SPACE HARRIER for SEGASATRUN 96年 SEGA |
・究極の出来!まさに改心の一作
セガの名作をセガサターンで復活させよう!というなんとも嬉しい企画「セガエイジス」の第一作として発売されたこの作品。その移植度はグラフィックからBGMまで文句のつけようが1ミリもない、まさに完全移植と言える出来です。オリジナルと違う所はないんじゃないか?と言ってもほぼ間違いありません。涙のマークV版から約10年。ついに本物が我が家に!それも3800円で!
グラフィック、60フレームの描画、BGM、どれをとっても完璧だ! |
・気になる所
移植を担当したのが「重箱の隅までつつくこだわりの移植」で名を馳せた「チームるつぼ」であるだけに、まさに1ドットの狂いもない職人技を堪能できます。それでもあえて気になる所を挙げると、「スタッフロールがある」ということ。アーケード版にはもちろんありませんIIコンのA、Cを押しながらスタートボタンでできる「アーケードモード(コインを入れる行為まで再現したこだわりモード)」でもスタッフロールがあるのはちょっと残念でした(オリジナル要素としてはいいのですが、「完全移植」の観点から)。
あと、昔ゲーセンでプレイした時に2周目がある台があったのですが、これは設定でしょうか。この設定はサターン版ではありません。設定に関しては1面だけ時間設定にして楽しめる(制限時間内はやられても自機は減らない)モードまで再現されているだけに残念でした。それと、ハリアーのズボンの色が少し薄いような…?
アーケードモードでコンティニューが3回しかできないのはなぜでしょうか?ここは自由にやらせて欲しかった。ちなみに通常モードでは1回もできません。
ここでアーケード版の基板を所有されているvideoさんの情報です。
職人技に驚嘆するばかり
「アーケードでは、敵が出現する音などの効果音のチャンネルが1つなので、効果音が鳴っている最中に次の効果音が鳴ると、前の音はそこでキャンセルされ、新しい音が優先的に鳴るようになっています。サターン版では、効果音のチャンネル数を複数使っているので、この現象が再現されず、次々と効果音が重なってしまうという問題があります。」
なるほど、性能の高さゆえに出てしまった違いですね。ドムの効果音で顕著だったということです。移植作業中に気がつかなかったとは思えないので、確信してのことだったんでしょうか。移植度よりもプレイ上の自然さをとってしまったみたいで残念です(あくまで完全移植の観点から)。
あともう一つ、性能の高さゆえという点での違い。AC版では68000を2つ積んだ化物スペックでしたが、結構頻繁に処理落ちが起こっていました。SS版では処理落ちは一切起こらなくなっています。
以上の点が違いとしてあげられますが、移植度としては98.8%同じと言える出来ですね。
・夢がかなった完全移植
このサターン版は、まさにアーケード版を手に入れる感覚です。スタッフロールがある事さえ気になってしまう程の出来なんですから。他の移植版をプレイした後にサターン版をプレイすると、あまりのスムーズさと迫力に陶酔する事は間違いありません。あの当時雲の上の存在のようだった「スペハリ」が間違いなくそのままの姿で家にやってきますよ〜!
セガ
96年7月19日発売 3800円