remove
powerd by nog twitter

Ys I・II

PC Engine:¥7800



今回レビューするイースについて

レビューを書くつもりはありませんでした。

というのは、すでに

ウィンドウズでの最新作の<イース1・2完全版>の

レビューを書いていたから

わざわざ書く必要はないだろうと

思っていたからです。

 

でも、書くべき事が出来たので書きました。

 

このゲームは、原作のPC−88SRなどで

2本のソフトに分けて発売されていた物2本を

1枚のCD−ロムに入れて発売されました。

 

もともと2本のソフトだったのを

どうやって1本にしたかというと

経験値とHPを統一しています。

 

アイテムや魔法など

<1>と<2>では全く合一性のない要素は

<1>で持っていても

<2>になるとなくなってしまいます。

 

ストーリーについては<1>で疑問や謎に

終わっていた部分を<2>で明らかにする

という流れでしたので

ストーリーについては、

そもそもあまりいじる必要がないと思います。

ただ、謎解きで移植版の製作者が難しいと判断した部分は

メッセージを加えたりして変更して

難易度の軽減をはかっています。

 

さて、ゲームデザインについて書いていきます。

 

まず(エターナルでも感じたのですが)

ボスの強さがバラバラでした。

強いボスと弱いボスの差が、極端なのです。

大体は弱かったですが(苦笑)

 

ただ弱いと言っても

最初戦ったレベルでは、全く歯が立たないのに

1つレベルを上げると楽勝だった

というパターンが<2>のラストまで続きました。

 

僕としてはもう少し緊張感があっても良かったと思います。

僕はトロイ(笑)のでレベルを上げて楽勝な感じで

進めていったんですが、

レベルを上げる前と後での

あまりの差に呆気なくて拍子抜けしましたから(苦笑)

 

でも、<1>のコウモリのボスは

僕にとって

今回も最強のボスキャラでした(笑)

 

ゲームバランスは変更されていますが

マズイと感じた部分は、ほとんどありませんでした。

でも、たとえばアドルのHPが90くらいなのに

ダームの塔のザコ敵のHPが200くらいあって

その時は少し違和感を感じました。

ザコだけど少し強いような感じを受けました。

 

他には、アイテムや魔法を使用する時に

(I)や(II)ボタンを押しますが

キーレスポンスが悪かったです。

 

特に<2>では、ファイアーの魔法で攻撃できますが

自分では押したつもりで

実際にはボタンを押しているのですが

認識されなくてファイアーが出て行きませんでした。

<2>で「鷹の彫像」などのアイテムを併用すると

敵をホーミングしてくれます。

僕は、この状態でファイアーを使うと

キャラを動かすのを止めるんです。

でも、魔法が飛んでいかないので

ダメージを受けてしまう場合が多々ありました。

だから、結局は肉弾戦の方が確実というわけで

あまり魔法は使いませんでした。

 

 

ゲーム自体はすでにWIN版の方で言っているので

今回、取り上げたかった事を書きます。

 

それは

『イースが、それ以降のゲームの難易度を下げてしまった元凶だ』

という意見についてです。

 

それまでの(特にPCの)ゲームは割と難しかったんですが、

イースの登場で難易度について

風向きが変わってきたという意見には

僕も賛成です。

 

ただ、イースに罪はないと思います。

 

昔、10年くらい前までは(特にPCで)

そうたくさんゲームソフトは発売されていませんでした。

しかもソフト1本の価格が高かった。

となると、

少しくらい難しくても、何とか遊ぼうとするじゃないですか?

しかも、ゲーム中での情報提示が少ない上に

そのゲーム独特の遊び方、進め方などがあって

割とプレイヤーを突き放していました。

 

実際、僕はPCのRPGでは「ハイドライド3」が一番好きですが

今のゲームに慣れた人がこのゲームを遊んだら

クソゲーと判断しそうな気がします。

 

『今のゲームは易し過ぎる』という意見を

昔のPCゲームに慣れ親しんだ方は、よく言われます。

実際、僕もそうだと思っています。

 

また、

「今は誰が遊んでも、クソゲーと断定できるゲームは少ない。

どのソフトを買ってもそれなりに遊べる」

というゲーム雑誌系のメルマガのコラムを読んで納得しました。

 

ただ、僕はゲームの難易度の低下は

別の要因もあると考えています。

 

今って、スゴイ数のゲームが発売されてますよね?

それも、同じ月、もっと言えば同じ日に、

欲しいソフトが1度に3本や4本も出ちゃう時もあります。

 

まあ、欲しいので上の例から3本と考えて3本とも買います。

最近のRPG系ソフトだと1本のエンディングを迎えるのに

だいたい40〜50時間かかります。

一日2時間遊んだとして20〜25日かかります。

ゲームを遊ばない日も多少入れたと考えると

大体1ヶ月くらいかかります。

 

でも、まだ買っておいた2本が終わってないのに、

次の月にまた欲しいソフトが出てきます。

こうやって買っていくと

どんどんゲームがたまってきちゃいます。

 

早く解きたい、クリアしたいから

1本のゲームにそんなに時間をかけたくない

という気持ちが出てきます。

 

となると、アンマリ難しくし過ぎると

アッサリとプレイヤーが投げちゃうんです。

「他にもゲームあるから良いや。

今遊んでるこのゲームは、クソゲーじゃん!」って(笑)

