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アフターバーナー(II)
SEGA 1987
・楽しい「5分」
スプライト使いすぎ!当時の衝撃はかなりのもの
ボーナス面も再現が困難でした。
これは「I」。スピード調整がないのが大きな違い。
  セガの有名体感ゲーム3部作、最後を飾ったのがこの「アフターバーナー(II)」。戦闘機に乗り込み、敵ミサイルをかいくぐって全23面を飛びぬける疑似3Dのドッグファイトゲームです。
 ノンストップで飛行する自機トムキャット。プレイヤーに課せられた使命はその暴れ馬を操縦し無事味方空母まで帰還させること。ひっきりなしに飛び交う敵ミサイルをかいくぐり、とにかく生き抜けば勝ちという単純なルールを、抜群のテンポと迫力の演出でまさに「刹那的爽快感」に昇華することに成功した歴史的名作です。短時間でインカムを稼ぎつつ、プレイヤーをしっかり楽しませる作り。「5分」をいかに楽しませるかというセガアーケードの職人技を感じます。
  大きくてグリングリン動く筐体も効果的。後方から敵が現れた時にはエマージェンシーコールと共に非常灯がついたりと、臨場感もバッチリでした。
・圧倒的表現力
  このゲームが出た87年頃って、アーケード移植に関して一番敏感であり、夢を持っていた頃だったなぁとあらためて思います。ファミコンやらマークVやら、もはやいっぱいいっぱいのマシンしかなかった時代、アーケード移植の夢にトドメの一発をくれたのがこの「アフターバーナー(II)」だったような気がします。
  美しく流れる地表の風景、華麗な軌跡を描いて飛び回るミサイル。画面を構成するほとんど全てがスプライトで表現されており、しかもそれがほぼ画面全体を覆いつくし、高速に動きまわるとあっちゃ、もはや家庭用は完全に白旗状態。当時家庭用マシンの大弱点であったスプライト機能をこれみよがしに豪勢に使いまくられたその現実は、移植を熱望するユーザー達にとって絶望以外の何物でもなかったわけです(おおげさ)。
・問題山積み
  このゲームを移植するには、まずその圧倒的なスプライト処理をなんとかしなければなりません。そしてそこから派生する演出群。敵機の死に方一つとっても、その場で爆発するものもあれば、煙をなびかせながら墜落していくものもあります。また、処理に余裕があるのか、自機の生き死にに関係ない空爆を行ってる敵機もいたり。
  そして擬似3Dゲームだけに、家庭用移植のもう一つの弱点である「拡大縮小」を駆使しまくっているとこも問題です。画面全体がぐるぐる回るローリングだって、「アフターバーナー」の肝というべき要素だし。
  さらに、迫力ある轟音を響かせる効果音、ギンギンバリバリのかっちょいいBGM、色とりどりの美しいグラフィックと、素人目で見ても家庭用への移植はやめた方が利口だとわかるくらいのモンですが、それでも!それでも家庭用で「アフターバーナー」を!というイナセな移植人が続出したのもこのゲームの大きな特徴だったりします。
 「アフターバーナー」は「T」と「U」が存在しますが、ご存知の通り「U」はバージョンアップに近いものである為、ここでは便宜上一つの作品として紹介します。

移植版リスト
セガマークIII版 セガ 87年
ファミコン版 サン電子 89年
X68000版 電波新聞社 89年
FM−TOWNS版 CSK 89年
メガドライブ版 電波新聞社 90年
PCエンジン版 NECアベニュー 90年
スーパー32X版 セガ 95年
セガサターン版 セガ 96年
ドリームキャスト版 セガ 01年
続編・関連・亜流作品
続編 「アフターバーナーIII」 CSK MD 92年

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