31人が、
当時魚釣島で鰹漁などしていた漁民と豊川ぜんがく氏らによって救助され石垣村に収容され、
全員を中国へ無事送還をしております。その後、大正9年5月20日に、豊川氏ら四人に贈ら
れた中華民国長崎領事からの感謝状には、漁民の遭難した場所を、日本帝国沖縄県八重山
郡尖閣列島と記してあり、中国の外交文章にも日本の領土と明記されております。
 従いまして尖閣諸島は、歴史的にも、国際法上も、我が国固有の領土である事は疑問の余
地はないのであります。

 中国と台湾などが尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、1968年の6月、国連アジア極
東委員会が、尖閣諸島周辺の東シナ海大陸棚に石油が埋蔵している可能性があると報告し
た後、にわかに周辺諸国が注目をするようになったのであります。しかし、1972年9月の日中
正常化に伴い、中国側からの領有権主張は一時影を潜めておりましたけれども、1978年4
月に中国漁船団が一週間に渡って尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返すという事件が起きて
以来、このような行為が頻繁に発生しております。

 尖閣諸島近海は豊かな漁場で、本土や沖縄本島はもとより、宮古、我が八重山の漁民達の
好漁場として利用されているわけであります。香港や台湾の凶悪グループがこの好漁場にや
って来て騒ぎ立てれば、これらの漁民は生活の基盤を理不尽にも失うことになるわけでありま
す。日本の領土防衛、漁民の生活、これらを護る為に尖閣諸島を護らなければならないと私
は決心し、決起したわけであります。

 幸いにして私のこうした小さな行為が西村先生にも届き、そして、国の防衛を考えてゆく一石
となりました。今後、西村先生の御行為は、関係行政区や漁業関係者、しいては全国民に…
(取材テープ切れの為一時中断)…お願い申し上げ、私はこれを退壇と致します。誠にありが
とうございました。」

(司会)ありがとうございました。ただ今この瞬間にも尖閣に行っていらっしゃいます、仲間市議
会議員の連帯のメッセージでございました。


 
■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(4)

(司会)それから、その仲間議員が共著の形で尖閣上陸に関する本をお出しになるそうでござ
います。まだ詳細は未定でございますが、こちらの尖閣上陸の出版に関する資金カンパのお
願いもまいっております。ここら辺は後程まとめて皆様にご報告をさせて戴きます。

 えー、先ほど西村議員より、民主党某議員の余りの情けない発言に対する批判がございまし
た。確かにひどい議員もおりますが、素晴らしい議員の先生方も来ていらっしゃいます。本日、
西村議員に連帯を表明する為に、党派を超えて衆参両議院議員の先生方がお越しでございま
す。誠に恐縮でございますが、一分程度でご挨拶をお願い致したいと思います。まず、自民党
から駆けつけて来ていただきました、皆様には本当にお馴染みの、愛国、憂国の我らが同志、
板垣ただし参議院議員より一言だけご紹介して戴けたらと思います。

「ご紹介を賜りました、自民党の参議院議員・板垣ただしでございます。本日は、まさに尖閣に
燃え上がったこの炎の下に、これだけ国を思い、民族の誇りを思う皆様方のご参集をいただ
き、我が敬愛する西村先生からまさに切々たる魂の訴えを承り、感銘に耐えないところであり
ます。
 先般、中国の李鵬首相がオーストラリアを訪問した時に、オーストラリアの首相に「あぁ、日本
などというのは、三十年もすれば潰れる国なんだ」と言ったことが報道され、これは外務省にも
確認致しましたが、非公式にはこれがオーストラリア側からそうした話しのあった事が漏れたと
いう事を認めておる。皆さん、まさに今の日中関係というものを象徴しているではありません
か。つまり、日本はナメられておるんです。中国、これは今なお共産党の一党独裁体制下にあ
る国である。そういう国の言い分は言い分として、彼らの言い分は、まさに共産党のイデオロギ
ーの言い分としてあるでしょう。
 しかし、我々には我々の言い分があります。日本人には日本人の誇りがあり、魂がありま
す。今までは相手側の言い分のみに屈し、意を迎えるに汲々として、靖国参拝すら止めてしま
う。
 こうした流れの中で、まさに民族の魂を、日本人の行動を身をもって、命懸けでやったのが
盟友西村眞悟さんであります。我々も志を共にするものとして、これを大きな偉大な突破抗とし
て、我が国の真の再建の為に全身全霊を傾ける事をお誓い申し上げまして、ご挨拶といたしま
す。」

