---------------- 思い出のカケラ ---------------- 彼は優しい笑顔を持っています。 彼女は暖かい笑顔を持っています。 彼は温かい笑顔を持つ人と出逢いました。 彼女は優しい笑顔を持つ人と出逢いました。 彼と彼女は出逢いました。 二人の笑顔は、優しく暖かいものになりました。 暖かな春の日に。 優しい光の差す春の日に。 暖かな春の日に。 桜の花舞う春の日に。 暖かな春の日に。 二人は出逢いました。 私は幸せでした。 毎日が楽しかったから。 私は幸せでした。 皆がいつも笑顔だったから。 私はとても幸せになりました。 憧れていた、あの人と逢えたから。 暑い夏の日に。 海が輝く夏の日に。 暑い夏の日に。 空が眩しい夏の日に。 暑い夏の日に。 二人は思い出を作りました。 僕は楽しかった。 彼女と一緒にいることが。 僕は楽しかった。 皆で一緒にいることが。 僕はとても楽しかった。 彼女と笑いあえることが。 涼しい秋の日に。 草木の朱い秋の日に。 涼しい秋の日に。 虫たちが歌う秋の日に。 涼しい秋の日に。 二人は幸せでした。 私は不安でした。 皆の笑顔が見れなくなることが。 私は不安でした。 皆の居場所が無くなることが。 私はとても不安でした。 あの人の笑顔が見れなくなることが。 寒い冬の日に。 体の凍る寒い日に。 寒い冬の日に。 心も凍る冬の日に。 寒い冬の日に。 二人は温もりに包まれました。 僕は知りました。 皆が幸せでいられる訳を。 僕は知りました。 僕が幸せでいられる訳を。 僕ははじめて知りました。 彼女の心の中の不安を。 暖かい春の日に。 二人は出逢いました。 暑い夏の日に。 二人は思い出を作りました。 そして今、二人はいつも一緒です。 僕達は、幸せです。 涼しい秋の日に。 二人は幸せでした。 寒い冬の日に。 二人は温もりに包まれました。 そして今、二人はいつも一緒です。 私達は、幸せです。 まほらば。 皆が笑顔でいられる場所。 まほらば。 彼が笑顔でいられる場所。 まほらば。 彼女が笑顔でいられる場所。 まほらば。 皆の笑顔が集まる、大切な場所。 鳴滝荘、縁側。 まだ肌寒い夜空の下、隆士と梢は座っていた。 「やっぱり、まだ寒いね」 隆士は、梢に問いかけるように話す。 「そうですねぇ…」 梢もそれに応える。 「でも」 梢は続ける。 「すぐに、ぽかぽかなお日様が、春が、また、来ますよ。」 優しい微笑み。 「うん。そうだね。」 この一年、春も、夏も、秋も、冬も。 二人は一緒だった。 これから先も、ずっと 「これからも、よろしくね。梢ちゃん」 ふたりは 「は、はいっ!よろしくお願いしますね、白鳥さん!」 いっしょに。 230 名前: アトガキジゴク [sage] 投稿日: 2005/06/04(土) 01:15:06 ID:2iWkotLN 二本一気に投下は…キツい… 緑のほうはかなり急いでたし、思い出〜の方は、SS的にしようと最後の部分を急ごしらえでくっつけたし… かなり粗いところもありますが、平に、平にご容赦を。 ああ、眠い… オヤスミナサイ…