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カブキマン

監督:ロイド・カウフマン
   マイケル・ハーツ

1990年 トロマ社制作

(株)ナムコ 共同制作

 

日本の伝統とアメリカの魂が生んだ日米合作の史上空前の問題外作!それがこのカブキマンだ!

ハッキリ言って日本初心者にはお勧め出来ない!(笑)

僕はもう20年以上のキャリアを誇るベテラン日本人だから大丈夫なんだけどな!

っというのは日本初心者の外人がコレを間に受けちゃったりすると随分厄介なことになりますので(笑)

ちなみに・・・・

「一食抜いても絶対見るべし!」 (でも決して二食抜いてはいけない)

っとパッケージには関根氏推薦付きの映画だ!(笑)

でもこの映画って、日本をイメージして作った作品だと思うのですが

日本のことを勘違いしてるってよりも、むしろバカにしてるって感じがまたステキ!

 

冒頭からいきなりハイテーションだ!

物語が始まるなり、いきなりヒロインのロータスさんが

下記の予言を読み上げてくれます。

 尊きご先祖様

 今から1000年前に魔王が地上から追われました。

 その時 再び悪がはびこり 

 この世に魔王が再来するという予言がなされました。

 今がその時です。 

 水星が旅を終え"竜”が"土星”の輪を通る時

 もしも猿が豹の背中に乗り、虎が美女を食べると、

 魔王が世界を永遠に支配することになるのです。

 魔王に対抗できる唯一の人が、もうすぐやって来ます。

なんか文字だけ見ると普通っぽいですけど

予言の描いてある掛け軸(?)が偽日本画っぽいのでステキです。

 

っでこの冒頭部分で本来時期カブキマン候補だったイチロウ氏が

交尾の途中に乱入してきた魔王の手先に刀で串刺しにされて殺されてしまいました。

交尾の相手の女性はカブキのチケット持ったままビルからほおり投げられて殺されちゃいました。

ちなみにチケットに書かれてた劇の名前は「カブキカップル」・・・・・・

何ですか?それ?

 

カァブキマ〜ン サ〜ンジョウ

さてまず本作品の主人公がカブキマンになるまでのあらすじをザッと紹介すると

カブキマンの魂を伝承している一族の当主が敵の手によって深手を負い

その当主が最後の力を振り絞ってカブキマンの魂を主人公に託す

いうあらすじになっておりますが・・・・・・

 

老俳優のサトウ氏
その孫娘ロータスさん

代々カブキマンの魂を伝承しつづけているカブキ一座の座長のサトウ氏は

冒頭で殺されてしまったイチロウ氏にカブキパワーを授けるための準備として

箱いっぱいに詰まったミミズを手づかみで食べております。

カブキとミミズって何の関係があるんでしょうか?ないですよねぇ・・・・

生のミミズをムシャムシャと食うカブキ役者(カブキマン) はっきり言って気持ち悪いです。

そんなサトウ氏が舞台中に鉄砲を乱射する例の魔王の手先に殺されていましました。

その時、たまたまカブキパフォーマンス(笑)を見に来ていたハリー刑事(主役)は

ミミズを食うサトウ氏から無理やりキスをされてカブキマンの魂を受け継ぎました。

そしてカブキマンの魂を受け継いだハリー刑事は徐々に偽和風のカブキになっていき、

顔にカブキ模様は浮かび上がるは、口からはサトウ氏から口移しされたミミズが出るわで、もう大変。

当然和風になったって事である日本語も無意識に出るようになったらしく

日本人化(?)したハリー刑事の第一声日本語は・・・「トマレ ケイサツダッ!」

日本語だから字幕が出ないのもまたGOOD!

そしてとうとう徐々にナリも変わっていき・・・・

←俺は今 キモノを着ている。

日本人化してしまったハリー刑事

ってか、そのキモノって・・・偽物じゃん!

