SPACE HARRIER for DREAM CAST 1999 2002 SEGA (このページの画面写真は「ゲームワークス」のものです) |
・夢のマシンで復活!それもミニゲーム扱い
セガサターン版の究極の出来具合に、もはや「スペハリ」の移植使命は終わったかに思われましたが、今度はさらに次世代のマシン「ドリームキャスト」で復活しました。それもオリジナル版「スペハリ」を生み出した旧「AM2研」が総力をあげて制作した大作「シェンムー」内のミニゲームとして。「シェンムー」の舞台となる横須賀「ドブ板」にあるゲームセンター「YOU」にあるのが、筐体ごとポリゴンで再現された「スペハリ」です。主人公がお金を入れればちゃんと起動する仕組みです。
パッと見そっくりなんですけどねぇ
さらに2002年、鈴木裕氏の代表作「ハングオン」「スペハリ」「アウトラン」「パワードリフト」のDC版が一枚のGDとなって付録についた豪華本「鈴木裕ゲームワークスvol1」で復活。DC初移植「パワードリフト」以外は「シェンムー」の時のやつをそのまま収録したものです。
・移植完成度はいかに?
完璧な移植度を実現したサターンよりもはるかに性能の高いドリームキャストの事。さぞや完全な移植かと思いきや、実は納得の行く完全な移植は実現しませんでした。もちろんグラフィックや動きなど、ほぼソックリではあるのですが…。
・気になる点
まず、BGMに違和感アリアリです。今時の移植ならCD(GD)バリバリでオリジナルそのままのBGMが流れそうなもんですが、これは一体どうした事でしょうか?音色が全くといっていいほど違います。誰か制作者の中に「これは違うよ〜」って気がつく人はいなかったのでしょうか?ねえ裕さん。それにしてもBGMの音色が違うとこんなにもゲームに違和感を感じるものなんですね。なまじっか画面が似ているだけに。
「ゲームワークス」版の「スペハリ」選択画面
あと、なんかコマ数が若干落ちているような・・?これ60フレームじゃないでしょ?ほんのすこ〜しですが動きがぎこちなく感じます。
それと稀にオブジェクトにちらつきが見られます。特にキノコによく見られるような気がします。一体なぜ?
もちろん各種設定もできません。これはオマケのミニゲームだから仕方ないのでしょうか。本編同様時計の表示がされっぱなしなのも水をさします(「ゲームワークス」版ではもちろん時計は表示されません)。
・愛のない移植
「シェンムー」の制作指揮者であり、「スペハリ」の生みの親である鈴木裕氏が、「コピーとも言える完全移植です」と公言していたにも関わらず、サターン版にはるかに及ばない移植完成度だった「シェンムー」版(しかし唯一「筐体に乗る」という行動を再現した)。鈴木氏の発言、行動に愛を感じないお粗末な移植でした。
シェンムー 第1章横須賀
1999年12月29日発売 6800円