過去二度の北伐では兵糧不足に 苦しめられました…… |
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李厳、兵糧の輸送お願いします。 | |
任せてくれ、孔明殿。 滞りなく前線に兵糧を送ろう。 |
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心置きなく戦ってくれ! | |
はい。くれぐれもお願いします。 |
あれが名軍師といわれる孔明か…… | |
果たしてどのような采配をふるうのか? まずはお手並み拝見といったところか。 |
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司馬懿は慎重な男だと聞きますが…… | |
時に大胆な決断を下せるからこそ その慎重さも生きてくるというものです。 |
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姜維、我らの戦、よく見ておきなさい。 | |
はっ。 |
全軍、一気呵成に攻めたてよ! 蜀軍に休む間も与えるな!! |
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司馬懿、苛烈な戦いぶりをする…… | |
しかし、この孔明にとっては あの程度の猛攻など想定内です。 |
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時を稼ぎながら、敵の疲弊を待ちます。 |
孔明、さすがに蜀を一人で支える男だ。 よくぞ三度も魏に侵攻してきたものよ。 |
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司馬懿……代々漢に仕えながら 魏に加担し漢を滅亡に追いやった罪…… |
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相応の報いを受けるべきです。 | |
弱き者は滅びる。 それが世の常ではないか? |
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弱きものでも守りうる価値があれば 私は命を賭けて守り、戦いますよ。 |
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甘いことを言う…… | |
現実を見れぬ軍師は、勝つことはできん! |
こ、これが孔明……! | |
全軍、撤退せよ!! | |
我が軍の勝利です。 さあ、ここからは追撃戦に移りましょう。 |
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じょ、丞相! | |
どうしました、姜維。 | |
李厳殿からの使いによると…… 長雨の影響で、兵糧が輸送できぬと……! |
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そのようなことがなぜ起こるのです……? 雨で運べぬなどと……! |
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む、無念です! 勝っていた戦を……! |
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……仕方ありません。 撤退の準備をしなさい…… |
李厳…… なぜ兵糧の補給を怠ったのです? |
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これは異な仰せ…… 兵糧は輸送しておった。 |
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孔明殿こそ、なぜに撤退なされた? | |
李厳、見苦しい言い訳はよしなさい。 すべて証拠はあります。 |
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あなたは職務を怠ったのです。 絶対に負けられない戦いで…… |
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……ち、違うのだ。 実は長雨で兵糧が…… |
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命までは取りません。 | |
しかし、二度と我が軍には加えません。 | |
そ、そんな! | |
誰か、この者を連れて行きなさい。 | |
はっ! | |
ま、待ってくれ! 俺の話を……! | |
申し訳ありません、劉備殿…… 私の不明により、またしても勝利を…… |