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マール王国の人形姫

PlayStation:¥5800(廉価版:¥1800)

ジャンル:RPG(戦闘はSLG風のコマンド選択式)


スキャナが何とかなりました。

この作品が最初に出た時は

ちょうど僕が、プレステから遠ざかって

セガ系のハードにのめりこんでいた時期に当たります。

ですから、今回は廉価版を購入してプレイする事になりました。


このマール王国の人形姫というソフトは、

このゲームを製作した日本一ソフトウェアの方向性を決めたゲームですね。


 ま、こんな業界ウンチク話をしているのもつまらないので

さっさと本題のゲームのレビューに入ります。


ゲームは、基本的にドラクエ方式ですね。

上から見た俯瞰視点のフィールドを移動して

敵と遭遇したら戦闘画面に切り替わって戦う

ごくごくオーソドックスなタイプです。


特筆すべきは、緻密な2Dドット絵の数々ですね。

キャラクターもそうだし、マップもそう。

その量が半端でないくらいに多い。


プレステになってから、新奇さを見せようとするあまり

ポリゴンにこだわるゲームが多い中で

珍しく2Dドット絵にこだわっています。


あと、大容量で無駄にマップを広くするのでなく

基本はSFC時代のドット絵にこだわりつつ

歌を入れる事でCD−ROMの大容量をアピールしています。

歌は、CDになって売っているようなまとめられた曲でなく

いわゆるミュージカル風の歌です。

その歌に合わせてドット絵のチビキャラが細かく演技します。

そういった部分に、手を抜いた感じはしませんでした。


謎解きも複雑なものはなく

基本的に町の人と話をすればヒントを得られる

やさしいものでした。

戦闘もそれほど難しかったり極端に強い敵は出てきませんでした。

序盤のホンの少しとラスト近辺に強い敵がいたなあと感じたくらいです。


残念な事ですが、欠点も少しあります。

1つ目に、仲間のユニットとなって戦う人形に個体差がそれほどない事。

2つ目は、強制参加の人形が決められていない事。

3つ目に、仲間になった人形のレベルは全て最弱の1から始まる事。

と、これら三つが欠点と考えられます。


つまり、特に必要がないなら

最初に仲間にした人形でストーリーを進めていくだけになってしまいます。

だから、人形に愛着が、湧かなかったです。

どれを使っても同じなら、最初に仲間にして

今の所、レベルが高くなっているなら

一々、新規に仲間にしたレベルの低い人形よりも

今まで使っていた人形を使っていった方が良いですよね?


あと、人形個々にあまりストーリーがないのも気になりました。

ゲーム中でストーリーがある人形もいますし

ゲーム中で完結している人形もいますが

大体は、ただ仲間のユニットとしてだけですね。

エンディングで明らかになるのかと思っていましたが

ただ、スタッフロールが流れるだけで特に語られる事はありませんでした。


あと、戦闘に危機感を感じる事が少なかったです。

ダメージを食らうこともあまりなかったですし。

もっとも、ラスト近辺では強力な敵が出てきて

それまでとの違いに戸惑いました。

ただ、危機感を感じなかった代わりに

安心してゲームを進められたのも事実なのです。

少し油断するとゲームオーバーになるゲームは

いい意味では緊張感がありますが、

逆の意味では緊張し続けさせるために疲れてしまいます。


その意味では、このゲームは(仕事で)忙しい(社会人の)方が

遊ばれるのが一番良いかもしれません。

ゲームとしてボリュームは少なくなくしっかりあるし

ゲームデザインはオーソドックスで遊び易いからです。

クリアに要する時間も20時間ほどとちょうどいいボリュームとなっています。


現在1800円で購入できる廉価版が発売されていますし

現在のゲームがどうも合わないと考えられる方は

見かける機会がありましたら、遊んでみて下さい。


プレイ時間(クリアまで約20時間)

不満点も色々書きましたが

基本的にはとても楽しんでプレイできました。

この作品であった欠点は、2で改善されている部分もあるんですが

この作品にある欠点は、キチンと書きました。

あと、エンディングのスタッフロールで


某フ○グに在籍されている方の名前を何名か見つけました。

人の入れ替わりが激しい業界ですなあ、と思った次第です(笑)。

<70/100点>


とりあえず<戻る>