(司会)引き続きまして、新進党参議院議員・長野しげと先生よりお言葉をお願い致します。

「えー、ただ今ご紹介に与かりました参議院議員の新進党、長野でございます。本日は、西村
議員の報告会に、志を同じくする皆さん方が、暑い中大多数万堂にお集まり戴きまして、本当
に御同慶に堪えません。
 えー、西村議員は日本国民に対し、そしてまた世界の国々の人々に対して、日本人ここにあ
り、主権とはこういうものなんだと、領土権というのはこういうものなんだということを示して戴き
ました。誠に快挙でありました。
 私は新進党に於いて西村議員と共に、「正しい歴史を伝える会」「北朝鮮拉致疑惑日本人救
援議員連盟」、そして来週発足します「日本会議議員連盟」等々で行動を共にしております。さ
らに、近く憲法関係の議員連盟が出来ますが、これも一緒に仕事をすることになると思いま
す。
 この西村議員の快挙を、新たなる基点と致しまして、日本を日本たらしめ、そしてまた日本人
を日本人たらしめる為に、皆さん方と共に、西村議員と共に力一杯頑張りたいと思いますの
で、よろしく御鞭撻のほどをお願い致しまして、本日のお祝いの言葉に換えます。」

(司会)引き続きまして、元防衛庁長官、新進党衆議院議員・神田あつし先生よりお言葉をお
願いいたします。

「大変お暑いところ、このように皆さん方ご参し戴きまして、誠にありがとうございます。私は防
衛庁長官でありまして、しかも、西村先生は元々民社党関連の議員さんでこざいました。そうい
う関係では少し先輩であるということで、このような西村先生の尖閣諸島上陸の快挙を感じさ
せて戴きました。
 やはり、カルチャーショックというのか、或は社会党、自民党が一緒になっているような状況
が果して良いのかというような事も含みまして、日本国が日本国民として、精神的にもきちんと
燃え切らなければならないという風な事では、西村先生のこの決行は今後の尖閣諸島に対す
る日本国の実効支配という事に対して、多くのショックを国民の皆さんに、或は、おっかけした
かと思うんですが、今後とも西村先生の活躍を一生懸命支援してまいります。よろしくお願いし
ます。」

(司会)引き続きまして、新進党参議院議員・田村ひであき先生よりお言葉
を頂戴したいと存じます。

「どうも皆さん、衆議院議員の田村ひであきでございます。私は、新進党に来て一番感激をして
いる事は、西村眞悟さんという国士と同志になれたという事であります。そしてこの事は、今、
日本の政治の中で一番大切な国家主権について、色々な改革も必要でしょうが、国家が国家
としての有るべき姿をきちっと作り上げないといけない。21世紀までに3年しかありません。こ
の期間にやらなきゃならない。
 昨日も外務委員会で、私は西村眞悟さんの行動は勇気ある行動であると外務大臣に質問。
同じような訳の分からない返事をしていました。ここを直さない限り、私達が力を振り絞って頑
張らなきゃならないのは、この点だけだと私は思っております。西村眞悟さんと共に頑張ってま
いります事をお誓い申し上げまして、ご挨拶と致します。」

 
■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(5) 

