最終更新日:2005/07/25
Fate/stay night
シナリオ
偶然に(正確には偶然ではない?)サーヴァントと呼ばれるもののマスターになってしまう主人公。
いやおう無しに巻き込まれていく聖杯戦争。 こういった独特の世界観を持つ作品で、特に戦闘シーンの描写等にはこだわりを持っています。 全部で3部構成で、その時その時の攻略ヒロインによって物語の展開がまったく違う。 シナリオが分かれてから以降は、テキストも殆ど使い回しがなく、新鮮な気持ちで物語を楽しむことができるでしょう。 しかしそれ故に、一人のヒロインを攻略し終えるのに、膨大な時間を要求されてしまう。 それが難点となり長すぎるということが上げられるが、無駄な部分が殆どないという点においては評価できると思います。 管理人が、Fateのコンプ時間に要した時間は約26時間30分。 勿論、今までやったゲームの中でも(除RPG)これほど時間のかかる例は珍しい。 また、音声もなかったが、それもそんなに気になることもなかったですね。 時間がはかかるが、是非ともプレイして欲しい作品の一つとして、名前を上げることができると思います。 コンプさせようとすると、各部ごとのエンドの他にバッドだと類推できるEDが40もあるので、それらを埋めるのが難しいかもしれません。 敷居が狭く高く感じるのが、唯一の難点かもしれません。(ネタバレ参照) おそらく、この作品を待ちわびていた人には十分納得できるものだったでしょう。 グラフィック
動く、ムービーではないが動きます。
戦闘シーンを始めとして、画面上で演出できる様々な効果を上手く利用しています。 イベントCGが際立つのは、やはり戦闘シーンでしょうか・・・・ 総じてどのCGもそのキャラが立つよう、上手く迫力が出るように工夫され作られていると思います。 ただ、絵が同人くさいです。 同人という枠から完全には抜け出していないと想います・・・・ サウンド
まさに、この作品に対して用意されていたものでしょう。
音楽だけを聴くと、物足りない。そこに、シナリオ、画面効果という世界が加わって始めて音としての輝きを持つと思います。 システム
現在のユーザーが必要としている基本的な事は全部揃ってる感じがします。
それに、バグっぽいバグがなかったのも良いと思います。 この頃の作品は修正ファイルやパッチが当たり前のようにでてきますし。 充分に数があるセーブ数にはプレイした日時やサムネイル画像、シーンタイトルが表示されます。 EXTRA MENUではCGやサウンドの他に、ゲーム中に取得したサーヴァントの情報やその武器についてなどが記載されていて、簡単に確認ができるようになります。 エフェクト類への力の入れすぎか少々重いのが難点ですが、環境によってはそこまで気になるほどのものでもないと思います。 ただ、PCで他のアプリでウェアでいろいろやっていると辛いかもしれません。管理人もそうでした。 戦闘シーンも映えますし、最大化でプレイすると良いかもしれません。 総合
良作の部類だと思う。
時間があるのなら是非プレイしてみてください。 オリジナルの世界観で、そういうのがやってみたい人には特に良い作品だと思います。 ただ、このプレイ時間が、本当に魅力的なものなのかどうかは疑問が残ると思う。 以下ネタバレです。お読みになられる方は、反転させてお読み下さい。
クリア後の温泉は本当に必要としていたのだろうか?という疑問が残る。
管理人的には、あれはいろいろな理由があるがいらないと思う。 個人的にはより、第2部が好きです。 あまり気にいらなかったのは第3部ですね。 中身をより深く知る為には必要だが、物語としてはいらなかったと思う。 ゲームとして総合的に見ての良いところが多いが、それら全てを肯定的に受け止められるのかと言うと、管理人はそうではないと思う。 まず、設定が複雑すぎる。理解の範疇ではあるが、完全に整理できているかと言われればそうではない。 簡単に言うと、「7人が互いを消去しあって、最後まで残った者の願いが叶う」。たったこれだけに過ぎない。 しかしこれに独特の魔術理論、数々の背景に存在する組織、裏で暗躍する影、マスターとサーヴァント、登場人物たちの考えが加わってくると、段々と手がつけられなくなる。 理解力が足りないと言われればそれだけかもしれないが、そういった人さえも本当に理解しているのかと聞かれれば返事に戸惑うと思う。 そして、楽しめるには楽しめるが、結局物語は勝手に収束し終焉を迎えてしまうように感じる。 また、此処が一番重要な気がするがFateではなく、TYPE-MOONの作品事体に言える事なのだろうか。 まず、管理人は、「月姫」「空の境界」といったTYPE-MOONが関わってきた作品をまったく知らない。 面白いと聞いたFateが最初である。 流石に何も知らないかと問われれば嘘になるが、それでも話しの中身としては殆ど知るものが無いのだから同じだろう。 最初にゲームを終えたとき、はっきり言って解らないものが多すぎた。 組織としての≪学院≫や≪教会≫、独特すぎる≪魔術論理≫などだ。 これを知人と話していたら、簡単に説明してもらえた。 まあ、要するに、その知人は上記した「月姫」「空の境界」をプレイするなり読むなり聞くなりして知っていた。 それだけに過ぎない。が、それだけに過ぎないのに、これは致命的だと思う。 これでは、今作品は新規プレイヤーの参入はお断りです、「月姫」や「空の境界」を知ってから来ましょうといっているようなものだ。 此処で断っておくと、確かに上記した作品を知っていなくても楽しめる事はできる。 ただ、楽しみ方が私のように、経験者とは異なってくるのだろう。 そもそも、TYPE-MOONの作品を知っている人は、私のような疑問さえも感じない人がいるのではないだろうか? 今作品は、説明的な文が多く、多くの情報を与えようとはしているが、それさえも足りていないし、万人に受け入れられるとは限らない。 要するに、TYPE-MOONの作品「月姫」「空の境界」の知識が必要だが、必ずしもやっていないといけないわけではない。となんとも曖昧なものになってしまう。 もし、管理人が上記作品をプレイしていたならば、また違ったレビューになっていたでしょう。 いろいろ言ったが、決して「Fate/stay night」をやる前に「月姫」「空の境界」を知る必要性は何処にもないし、強制もされない。 ただ、知っていれば、知らない管理人でも「ああ、月姫とかに関係あるかな?」と思ったシーンなどが解って、思わずほくそ笑むことができるかもしれないが。 本編が終わってから上記作品を遊び、読むのも良いかもしれない。 その時、本編でさっぱりだった部分が「なるほど!!」に変わるかもしれない。 最も、管理人にはその機会が訪れるかは怪しいが。 結局、新規プレイヤーが取っ付き難い作品であることは間違いないと思う。 まあ、これこそもFateの魅力の一つでもあるとは思うので、結局は人の捉え方次第になってしまうのでしょうが。 ここまでです。
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