テイルズオブリバース
PlayStation2:\6800
ベスト版を待とうかとも思ったのですが
『デスティニー2』より自分としては期待していたので発売と同時に購入しました。
現時点での僕のテイルズシリーズの経験は
(「テイルズオブシリーズ」と制作側は言っていますが、僕はその言葉の響きが嫌いなんです。
テイルズって名前の付くゲームがいくつかあるから、混乱しないようにそう呼んでるんだろうケド。
だから、僕は「テイルズシリーズ」と僕は呼んでいます。)
ファンタジア、デスティニー、エターニアのPS1三部作で通常ストーリーは終えています。
ですので、シンフォニアとデスティニー2は、いずれプレイしてレビューを書こうと思っています。
この2本も、すでに持っていたりします(笑)。
本レビューで、上記2作で、すでにある部分について触れるかもしれませんが、大目に見てやって下さい。
さて、それではレビュー行きます。
まず、初めに言っておく事は、
『テイルズシリーズは戦闘を楽しむゲームであって、ストーリーを楽しむゲームではない』という事です。
このゲームもキチンとストーリーはあるし、矛盾点もないように考えられていますが、
「楽しいですか?」と尋ねられたら、
僕は「お使いばかりだから、それが嫌な人は楽しめない」と答えます。
ただ、お使いがそんなに悪いと思っていません。
だって、このゲームを終えるのに50時間くらいかかりますから
(戦闘アクションの上手い人なら、もっと短い時間でクリアできると思います。)。
お使いを悪く取らない理由は、
アンマリ複雑でややこしいイベントが多過ぎると、多分、ゲームのクリアを諦めてしまうから。
イベント個々は実にアッサリしていて、さらにメニュー上であらすじを見るモードや
ヒントスキット(セレクトボタンを押すとショルダーアップのキャラの幕間劇が見れるのです。)で
次に何をすべきか大体プレイヤーに分かるようになっているからです。
僕、コレは、ある意味正しいと思います。
僕の知人は大人の人が多く、その人たちは毎日忙しくて、そんなにゲームをやり込む時間もないし
複雑なゲームだと、次に遊ぶ時に内容を忘れてしまう人が多いから。
僕、「テイルズシリーズ」は、そういう忙しい人たちも遊べるいいゲームだと思っています。
実際、「テイルズオブシンフォニア」を3ヶ月かけてクリアした知人もいます。
僕がストーリー面での注文をつけるとすれば、
「テイルズシリーズ」の伝統なのか
「NEW GAME」を選んで、ゲームが始まってすぐの導入部がイマイチ弱いと思える事です。
まあ、各イベントもアッサリ目だし、ゲームが始まって1時間くらいやめ時がないゲームも多いので
ここら辺のさじ加減は難しいとは思います。
このゲームのストーリーに文句をつける部分はもう1つあって
「アガーテ女王の馬鹿げた目的のために、ヴェイグが旅立つ羽目になったのか!」
と少し呆れてしまったり(苦笑)。
あと、ラスト近辺の展開が急すぎる気がしました。
主要人物がイキナリ退場して、「えっ、もうラストダンジョンなの!?」とか思いましたから。
キャラデザインは、デスティニー系のいのまたむつみ先生です。
僕は、イラストレーターとか(ついでに声優とかにも)そこそこ詳しいとは思いますが、
それほどうるさくありません。
ただ「ヴェイグの三つ編みはどうにかならんものか」とは思いました。
ユージーンも辮髪(べんぱつ)みたいなデザインだし、
「この髪型がこの世界のトレンドなのかも」とか思うようにしましたが(笑)。
グラフィック的には、フィールド上はポリゴンキャラで、街や戦闘シーンでは2Dキャラで描かれています。
特に文句はありません。
キャラが歩く速度は、少し遅いと思いますが、僕は我慢できない程ではありません。
2D重視なのは、PS2のメモリの問題でポリゴンで展開するのが難しかったからだと思います。
(GCの移植のPS2版シンフォニアは、GCと比べると出来的にはイマイチだそうで、納得しています。
まあ、シンフォニア自体「GCで展開する事を考えて作ったソフトで、PS2では出せない」と
GC版発売時のインタビューでプロデューサー氏が語ってたように思います。
ま、それは別の話で、この話はココで打ち切ります。)
「テイルズシリーズ」の面白さは、戦闘にあると思っているので、ココからは戦闘について書きます。
格闘ゲームの餓狼伝説のような、手前、真ん中、奥の3つのラインがあります。
そのラインに従ってキャラを動かして、攻撃ボタンを押して敵を攻撃します。
戦闘で最大の変更点は、TPを廃止しています。
フォルスゲージという方向ボタンに合わせた4つの光るポイントがあって