(司会)本日は、無所属の議員の先生もお越しでございます。衆議院議員・
米田けんぞう先生より、お話を頂戴致したいと思います。

「ご紹介を戴きました、衆議院議員の米田でございます。西村先生とは、かの不戦者大決議粉
砕の戦い以来、常に同志として外交、安全保障につきまして主張をしてまいりました。同じ歩み
をして来たつもりでおるわけでございます。
 今回のこの尖閣諸島の問題でございますが、私からも一つ付け加えさせて戴くならば、この
尖閣列島と申しますのは、先ほど仲間市会議員のお話の通りに、中国政府自ら中華民国の時
代に日本国の領土であると認めておる。また、それと同時に、現在の中国政府につきまして
も、1950年代の中国で発行されておった地図、これは、尖閣諸島がはっきりと日本の領土で
あるという風に自らが描いておるんです。
 ところが、石油があるらしいという事になったら、あの広大な中国全土から慌てて教科書を回
収してですね、作り替えておるんですね。そんな卑劣、不義、不当な行為を一つの国家が働い
ておる。しかも呆れた事に、我が国のマスコミ、知ってか知らずか、そのような一連の尖閣諸島
は、我が国固有の領土であるという事を、はっきり主張する根拠があるにも関わらず、この事
をはっきりと報道していないと。
 領土が奪われ、かつまた、国民までが拉致されております。これに対して為す術がない。領
土が奪われ、この国の国民が拉致されても、それに打つ手が無いとなれば、何の為の国家で
しょう。もはや国家ではない。色々な課題がございますけれども、今、我が国の最大の危機
は、国家というものが消滅しつつある、それが今の我が国の最大の危機であると思います。こ
れからも西村議員、そしてまた皆さん方としっかり力を合わせて戦ってまいりたいと、かように
思っております。」

(司会)引き続きまして、新進党参議院議員・戸田くにじ先生よりお話をお
願い致します。

「今ちょっと、帰りました。」

(司会)戸田先生、御退席でございます。引続きまして、テレビでもお馴染
の、新進党・松波けんしろう先生にお話をお願い致します。

「ご紹介賜りました、新進党の松波けんしろうでございます。
 日本政府は、どこまで腰抜けか。私達は、何もこの国で、もう一回軍事的な国にしようという
考えは誰も持っていないと思います。けれども、国民一人一人が本当の日本人の心を持たな
ければならない。
 ペルーの事件のおり、私達新進党の代議士4名が72名の人質と交替したい。そして、秘か
に渡航の準備をし、航空券を入手しましたけれども、外務省から強烈な阻止策をくらい、それ
を実現さす事は出来ませんでした。幸いにして、フジモリ大統領は日本人の心を持たれていた
のか、平和的解決などと言う戯言を言わずにテロを撃墜され、見事に解決されました。”平和
的解決”、この一言は日本人の、また日本政府の現状を象徴しているような気がします。私達
の国は私達で護らなければならない。
 この度の西村代議士の快挙は、今月の18日、海上保安庁は観閲式を行うことになっており
ましたけれども、台湾、或は香港の人達が尖閣に向かうという事で予定を中止し、海上保安庁
の主力が尖閣に向かい、そして上陸を阻止する、このように全官庁に通達を出しました。結局
は西村代議士の快挙によって、ちょこっと政府は目から鱗がという状況であるかも知れませ
ん。いずれに致しましても、西村代議士と志を同じくする一人として、手を携え力を合わせて頑
張ってまいりたいと思います。
 今日は、本当に蒸し暑い中、御参集賜りました事を心からお礼申し上げまして、私のご挨拶
に換えさせて戴きます。」

(司会)その他にも党派を超えまして、代理のご出席の方が沢山来ていらっしゃいますが、とも
かくこれだけの状況である為、受け付けとの連絡が中々取れませんので、沢山の議員の代理
の方がお越し戴いたという御披露にさせて戴きます。


 
■西村眞悟議員・尖閣諸島視察報告会(6)

