時空探偵DD 〜幻のローレライ〜
SEGA SATURN:\6800
PlayStation:\6800
主人公の住む世界は、未来の西暦2238年で、主人公は探偵をしています。
そこに依頼者の女の子が現れ、彼女は失踪した父を探して欲しいと依頼してきます。
その子が持ってきた品から得た情報から約300年前の西暦1939年のドイツへタイムスリップします。
そこで、失踪した人が設計したと思われる飛行船ローレライ号の処女航海があり
主人公と依頼者の女の子は、新聞記者とその助手として乗り込む事になります。
そこで事件が起こる、……というのがゲームの最初のあらすじです。
ゲームの基本的な流れは、ムービーが流れるのを見て状況を把握して
目的の場所に行き人と話したり、特定のアイテムを使えば話が進みます。
正直、ゲーム画面がポリゴンなだけで、ゲーム性は昔のゲームですね。
クリアしてみての感想は、「えッ、コレで終わり!?」でした。
クリアまで3時間くらいしかかからないってのは、少し短すぎる気がします。
僕自身、(毎度の事ですが(笑))中古の捨て値で購入したので
映画でも見た気分でそれなりに充実しましたが、発売直後に定価前後で買った人は怒ると思います。
全体的にやる事は少ないし、ムービーを見るだけのゲームですし。
最後の方で緊迫した場面になって「ゲームオーバーになるのか?」と思っていたのですが
そんな事もなくて拍子抜けしたし。
それと、技術実験的なゲームという感じもしました。
ポリゴンハードになって、ポリゴンをどう使っていくかを試しているような。
僕の記憶では、このゲームは発売して少し経って価格が暴落したのですが、
クリアまでかかる時間が短い事と、ゲームとしての面白さがあまりない事だと、良く分かりました。
設定は面白いと思うんです。
で、主人公が特殊遺伝子を持った吸血鬼で、人の血を吸う事で過去の情景を見る事ができるのですが
でも、その能力を使ったのは、ゲーム中で2回だけだったり、ゲームのボリュームが少なすぎです。
あと、ムービーを見る時間が長く、実際にキャラを操作してやる事も少なかったです。
全体的なボリュームが少ない事と、キャラの魅力が生きていない事が、
ゲームの評価を下げたと思います。
上に書いたキャラの魅力についてもう少し書いてみようと思います。
このゲームはフルボイスでアニメの有名声優を起用していますが、
(逆に、ゲーム中の情報提示で、テキスト表示はほぼありません。)
ゲーム画面はマネキンのようなポリゴン画像で、声優さんの声がムダのように思います。
説明書にアニメタッチのキャラのイラストが描かれていたりして、
製作者はアニメ的な物を意図しているように思えます。
だから、アニメの声優さんを起用するなら、ムービーをアニメにして、
移動画面だけ3Dポリゴンにしたらもっと受けたように思います。
せっかくの企画が上手く生かされてません。
企画の段階でおかしいと気付く人は、制作側に誰もいなかったのでしょうか?
ゲーム画面が、割と洋画風だから(無機質なポリゴンのムービーだし)
洋画の吹き替えをしている声優さんを起用した方が上手くいったように思います。
そうやって、ハードボイルド風に仕上げて。
設定自体はいいと思うんですが、肝心のゲームとして楽しめないのが惜しいです。
あ、そうそう。
エンディングを見る限り、続編が出そうな雰囲気で2が出ていますが、それ以降は出ていません。
(2が出ていたと言うのは、このレビューを読まれた方からご指摘がありました。)
このゲーム内容では、それも当然の気がします。
厳しい事を言いますが、やっぱり客であるユーザーからお金取ってるんですから
客を満足させるのが、商売の基本だと思うからです。
さすがに、コレではダメです。
プレイ時間(約3時間)
とにかくゲームとしてのボリュームがなさ過ぎます。
コレで6800円取るのは、ボッタクリに近い感覚だと思います。
発売がアスキー(開発はパソコンでメルヘンヴェールなどを出したシステムサコムという会社です)と
アスキーが割と大手の会社なので、安心して買ってだまされた人も多いのではないでしょうか?
僕自身は、それなりに楽しめましたが、点数はかなりキビシ目に付けました。
今なら中古で200円くらいの捨て値で買えると思いますので
「週末チョットくらいなら、やってみてもいいかも」と思われたら
プレイしてみるのもいいかもしれません。
<40/100点>