--------  恋人 -------- 小鳥のさえずりが聞こえる。もう朝か。 「昨日は例によって宴会があっていつの間にか寝ちゃったんだ…」 といってももう慣れたが。僕はそのままトイレに行こうと立ち上がった。 部屋を出ようとドアまで歩くとと何か“違和感”があった。 が、さほど気にせずそのままドアを開けトイレへ向かった。 「おはようございます〜白鳥…さん」 と、向こうから珠実ちゃんがやってきた。 「あ、おはよう。あれ?学校は?」 「なにいってるですか〜。今日は日曜日ですよ〜。」 「あ、そうか…まだ寝ぼけてるみたい。ははは…」 「冗談はからだだけにして下さいよ〜。ではでは〜」 そういうとすたすたといってしまった。 「へ?からだ?何かついてるのかな僕?」 そうつぶやき自分のからだを見る。 あれ?………この服装はどこかで………… 「ぐはぁ!!!!」 思わず変な声をあげてしまった。 「な…なんで女装してるんだよっ!!!」 そして思わず自分に突っ込んでしまった。 今の僕は桃乃さん命名の白鳥隆子、友人命名の麗子さんだったのだ。 (もしかして知らずうちに女装を……) とか思ってしまったがそんなわけはない。どう考えても桃乃さん(+珠実ちゃん)の仕業だ。 「とっ…とにかく部屋に戻ろう!」 僕はUターンし、急いで部屋へ向かった。 (もし…もしまた梢ちゃんに見つかって正体がばれたら…僕は…僕は…) 「…あの〜」 と後ろから僕を呼ぶ様な声が聞こえた気がしたが (聞こえないっ!今の僕には聞こえないんだぁ!!) と自分に言い聞かせ走り去った。 なんとか部屋に滑りこむようにして入った僕は急いで着替えた。 「全く桃乃さん達ったら…」 とつぶやいているとふと、さっきの僕を呼ぶ声の事を思い出した。 (そういえばあの声は誰だったのだろう?住人の誰かだよ…な…) 女性の声だったので、灰原さんではないだろう。小夜子さんとも思えない。 珠実ちゃんとはさっきすれ違ったから違う。 僕をあんな姿にした張本人、桃乃さんなら「白鳥くーん」と呼ぶだろう。 朝美ちゃんか梢ちゃんか……… ……って朝美ちゃんか梢ちゃん!? 「あ…あの声は多分…」 その時ドアをノックする音が聞こえた。 「あの〜白鳥さん。」 これは梢ちゃんの声だ。僕はドアを開けた。 「あの…さっき白鳥さんの部屋に入った女性の方はお友達ですか?」 !!!!!!!! やっぱり梢ちゃんだったのかorz 「え…あの…その…それは…」 「?」 どうしよう…帰ったというのは無理臭いぞ… 「たっ大切な友達なんだ。今いろいろ忙しいからそれじゃあっ」 「あっ…」 僕はあわててドアを閉めてしまった。 閉めてから僕は悪い事をしたと思った。だが謝ろうにも安易に部屋から出られない。 …それにさっきの一言。 僕が梢ちゃんの立場なら気にならないわけがない。 でも梢ちゃんは温い人だから。心の片隅でそう思っていたから特に気に止めなかったのかも知れない… 351 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2005/06/05(日) 23:26:54 ID:univm0Y2 54 :作者の都合により名無しです(sage):2005/06/05(日) 22:18:39 ID:QuBJcRWd0 2号室にこっそり入っていく隆子ちゃんを見て浮気してると勘違いする話はまだですか? という何気ない書き込みで書きたくなり投稿。 駄目だ…他の神達とは比べ物にならねぇ('A`) 一応続きありますが…NGワードに恋人推定かもしれんぞこりゃ…