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サクラ大戦

セガサターン:サタコレ(¥2800)
DC:(¥4800、初回限定版・¥6800)

(1)はじめに

まず、あるゲー権3333番リクエストを、2000番・3000番を飛び越して
紹介する事をお許し下さい。
何分、僕も個人的趣味としてゲームを遊んでいて、遊びたいゲームを遊んで記事を書いています。
誤解して欲しくないのは、あるゲー・リクエストに出すゲームは、「価値あるゲーム」を
セレクトしているので、自分としても、やりがいあるゲームです。

(2)出会い

とりあえずサターン版からの出会いですね。
このホームページを立ち上げてゲームの批評コーナーを作ろうと思ったときに
取り上げたいと思った作品です。
ただ時期的にサターンソフトが入手困難であろうと見送っていました。

サターン本体を買ったのは、値下げされて二万円になってからです。
その時、ポリスノーツを購入しましたが、雑誌を買って「どんなゲームが出るのか」という時に
サクラ大戦を見かけました。

とりあえず、広井王子プロデュース、あかほりさとる脚本、藤島康介デザイン
という時点で、僕にとって買いでした。

(3)雑誌紹介

ところが、買ってきたり、立ち読みした雑誌の評価が、僕としては感じが悪かったです。
とにかく多かったのが、『お約束』という言葉。
1つならず、いくつかの雑誌で書かれていました。
しかし、文面から察してこの『お約束』という言葉の意味が良くない割に、
攻略ページをたくさん割くという、なんとも矛盾していたと思います。

(4)ゲーム紹介

基本がADVといっても、ノベル形式ですね。
文章を読み進めて、制限時間式の選択肢の結果でキャラの好感度が上がり下がりし、
戦隊モノの基本、悪玉との戦闘シーンありで進んでいきます。

(5)驚け!!本物の口パク!!!

まず驚いた点が、セリフに合わせてキチンと口パクしている点です。
日本語は、母音「あ・い・う・え・お」と「ん」の6種類で口の動きが表現できます。
このゲーム、キャラのセリフが入る部分、ほぼ全てにシンクロさせています。
コレは執念です。
目ぱち口パクは当たり前になりましたが、ココまで徹底しているのは本作が初めてです。
もっとも、気付いたのは天海か米田指令などの大口開けているキャラでした(苦笑)

(6)『お約束』という言葉の真意

確かに展開としては、『お約束』だと思います。
しかし、大多数のゲームがお約束というレベルまでキチンと作り込まれていないと思います。
このゲームは、女の子がたくさん出てきて、ナンパな展開もあるので
ときめきメモリアルなどと並んで少女ゲームとして認知されていますが、
最大の特徴として人間臭い部分が非常に多いのです。
キャラの性格を製作者がキッチリ把握していて、それが徹底しています。

「このキャラはこんな言動はしないだろう」という疑問がなく、シッカリしています。

(7)キャラの魅力

上からの文章の続きになりますが、
選択肢の結果が予想を裏切る事になっても、それはキャラの性格を考えれば
当然だと納得できます。その積み重ねから好きなキャラができますよ、絶対!!
どれくらい、キャラのイメージを大事にしているかは、キャラデザインからはじまって、
声優さんの選択、時代背景、音楽に至るまで手を抜いていません。

ちなみに、なんにも知らない友人にマリアを見せたところ、「この人、女だよね?」とか
「音楽が妙に古臭くない?」とか言っていて、
この2つの例が、製作者の意図通りだという事に、今更ながら驚きました。

マリアに関しては、製作者が「この人しかこなせない」と断言して、
声優さんを決めてからキャラを創ったという事で、さすがだなあと思いました。

(8)DC版、再製作にあたって

本来「移植」という言葉を使うべきでしょうが、敢えて再製作という言葉を使わせてもらいます。
というのもDC版は前作そのままに更に遊びやすくなっています。
(基本的にハードの能力が上がっているので、操作性が悪くなってちゃ、お話にならないのですが)

で、このゲーム、元々そんなに難しくありません。
キャラの魅力を堪能してゲームをクリアして欲しいという願いからでしょうか。

具体的には戦闘シーンにおけるセーブポイントの追加、
文字フォントの改変による読みやすさ、
グラフィックの向上(正式対応していませんがパソコンのモニタで見たら、よ〜く分かります)
ブラウザ搭載による専用インターネットサービスの追加
などなどよくなっています。

しかしですね、僕個人としてやって欲しかった事があります。

(9)まとめ

それは、全13話にして欲しかったのです。
このゲーム、クリアするまで遊んだら解りますが、ラスト近辺がサッパリしていない、
急いだ形跡があります。

コレは初代サターン版の事情を知っていないと分からないのですが、
サターンで発売するにあたり、
クオリティアップのために半年の発売延期、CD枚数の増加などユーザーを待たしていて、
コレ以上待たせるわけにはいかないとプロデューサーが決断して
捨てた部分があります。

それが全10話という形になったのです。

今回のDC移植にあたっても、これらの声はあったと思いますが、
サクラ大戦3に至るまでのDCソフトラインナップの製作スケジュール、
テレビ放映に合わせたタイアップなどがあったのでしょう。

現に、プロデューサー・広井王子さんは、
「もう僕の仕事は、僕個人ではどうにもならないレベルにまで来ている。
たくさんの人が関わっていて、もはや遊びが許されるレベルではないんです」
と語っています。

この言葉が、苦し紛れの言い訳でない事は、
サクラを最後まで遊んでいただければ納得できると思います。

さて、最後にこの作品でもっとも好きな言葉でしめようと思います。

「負けてはならない時がある!
全てを捨てても進まねばならない時がある!」
人生において、僕も経験したのでよく解ります。


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