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注文の多い料理店

著者:宮沢賢治
438円、358ページ、新潮文庫
ISBN4-10-109206-0 C0192

短編集の中では最も話の数の多い作品である。 十九もの話を収録してあり一話一話の話の長さは比較的短い。 一話の長さが短いため、ちょっとした時間の合間などに読める。
全体的に分かりやすい構成となっているため、誰でも親しめる作品だ。 しかし、他の作品と比べると話を締めくくる文章が今ひとつな感じがある。 そのため、わずかに質が低く感じられる。
方言が使われているものもあり、山のほうにすんでいる人の雰囲気は出せるが 読みがつまったり意味がわからず注解を調べなければならなかったりする。 良くも悪くもあるが二度目に読むときにはなんとかなる。
ときおり歌があり、節回しや語呂が面白い。 なかには歌詞が話とうまく合っていて効果的だったり、 一行の文字数がすべて同じである定型のものもあったりと感心させられる。
(平成十四年六月二十七日作成)


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