(司会)それでは、本日のこの会場の熱気を込めまして、要望書の採択をさせて戴きたいと思
います。皆様、御手元の資料に要望書が入ってございます。要望書朗読を、西村議員と共に
同行致しまして、石垣島で待機をしていました、服部もりたかさんにお願い致します。それでは
服部さん、よろしくお願いします。

「<尖閣諸島における日本の領土主権を護る要望書>

 我が国の固有の領土である尖閣列島に対する領土侵犯が頻繁に行われている現在、我々
は政府に対し、領土主権を護る意志を明確に示し、領土侵犯者に対しては、断固たる処置を
とることを要望致します。
 そもそも尖閣列島は、明治27年に我が国が領有を決定して以来、一貫して我が国領土とし
て国際的に認められて現在に至っています。
 しかしながら中国政府は、尖閣列島を台湾の付属諸島であるとして、あたかも自国の領土で
あるかのように表明してはばからず、これは、国際紛争を引き起こす原因を作ることに他なり
ません。
 我々は、我が国固有の領土を護る事はもちろん、国際紛争を未然に防ぎ、国際社会の平和
と安全を確保する為にも、日本政府が確固たる姿勢で、尖閣列島が我が国領土である事を表
明し、これを侵犯するものを排除、かつ逮捕する事を要望いたします。

               平成9年5月16日

                    尖閣列島侵犯阻止を求める会」

(司会)ありがとうごさいました。ここで会場の熱気を込めまして、盛大な拍手をもってこの要望
書の決議をしたいと思います。どうぞ拍手をお願い致します。

…拍手…

(司会)西村衆議院議員の勇気に応える為に、今我々が何ができるか? 何をすればいいの
かというような事を、これからご紹介させて戴きます。皆様にお願いしたい諸々の連絡事項が
ございます。まず、尖閣諸島視察に同行されました、佐藤まさひろさんより幾つかの皆様への
メッセージをお願い致します。

「皆様、本日御手元に御配り致しました資料の中にですね、今回の西村代議士が尖閣上陸に
至りますまでのビデオが出来上がっております。それと合わせまして、渡辺昇一先生や、谷沢
永一先生の書籍のベストセラーで有名なクレスト社から緊急出版、西村眞悟著『誰か祖国を思
わざる』、これが、おそらく今月25日以降に店頭に並びます。この本がですね、ベストセラーに
なることで、世論を喚起して、お一人お一人の皆様がお読み戴くのと合わせまして、ご家族、お
友達、御友人にお薦め戴きまして、日本全国で西村の主張を広めて戴きますようにお願い申
し上げます。以上でございます。」
 今後とも、尖閣諸島をしっかり我々が護っていく為には、やはりどうしても軍資金が要ります。
尖閣諸島を護る会へのカンパ振り込み用紙が資料の中にございます。どうかご協力を戴きた
いと思います。更に、郵便振込みなど待っていられないという方の為にですね、入り口の所に
カンパ箱がございます。どうか、そちらにもお願いしたいと思います。千円投じて戴ければ千円
分、五千円投じて戴ければ五千円分、領土がしっかりと護られます。どうかご協力をお願いを
したいと思います。

 それから、要望書にはですね、ここでご記入の上戴く予定だったんでこざいますが、ともかく
この状況でこざいます。外にまで人がいらっしゃる状況でごさいますので、どうか要望書に賛同
の方は、ご記入の上で西村眞悟事務所の方にお渡しを戴ければと思います。

 この熱気ムンムンの中で行われました大会、お開きの時間でございます。どうか今日西村議
員から聞きました報告を、しっかりと受け止めて戴きまして、御一人でも多くの方に広めて戴き
たいと思います。それではお開きにあたりまして、この快挙を成し遂げられました西村議員に、
今一度盛大な拍手をお願い致します。

…拍手…

 ありがとうございました。それでは本日の集会をお開きにさせて戴きます。


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