remove
powerd by nog twitter

地獄変・偸盗

著者:芥川龍之介
362円、220ページ、新潮文庫
ISBN4-10-112315-2 C0193

 とりわけ、生や死を扱った、根底には命というものが存在するような作品。
 物語性が高く、簡潔な話で構成されている。 話の中の時代が結構昔の時代で親しみにくいように思うが、 それほど難しい書き方をしていないので薄さも手伝って結構読みやすい。 つまらない話でもないので、手軽に読める。
 話の終わりが来るというところで長々と書き立てないところがいい。 偸盗はとりわけ一つのお話としてきっちりまとまっていて 読んだ後にすっきりとした感覚を残してくれる。
(平成十四年六月九日改訂)


書評に戻る