SNOW
PlayStation2:¥7200
Dreamcast:¥7200
Windows:???
ココんトコ、ノベル系のギャルゲーは敬遠していたですが
ネットの知人のお勧めによってプレイすることを決定しました。
最初の印象は、KanonとAIRを足して割ったような印象でした。
実際、僕はこの手のジャンルのゲームの基準をKanonとAIRに置いています。
それくらい、KanonとAIRは、出来としてずば抜けていました。
今回プレイしたSNOWは、それらに匹敵するくらい素晴らしいゲームでした。
さて、ゲームの中身に入りましょうか!
ゲームでは、5人のキャラが攻略できますが
全てが、舞台の村で起こった竜神伝説に絡んでいます。
コレは、Kanonより優れている点でした。
あるキャラを攻略していると、意外な伏線が出てきたりして
他のキャラを攻略したいと思わせますから。
しかもその設定が、全然、無駄になっていません。
「あの時、あのキャラがこういう台詞を言ったのは、こういうワケか!」
とか感じて、遊んでいて面白かったです。
ただ、攻略できるキャラの順番が決まっているのですが
ストーリーに密接に絡ませているために、それほど意外さは感じませんでした。
ただ、僕が見たかった芽依子の話の順番が最後だったので
少しもどかしかったですケド(苦笑)。
ストーリーについて思った事は、レビューの後半に伏字で書いておきます。
僕は基本的にネタバレが好きでないのです。
やる前から、中身を話してしまっては、興味を殺いでしまいますから。
ゲームとして考えると、ノベル系ゲームとしては最高のゲームデザインがされています。
セーブファイルには‥‥、
(1)ゲームでの日付 (2)攻略しているキャラの名前 (例えば「澄乃ルート」とか表示されています。) (3)現実にセーブした日付と時間 (4)セーブした時点の縮小グラフィックとその画面に表示されるテキスト |
このように、セーブした時点での情報を最大限盛り込んでいます。
僕が今までプレイしてきたギャルゲーで一番いいと思います。
上で攻略できるキャラの順番が決まっていると書きましたが
基本的に攻略情報を見なくても、丁寧にプレイしていけば
完全クリアできる程度の難易度にまとめられています。
ただ、惜しむらくはキャラデザインです。
同じ系統の描き方をされたキャラばかりで、
僕には大して区別が付きませんでした。
不満点は、それくらいですかね。
あと、PS2版で芽依子が攻略できる点も評価できます。
他の機種では、芽依子が攻略できないのですが
物語の根幹に絡んでくるキャラなので、ないと凄く違和感を感じると思います。
最初、僕は『芽依子が攻略できる』と雑誌で見た時に
単純に「萌え要素を増やしてユーザーに媚びる気だな!」と
良い感情を持たなかったのですが、プレイを終えてその気持ちは変わりました。
ともあれ、良いゲームですよ。
ま、プレイするなら最後発のPS2版が良いと思います。
ココから先は、キャラ別感想を記してあります。
ネタバレが嫌いな人のために伏字にしてあります。
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このキャラのエンディングは意外でした。 ハッピーエンドじゃないんだもの(笑)。 救いようがなかったからね(苦笑)。 だけど、エピローグの描写で桜花が母上と呼んでいた点で 桜花のストーリーも見たくなりました。 あと、澄乃がかかる奇病も、話そのものは辛かったですが レジェンド編で菊花(=澄乃の前世の人物)がかかる病気と同じだったので あとで納得しました。 |
単純に、芽依子が「皮をはいで熱湯に放り込むぞ!」と 旭に叫んでいる部分で、芽依子に興味がわきました。 あと旭が「初めてだったのに〜(涙)」と泣くシーンは お約束で大笑いしました。 あと、昔の回想シーンで レジェンド編への興味がわきました。 また、レジェンド編で旭編で見た描写があって 凄く印象的でした。 |
レジェンド編のラストで、しぐれの正体は分かってしまうのですが 逆にどういう話を見せてくれるのかで、興味がわきました。 そうそう、帽子はとてもいいアクセントになっていますね。 最初は、萌え萌えの描写をするためかと思ったのですが 実は竜神の角を隠すためというのは上手いと思いました。 ラストは絵本的でしたね。 自分の存在もないようにして、 彼方の村での思い出も何もないように操作したのは 彼女らしいと思います。 物語中でもそうですが、 彼女、現実の恋愛でも 遠慮して損をしそうなタイプだと思います。 彼女の罪は、ホントは何もなかったのではないかと思います。 彼女自身が勝手に思い込んでいただけだったと。 実際、菊花には何度も忠告していたし 勝手に突っ走った菊花の方が悪いと思えましたし。 あと、こういう事を書くと、僕がHなのが分かってしまいますが しぐれってSNOWのキャラで一番スタイルが良いんじゃないかな。 僕は胸に目が行ってしまってしょうがなかったです(笑)。 |
澄乃編で興味がわいた桜花ですが 澄乃編をクリアした時点で思った事は 「苗字が違うのに、どうして親子になってるのかな?」 という事でした。 この子は、前世で生まれてこなかった 彼方と澄乃の子だったんですね。 生まれてこなかった子と親子として過ごす 彼方と澄乃に不思議な気持ちを感じました。 僕は最後で現実に生まれてくる二人の子に 『桜花』と名づけると思ったのですが、違いましたね。 でも、雪の降る町から緑の芽吹く町に変わった町に 生まれたこの子に『さくら』と名付けたのは、正解の気がします。 彼方夫妻にとって、桜花は桜花で自分たちの子で 生まれてきたさくらはさくらで別の子どもとしての思いから 違う名前にしたのでしょう。 ただ、「桜花」の桜からひらがなの「さくら」として 思いも込められていますし。 あと、澄乃と桜花の話はセットなんですよね。 澄乃編で悲劇的な終わり方をするものの 桜花編でハッピーエンドにしているのは、随分救われた気がします。 ハッピーエンドでなかったら、 ホントにこの話には救いがないですからね。 |
僕の一番のお気に入りは芽依子でした。 というのは、どのキャラも最初からある程度 彼方への好意を持っていたからです。 やっぱり恋愛ってのは、 どうとも思ってない関係から、ラブラブにするのが 一番面白い部分であって 最初から好きだと、 面白さの半分がなくなっているような気がするからです。 まあ、芽依子も内々は彼方への思いがあるワケですが(苦笑)。 ただ、エンディングは、 神社の神主夫妻(前世では兄妹ですが)として もう一回現代でやり直すという良い話にまとめられていたと思います。 |
プレイ時間(クリアまで約60時間)
ノベル系のゲームでは今までで、最高の出来でした。
少〜し、Kanonのパクリっぽい部分もあるのですが(苦笑)。
でも、面白かった、遊んで良かったです。
<95/100点>