檸檬
著者:梶井基次郎
400円、298ページ、新潮文庫
ISBN4-10-109601-5 C0193
退廃的で内面の描写を突き詰めたようで、そのときそのときの感情をぶつけたような作品。
かなり多くの話が収録されており一話一話は短い。
短すぎて何が書きたかったのかわからない話もある。
形容しすぎて、本質が見えず意味のわからない話も少なくない。
面白さで勝負する作品ではない。
表題作である檸檬はどこかしら作品として弱いように思える。
扱う題材が独特で馴染めない話にはまったく馴染めない。
難解な感じの文が好きな人は読んでみるといいだろう。
(平成十四年六月九日改訂)