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蜀後伝 第六章 五丈原の戦い



【プロローグ】

三度目の北伐で撤退し、
蜀に戻った諸葛亮を、悲劇が襲う。

関興、張苞という若き将軍が
相次いで死亡……

さらに、諸葛亮自身も病を発する。

自らの死期を悟った諸葛亮は
四度目の北伐に向かうことを決意。

蜀の未来のため、無き劉備の遺志を継ぐため
諸葛亮は命をかけた最後の戦いに挑む。





イベント2
この俺に二度の敗北は無い!
この司馬懿の恐ろしさ、その身に刻め!
司馬懿……
私の最期を飾るに相応しい相手です。
劉備殿……天からこの孔明の戦
ご覧になってください。

イベント3
父上、孔明からこのようなものが。
……女物の着物、だと!?
ち、父上を侮辱しております!
……いや、これは孔明のあせりよ。
おそらく、奴の命は長くないのであろう。
俺を侮辱し、挑発しているらしいが
その手には乗らん。
あくまで慎重に戦うぞ……!
さすがは司馬懿、挑発には乗りませんか。
こちらから攻めるしかないようですね……

イベント5
馬岱よ……
あなたに一つ頼みがあります。
はっ、なんなりと。
今あなたは、魏延の下にいます。
そのあなたしかできないことを頼みます。
……はい。
感づいているとは思いますが、
私の体は病に蝕まれています。
もしも、この戦いの最中に死ぬことがあれば
撤退するよう姜維には言ってあります。
…………
その時、もしも魏延が反対するようなら……
魏延を斬りなさい。
……承知しました。
魏延は強すぎる……
私がいなくなれば誰も彼に逆らえません。
私としたことが、このような策しか
思い浮かばないのです……

イベント6
費イよ。
私は生きて蜀には戻れないでしょう……
何を弱気なことをおっしゃられます!
丞相の後を誰が継げるというのです?
まさか魏延?
無理ですね! 無理ですね!
私の後は蒋エンに。
蒋エンに万一のことあらば、あなたが。
いいですね! いいですね!
蒋エン殿なら安心ですね!
あなたと蒋エンがいれば安心です。
ただしそれは内政面でのこと……
軍事面はどうするんですか!
魏延か姜維のいずれか……
この戦いの後、蜀に戻った方を。
何かが!
何かが起こる予感ですね!

イベント7
我が名は夏侯覇。
貴様の名は……?
姜維だ。かつては魏にいたがな。
名門育ちでは私のことなど知らぬか。
……貴様が孔明の片腕か。
なるほど、良き面構えだ。
おまえは裏切り者呼ばわりはしないのか。
戦う地は己で選ぶもの。
魏に生まれたから魏で戦う理由などない。
もっとも……貴様は俺の敵だ。
残念ながら、死ぬ運命になるが。
面白い……!
この私を倒せるものならやってみせよ!

イベント8
姜維よ。私の戦略、戦術……
そのすべてをあなたには伝えたつもりです。
はい、丞相。
このことをどう生かすかはあなた次第。
願わくば、蜀の未来のために……
無論です。この姜維、決して
丞相の教えに背くことはいたしません!
私の時間は残り少ない……
よく見ておきなさい、最後の瞬間まで。

イベント9
この俺を二度までも倒すとはな。
恐るべき男よ、孔明……!
丞相、あと一押しで敵軍を壊滅できます!
ご指示を!
姜維、残念ですが……
我が星は堕ちたようです……
……丞相?
ま、まさか……!
あなたが全軍を撤退させなさい。
そして国力を蓄え、待つのです……
魏を倒せる日まで……!
そ、そんな!
丞相はまだ戦えます!
そして私はあなたから
まだまだ学びたいことがあるのです!
だから、どうか死なないで下さい!
人には天命というものがあります。
姜維、後のことは任せました。
必ずや……私の遺志を継ぎ……
丞相ーーー!
じょ、丞相……
あなたの意思は私が継いでみせます!
ぜ、全軍……
全軍!撤退せよ!!
蜀軍が撤退していく……
孔明、死んだか……
だが、策を姜維に授けているやもしれぬ。
全軍、ここは撤退するぞ!



【エピローグ】

五丈原で、ついに稀代の天才軍師
諸葛亮孔明はその生涯を終えた。

蜀随一の猛将、魏延も諸葛亮の遺言により
馬岱に斬られ……

内政面では蒋エン、そして費イが……

そして軍事面では諸葛亮の遺志を継いだ
姜維が蜀の中心となった。

一方、魏では司馬懿を筆頭とした
司馬一族が権力を完全に握った。

諸葛亮の宿敵、司馬懿が権力を得たことで
姜維はいっそう打倒・魏に情熱を燃やし

自らが諸葛亮の後を継いで
魏へ侵攻することを決意する。