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蜀後伝 第四章 陳倉の戦い



【プロローグ】

前回の北伐からわずかの期間で
諸葛亮は再び魏に侵攻。

カク昭が守る陳倉を攻めたてる。
守る魏軍の人数はわずか千。

しかし魏軍は思わぬ粘りを見せ、
蜀軍は大いに苦戦する。

そこに、曹真、張コウらの援軍が到着。

戦いは、一気に佳境を迎えつつあった。





イベント1
魏に、優れた将がまだいようとは……
苦しい戦いになりそうですね。
孔明殿、心配なさるな。
この趙子龍がカク昭や曹真ごとき若造、
ひねりつぶしてみせよう!
趙雲殿、経験の浅い我が軍にあって
あなたの存在は力強い限りです。
本来なら無理はしてほしくないのですが……
何を言う! この趙子龍、若き頃より
戦場で生き抜いてきた。
死すときも戦場と決めている。
この俺をいくらでも使うがいい!!
ありがとうございます。
ではその武、存分にふるってください。

イベント2
カク昭、よくぞここまで耐えた!
後はこの曹真に任せよ!
いや、孔明を倒すまでは
退くことはできません!
うむ、そうであったな。
よし、共に孔明に引導を渡すぞ!
姜維。魏軍にとってこの陳倉は
戦略的に重要な箇所。
つまり、我らがこの地を奪えば
今後の戦いに有利に作用します。
だからこそ、魏も死に物狂いで来る……
その通りです。
ですが、そんな敵の思いなど関係なく
いかなる戦であろうと勝利する……
それが軍師ですね。
その通りです。
では、参りましょうか。

イベント3
どうした、蜀軍よ!
このカク昭、逃げも隠れもせんぞ!
命を賭けて、向かってこい!!
挑発に乗ってはいけません。
こうなれば持久戦……
兵の疲弊を待ち、好機を逃さず
仕掛けなさい。

イベント5
孔明よ。未熟な軍を率い
何度攻めてきても無駄なことだ。
この張コウがいる限りはな。
確かに、あなたに比べれば
我が軍の実戦経験は少ないでしょう。
しかし……
この諸葛亮が率いる限り
一戦を百選に勝る糧と変えてみせます。
そしていつか我が軍を越える、か。
面白い。戦いはそうでなくてはな。

イベント6
おっと、裏切り者の姜維殿ですか。
まったく、何を考えているのですかね。
裏切りではない。
孔明殿の志を知り……
そして私自身の天命も知ったのだ。
……それが自分の祖国を滅ぼすことだと?
祖国……今の私にとって、
蜀以外の故郷は存在しない。
そして魏は……漢王朝を滅ぼし
天下を簒奪せんとする、許せざる国だ。
ふ〜ん。まあ、考え方は色々だからね。
俺はそんなことはどうでもいいや。
ただ、この地は譲れないよ。
これが俺の仕事だからね。

イベント8
廖化よ、我らもずいぶんと
長く戦ってきたものだ……
同胞が次々と世を去っていく中……
お主のその活躍は心強いぞ!
なんの、趙雲殿!
わたしはまだまだ三十年は戦えますぞ!
うむ、さすが廖化よ。
私も負けてはいられんな!

敵軍カットイン1
王双! この一戦おぬしの働きに
かかっている。頼んだぞ!
グオオオオ! 任セロ!!
コノ王双ガ皆殺シニシテ……ヤルゾオ!!

敵軍カットイン2
たとえこの地で命を落とそうともかまわぬ。
守り抜いてみせるぞ!!

イベント9
無念……
守りきれなかったか……!
そ、そして……
我が体ももはや限界……か!
敵ながら見事な将でした。
この私をここまで苦しめるとは……
やはり丞相、魏を打ち倒すことは……
はい、簡単ではありません。
今後、より厳しい戦いが続くでしょう。



【エピローグ】

粘るカク昭を倒し、曹真ら援軍も退けた蜀軍。

しかし、持久戦になったことで兵糧が不足し
またも撤退を余儀なくされる。

諸葛亮は、次こそ完全に魏を倒すべく
侵攻の準備を行う。

一方、諸葛亮に二度までも敗れた魏軍は
一人の男が諸葛亮打倒の出陣を決意した。

司馬懿仲達。

諸葛亮と並ぶといわれる稀代の軍師が
蜀軍の侵攻を心待ちにしていた。

諸葛亮を倒すために……


イベント10
丞相!
ちょ、趙雲殿が……
趙雲殿が……?
まさか……!
おお、孔明殿……
どうやら私もここまでのようだ。
趙雲殿! あなたがここで倒れては
蜀の未来はどうなるのです……!
し、心配なされるな……
若き力が次々と育ってきている。
私がいなくとも……
彼らが蜀を支えてくれる……
あ、あなたほどの武将は二度と
得られるものではありません!
おお、それは何よりの誉め言葉……
その言葉、冥途の土産になろう……
ここまでよく……戦った……
まさか……戦場以外で死ぬとは……な。
唯一無二の将軍が……
これも私に与えられた試練でしょう……