実験のねらい

本実験は以下のような技能の習得を目的としている。
 

1. ソフトウエア開発の流れをつかむ

本実験は実際の小規模ソフトウエアの典型的な開発工程の順を追って行うことになる。実際には工程中いくつかの項目は個人適性・ターゲットソフトウエアの性格(研究用か商品か)等によって変化し得る。

2. オブジェクト指向にもとづくプログラミングを習得する

今日的なソフトウエア開発方法論は基本的にはオブジェクト指向にもとづくものであるといってよい。実験を通じてオブジェクト指向の考え方を習得する。

3. C言語からC++言語へ移行する

開発言語はC++を用いる。実験にあたってはC言語の知識は既知とする。C++言語はオブジェクト指向を実践するために作られた言語でC言語をそのサブセットとしてもち、下位互換性を持つ。必要に応じて便利だと考えたC++の構文を使うことで徐々にC++のスキルを習得してもらいたい。

4. GUIを設計する

昨今のエンドユーザアプリケーションの多くはGUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えている。GUIをそなえたアプリケーションは言語・プラットフォームに依らぬ共通の技術をいくつか用いている。実験ではこれらのうち、マウスによる入力インタフェースの設計方法、ラスタオペレーションを使った描画をとりあげ、実践する。
 

5.プラットフォーム依存スキル

マイクロソフト社製開発ソフトVC++は統合開発環境といわれるもので今日的なソフトウエア開発を支援する。また、この開発ソフトを通じてWindowsアプリケーションの仕組みを理解し、実装スキルを向上させる。
 

6.ソフトウエア実験2のための準備

本実験で作成したソフトウエアはソフトウエア実験2(後期)で使用予定であるので誤りの無いように注意すること。