そこが光ったら、該当する部分に設定した術(ふつうのゲームで言う所の魔法)が使えるようになります。
TP制が廃止されたので、キャラのHPは、
敵を倒すなどの決められたアクションをこなした時に自動回復するか
回復アイテムを使うか、戦闘後に料理を使う(作って食べる)事で回復させます。
また、戦闘も、ただ○ボタンを連打していれば勝てるものではなくなっています。
エターニアで、スピーディにこなす「テイルズシリーズ」の戦闘の限界は見えた気がしますし
○ボタン連打が決め手の戦闘から卒業するのは正しいかもしれません。
ただし、戦闘の難易度を最高にすれば、
ボタン連打が決め手とは言え、クリアするのがメチャ難しくなるのも付け加えておきます。
3ライン制は、シンフォニアからの反省かなと思います。
僕は途中までしかプレイしていませんが、
シンフォニアは戦闘フィールドが360度に展開するゲームで、陣形があまり役に立たないゲームでした。
攻撃に弱い魔法使い系のキャラを後ろに配置していても、
いつのまにやらそのキャラが敵に近付いてしまってやられてたなんて事がしょっちゅうありました。
(一応、操作をマニュアルにすれば、360度自由に動き回れますが
そうすると操作がグーンと難しくなります。
ほとんどの人は、セミオートでプレイしてると思います。
僕もそうです。)
とは言っても、コレまでの横一線の戦闘シーンでは限界が見えている。
そこで、折衷案的に3ラインにしたのだ、と思っています。
でも、それでも、僕には結構難しかったですケドね(苦笑)。
ザコ戦では、ほとんどキャラの操作はCPUのオートにしてました。
戦闘中に把握しなければならない事柄が多いのと、
僕が猪突猛進的な操作をするためか、戦闘不能になる事が多くて。
やられてしまう事でストレスがたまるし、戦闘シーンで把握する事が多いので疲れる。
CPUの操作もそれなりに無駄な動きをするんだけど、僕が自分で操作するよりはダメージが少ない。
「だったらオートでいいや」と思って、ずっとオート(笑)。
戦闘をイロイロ複雑に変更したのはいいけれど、挙句の果てがコンピュータにやらせてる図は
僕自身、何だか喜劇的に思えて笑ってしまいましたが。
また、今作では料理が大きなウェイトを占めるようになったのはいいですね。
それは、回復呪文を連発できないのが原因です。
僕、このシリーズの料理が邪魔で邪魔で仕方なかったんですよ。
制作陣が食べ物にこだわるのもあったと思うんですが、僕はあってもなくてもどうでもいいと思ってました。
それが、今回、一躍脚光を浴びましたからね!
もっとも、1種類につき持てるアイテムの数が15と少ないので、料理も完全に使えるとは言えません。
でも、クリアできないほど難しくないいいバランスにまとまっていると思います。
しかし、食材調達施設というものを作って、フィールドにある宝箱からゲットできるチケットを渡せば
食料アイテムを補給してくれる仕組みは良いです。
まあ、このシステムがホントに稼動してくるのは、ゲーム後半になってからですが(苦笑)。
戦闘に関わる事で、エンハンス(=拡張)というシステムがあります。
戦闘をこなすと、その武器防具の個々にポイントがたまり、
それが一定値になるとその武器防具が強化できるのです。
僕、プレイ開始3時間くらいは、全く武器とかを強化してなくて、戦闘で苦労しました。
敵にやられまくって「なんちゅう、戦闘バランスの悪いゲームなんや!」とか怒ってたり。
説明書を読まない僕が悪いんですケドね。
ただ、言い訳になりますが、説明書が分厚くて50ページくらいあって、
プレイしてすぐに全部読もうという気にならなかったのはあります。
必要な事を書いてない説明書よりはマシだけど、でも多すぎますよね?
というワケで、最近のあるゲーレビューとしてはかなり長めの文章になりました。
一ヶ月半くらい少しずつ進めていましたし、思い入れもあります。
少し期間を置いたら、攻略記事を作るための2度目のプレイを開始しようと思います。
ただ、このゲーム、発売から少ししてから値段が大暴落しました。
多分作りすぎたのと、
2005年3月の今、プレステ2が成熟期に入っていいゲームがドンドン出てくるのもあると思います。
どのゲームもつまらん事はないケド、単純に発売されるゲームが多すぎって思いますし。
RPGが好きなら遊ばれてみては如何でしょうか?
プレイ時間(約59時間30分)
点数は、80点以下でも80点以上でもないと思います。
戦闘を楽しむゲームだけに、ストーリーはお使い要素が多く
嫌う人は嫌うだろうし。
かといって、その戦闘もシリーズ中一番複雑なので結構難しいし。
そういうワケで、点数は合格点をつけましたが、
メチャ高得点という訳ではありません。
<80/100点>