ついにここまで来たか…… 姜維、これで貴様との戦いも最後だ。 |
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ケ艾! 成都には入れさせん!! |
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この姜維、最後の一兵となっても 決して諦めんぞ!! |
諸葛瞻殿。 | |
孔明殿の息子であるあなたと、 いつか共に戦いたかったのです。 |
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こんな形でかなうとは皮肉ですが…… | |
僕もそう思っていました。 今までは余り力になれませんでしたが…… |
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この戦いでは、命を賭して 最後まで戦い抜きます。 |
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はい。共に戦いましょう。 | |
孔明殿の息子として、弟子として、 恥ずかしくない戦を!! |
おおお! この張嶷が相手してやる! | |
おい、待て待て! 味方だぜ、俺は!! |
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おお、張翼殿! 面目ない、少し熱くなっていたようだ!! |
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(少しじゃないだろうが!!) | |
あ、ああ。ならしょうがないぜ。 | |
なんといっても、これが最後の戦だからな。 | |
あんた…… | |
身寄りもなく、貧しい家に育った…… | |
そんな私を、ここまで重用してくれた この国への恩、今こそ返すときだ。 |
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……しかし今思えば、 南蛮の地にいた頃が楽しかったな…… |
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し、湿っぽくなるんじゃねえ!! そんなんで戦えるかよ!! |
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そ、そのとおりだ……! すまぬ張翼殿!! |
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最後の最後まで! 魏軍の奴らをぶっ飛ばすぜ!! |
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おおお! 戦い抜くぞ!! |
ケ艾!! | |
姜維……! | |
思えば、私の行く道は常に貴様に さえぎられてきた…… |
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だが、それも最後だ。 | |
この戦いで決着をつけよう!! | |
望むところだ。 | |
姜維、我が最高の宿敵よ! |
父・孔明の息子としての誇りを胸に! | |
最後の時まで戦い抜きます! |
最後の抵抗……か。 姜維、どこまでも見上げた男よ。 |
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もう終わりか! いくらでも戦ってやるぞ!! |
もはや、目も見えないな…… こ、孔明殿…… |
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私は不肖の弟子でした…… 遺志を継ぐことも……できず…… |
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姜維、ここにいたか。 | |
これで最後だ。覚悟はいいか…… | |
じょ、丞相ですか……! | |
も、申し訳ありませんでした…… | |
……何を言っている? | |
わ、私は天下を統一できなかった…… それどころか蜀を……このような目に…… |
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姜維、お前まさかもう…… | |
国のために命を落とした者たちにも…… どう……詫びればいいのか…… |
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…………… ……いや、姜維よ。 |
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お前はよく戦った! | |
じょ、丞相……不甲斐ない私を…… | |
何を言う。お前はケ艾を越え…… そして最後にこの孔明を超えたではないか。 |
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お前でなければあそこまで戦えなかった。 よく……やった。 |
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あ、ありがとうございます。 | |
丞相、許されるならば…… 天でもう一度……私を弟子に…… |
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……蜀に、姜維という誇り高き男がいた。 それだけでこの国が存在した意味がある。 |
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姜維よ。 私はお前の事を忘れはしない…… |