 

最近、気付きました。

気付いたのは<アンリミテッド・サガ>と

いうゲームに接したからです。

 

僕の友人が買って遊んでたのですが

「難しいから教えてくんない?」と僕に言ってきました。

で、僕は友人の所へ行って遊びました。

アッサリとゲームオーバーになってしまいました。

どうにもならないようなやられ方でしたので

説明書と雑誌の攻略ページをシッカリ見て進めました。

僕は攻略本を見るのを悪く言いますが

分からない時は見ます。

 

(今回は、友人が困っていたので見ました。

僕の基準で、僕が個人的にプレイしたらと考えると、

この段階だと、雑誌の攻略ページを見ながら

少しずつ慣れていこうとすると思います。

まだ、攻略本を買ってみるには早いと思います。)

 

再プレイは、時間にして3時間くらいでした。

このゲーム、独特のシステムがあるんですが

説明不足だと思います。

つまり、昔のPCゲームっぽいんです。

 

易しめの難易度のスクウェアゲームにおいて

サガ・シリーズは、異質な存在です。

 

友人に頼まれたプレイの際に、

本屋さんへ攻略データを探しに行きました。

そのお店は、ゲームも扱っているので

ついでに、そこも見ました。

「アンリミテッド」が発売されて3日か4日だったと思います。

売ってたんですよ、中古がたくさん(笑)!!

しかも

「新品2本に対して中古5本て、ど〜いうこっちゃ!?」

みたいな(笑)!!

まあ、お店でパッケージを置く場所の都合もあるので

新品が2本だけとは限らないでしょうが。

あとね、お店では「面白く遊べる」ゲームが良いというのでなく

「売れる」ゲームが良いとハッキリ言ってます。

商売なので仕方ないと言えばそうですが

ゲームの面白さは特に関係ないです。

 

ただし、サガシリーズは熱狂的なファンがいます。

それは複雑ですがゲームのシステムをキチンと理解したら

ゲームが圧倒的に面白くなるからです。

それでも敷居は高いので

その面白さが解るまでに投げる人もいるとは思います。

 

他にもネットでアチコチ調べたりもしたんですが

「難しい」と言ってる方が多い。

 

他の要因としては、学生さんと仕事をしている社会人との

自分で使える自由時間の差もあります。

社会人って、いま学生をされている方には解りませんが

自由時間が圧倒的に違いますから。

かなり少ないです。

 

これらの要素を総合して考えると

ゲームに時間をかけたくないのが解ります。

チョット考えて解らなければ諦める

となっちゃうんでしょうね。

しかも、最近のゲームは40〜50時間は当たり前ですから

序盤で詰まってしまうと

エンディングまでかかる時間を考えて

諦めの気持ちになってしまう。

 

でも、製作者も悩み所だと思います。

早く終わってしまうとゲーム自体が良くても

それだけで「つまらん」とか言われて中古屋に売られちゃうし(笑)

中古屋にたくさんあると

プレイヤーも「このゲームはつまんないんだな」

と判断して敬遠してしまう。

(昔のPCゲームってクリアまで10時間くらいだし

長くても20時間前後でしょ?

だから、難しくても耐えられた面はあると思います。)

だから、ゲームになんやかんや詰め込まざるを得ない。

しかも、謎解きやシステムを理解するのに時間がかかれば

ゲームを投げてしまう人が出るので

適当に進めても、とりあえず何とかなってしまう程度の

解り易い難しさ(←日本語おかしいな(笑))に抑えないとイケナイ。

何と言うか悪循環ですね(苦笑)

 

さらに、プレイヤーも時間がないし

やるべきゲームはたくさんあるしで

複数のエンディングがあるゲームなら

1回のエンディングでベストエンドを迎えたい。

 

何でこういう事言うかといえば

僕自身もそういう考えを持っていたからです。

だから、昨年(2002年)辺りから

欲しいゲームだけを買って

キチンと遊ぶスタイルに変更しました。

 

1回目は、とりあえず自分で進めて

2回目は、

攻略データを見て丁寧に進めてグッドエンドを目指し、

さらに極めたければ3回目をする

といった感じです。

 

そういう遊び方に変えたら

すごくゲームを遊ぶ事が面白くなってきました。

今までは、ゲームを遊ぶのがひたすら作業的でした。

失敗して仲間が死んだらどうしようとか

ビクビクしながらプレイしてました。

最近は、詰まっても自分で考えるようになったし

メモも取って、イベントをある程度暗記するくらい覚えて

2回目以降にはさらにゲームに入り込めて

ストーリーの深いテーマを読み込んだりも出来たし。

 

ただ、以前のプレイの方法でも

僕は普通の人よりは考えてたと思うし

丁寧にプレイしてたと思います。

だって、昔のPCゲームを遊んできた世代ですし

僕は、ストーリーに入り込んだり

キャラ萌えなどせずに

ゲームデザインやシステムに注目する人間ですからね(笑)

 

今回のレビューでは、イースに絡む問題である

『イースが現在のゲームを簡単にした元凶だ』

に対する僕の考え方をたくさん書いて

イースというゲームについてあまり書きませんでした。

でも、ウィンドウズ版のイース1・2完全版の

レビューもありますので、そちらも併せて読んで下されば

ゲームについては解ると思います。


プレイ時間

1と2あわせて約20時間くらいだと思います。


とりあえず戻る