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蜀後伝 第三章 街亭の戦い



【プロローグ】

南蛮を支配下に置いた諸葛亮は
次なる目標を魏に定める。

漢王朝復興を志していた亡き劉備にとって
漢を滅ぼした魏はまさに最大の敵。

諸葛亮はその遺志を継ぎ魏への侵攻……
北伐を決意する。

北伐をするには呉との関係修復が必須であり

諸葛亮はケ芝を呉に使者として派遣する。


イベント1
ただいまー!
よく無事に戻ってきました。
首尾の程はいかがですか?
もう、バッチリだよ!
呉は、うちと仲良くしてくれるって!
本当にお疲れ様でした。
ゆっくりと休んでください。
うん!

見事、呉との同盟関係を結ぶことに成功した
諸葛亮は、二代皇帝・劉禅に

「出師の表」を出す。

それは、魏打倒を誓う諸葛亮の
覚悟を示すものであった。

ついに、魏と蜀、互いの存亡を賭けた戦いが
始まろうとしていた……




イベント2
では、陛下。
魏征伐へ行ってまいります。
何とのお〜
丞相はワシの父も同然。
心配でならぬぞ……
ありがたきお言葉です。ですが……
魏を討たずして蜀の未来はありません。
他のものではいかんのかのう?
陛下、残念ながら今の蜀には
一軍を任せうる将軍の数が不足しています。
私自らが行かねばならぬのです。
そうかあ、では行って来るがよい。
くれぐれも気をつけてのう。
承知いたしました。
そして、蜀に勝利をもたらしましょう。

イベント3
ついに来たか、孔明……!
だが、この魏の領土は貴様には
一寸たりとも切りとらせんぞ!
魏軍は百戦錬磨の武将がそろっています。
馬謖よ、そなたはまだ経験が浅いのですから
慎重に戦うようにしてください。
お任せください、丞相!
丞相から教わったことを、この戦で
発揮してみましょう!

イベント4
ここなら敵が一望できよう。
よし、陣を張れ!
馬謖殿、待たれよ!
ここは山頂、水源を断たれては
身動きできなくなってしまうぞ!
黙れ、王平!
無学の貴様に何がわかる!
黙って私の命令に従っておれ!
くっ、実戦経験の無いものが指揮をとれば
時に味方を死地に追いやってしまう……!
ここは、この王平が死を覚悟して
この場を守り抜くしかあるまい……!

イベント6
我が軍の進撃を読み、動きを止めるとは
お見事です。名を聞かせてくれませんか?
私の名は姜維伯約!
孔明殿、あなたのようなすばらしい軍師と
戦えることは光栄です!
あなたが天水の麒麟児と呼ばれる
姜維ですか……
評判にたがわぬ才の持ち主のようですね。
孔明殿に褒めていただけるとは光栄。
しかし、勝負に私情ははさみませんよ!
無論です。
貴方の知勇、見させていただきます。

イベント8
馬謖……なぜ命令違反を犯したのです。
丞相! 私はただ蜀の勝利のため……
最善の策をとろうとしたまでです!
結果的には味方を窮地に陥れた……
馬謖よ、命令違反は死罪となっています。
それが私の弟子であるあなたでも……
例外ではありません。
じょ、丞相……
無念です。
馬謖の本当の力を見抜けなかった
私自身の不明を恥じ入るばかりです……

敵軍カットイン1
張コウ殿、私は孔明と戦うのは初めてだが……
奴の智謀は神の如しと聞く。
司馬懿殿ですら一目をおくほどだからな。
慎重を期して戦わねばなるまいな。
関羽、張飛もおらぬ蜀など恐れずともよい。
いかに孔明が神算鬼謀の持ち主でも……
実戦経験に乏しい兵では意味が無いからな。

イベント9
さすがは孔明……
そう簡単には勝てぬか。
さすがに魏軍は強い……
勝ちはしましたが、我が軍の疲弊を考えると
蜀に一度戻るべきですね……



【エピローグ】

馬謖の失策により窮地に追いやられた
蜀軍であったが、趙雲ら歴戦の将軍の力で

危機を脱することができた。

この戦いで馬謖を始め、多くの将兵を失った
諸葛亮であったが、

この北伐で得がたい
人材を得ることに成功した。

姜維伯約。
諸葛亮の志を継ぎ、次代を狙える若獅子。

新しき将を得た諸葛亮は
次なる北伐への準備を始める。


イベント10
姜維……
よくぞ我が軍に降る決断をしてくれました。
戦に破れた以上、仕方ありません。
それに私が、漢王朝を滅ぼした
魏という国に仕えることに
疑念を抱いていたことも事実です。
これも運命……蜀のために戦いましょう。
ただ蜀のために戦うのではなく……
蜀を支えるほどの将になってもらいたい……
私はそう考えています。
孔明殿はずいぶんと、若輩者である
私のことを評価してくれますね。
戦場でのあなたは、統率力、繰り出す策
そのすべてが見事でした。
そして、あなたはまだ若い。
さらに良き将となることができます。
確かに私は、まだ未熟者だと思っています。
その心を忘れないことです。
いきなり多くのことを望みません。
そして私から多くを学びなさい。
あなたの成長を楽しみにします。
承知いたしました。