着物にしては胸元とかピチっとしすぎだし・・・


何だかよく分らないうちに

日本人(?)にさせられてしまった

可哀相なハリー刑事・・・・

でも一応開き直ったっぽいですね。

っというよりもうヤケになってるくさいです。

しかし肝心のハリー刑事はカブキマンの魂が受け継がれたことを気がついておりません。

それでも彼の中に受け継がれたカブキマンの魂が、彼を日本人化(?)させます。

ビールの空き缶だらけの彼の部屋では蝶々夫人が流れてたり・・・

無性に日本食が食べたくなったりともう完全に日本人です。(笑)

しかし、そんな彼が悪党にレイプされそうになっている自分の彼女のピンチを助けようと

熱く燃える怒りによって彼の中のカブキパワーが大爆発!

ハリー刑事の姿が徐々にカブキになっていっき・・・・

 

そ・し・て・つ・い・に

 

 

カァブキマ〜ン サ〜ンジョウ

かたことな日本語で「カァブキマ〜ン サ〜ンジョウ」

とか言ってくれるんでもう笑いっぱなしです。

10回ぐらい見て10回全部笑っちゃったっすよ。(笑)

んでその後いきなりオペラ歌いだしたよ

カブキじゃねぇっすよ!ソレ

蝶々夫人ですよ。蝶々夫人!

つぅかこの映画全体的にこの曲のアレンジ

多すぎっす。EDではロック調だし

 

いやぁしかしカブキマンはスゴイです。強いです。

扇子を使って拳銃の弾を防御したり、で鉄パイプを輪切りにしたり

大量のハシを悪党に刺しまくったり、手巻き寿司を無理やり食わせたり

挙句の果てには悪党だからといって、ダウンさせた敵の頭を足で踏み潰すんだ!(効果音はグチャだし・・・・)

その他に蕎麦やら人間海苔巻など様々な武器をカブキマンは使用できます。

でも結局、肝心の彼女は助けた時には手遅れの状態でした。

しかもその後、悪の親玉の陰謀で殺されちゃうし・・・・良い事なしですなぁ

 

っでカブキマンの魂を口移しで託した元カブキマンの孫娘ロータスと

レイプ事件後に再会しカブキマンとしての今後を話すべく食事することになったハリー刑事。

そこの飲食店で魚に飢えているかといって・・・・・

←おいゴラ!ちょっと待て

「生の魚が好物になるとは思わなかった。」って

劇中に言うんですが、生過ぎです。

日本ナメてる?それともバカにしてる?

日本人そこまで野生的じゃありませんよ。

日本人の好物は刺身って事で、まぁ生魚に違いは無いんでウソはついてないんですけど・・・・

魚丸々 かぶりつきっすか!?

醤油とかわさびとかそんなものはもちろんありません。

せめて寿司にしてくれよ・・・・・寿司に・・・・・

百歩譲って味噌スープとかてんぷら、スキヤキでもいいからさぁ〜

しかもその魚なに?ブリィ?

仮にブリだとしたら、ブリってほんとに新鮮じゃなきゃ生で食ったらやばいらしいよ。

日本初心者の外人が真似して腹壊したらどうするんですか!?

 

物語のラストのひねりの無さにワラタ

さてさて物語のラストで、冒頭部分で言われた予言が

実際に行われようとするんですが、コレがまた何のひねりも有りません・・・・

普通ワケの分からない予言って暗号になってるもんなんですけどこれは違います。

冒頭部分で語られた予言の言葉そのまんまです。

「虎が美女を食べると」っていう所は、ほんとに美女を虎に食べさせてます。

(まぁさすがに美女が食されてるってシーンはありませんけど)

肝心の魔王の最後はは目茶目茶あっけない終わり方しましたし・・・・

まぁヒントを与えればカブキマン必要なくね?って感じです。

 

何だかんだで、このE級映画最高っす。真面目にバカやりましたって感じが好きですよ。

パッケージのキャッチコピーは「今、くつがえるヒーローの常識!!」

ヒーローの常識が根本的にくつがえりましたよ。ええ

ある意味 製作者サイドの圧倒的勝利に終わりました・・・・・

戻っちゃう