さあ、劉備殿。 ここで主従の杯をしようぞ。 |
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待ってください、 たしかに私は漢の帝王の血を引いています。 |
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しかしまだ 何ひとつやったことのない若者です。 |
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ここで私が主となるのは 何か自分の気持ちが治まりません。 |
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そ、そんな 今さらそんなこと言いっこなし。 |
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俺はそう決めてるんだからな。 | |
まあ待て、劉備殿がそういう気持ちなら あえて逆らうことはしない。 |
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ここで義兄弟の杯を くみかわすということにすれば? |
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それなら喜んで。 | |
義兄弟といっても、わしらが心で劉備殿を 主と決めている気持は変わるものではない。 |
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そういう意味から 劉備殿を一番の兄とする。 |
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そして功なって一国一城の主となった時 わしらはあなたを主君と仰ぐ…… |
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うむ、それなら、いま義兄弟の杯だけでも 我慢してやる。 |
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それならばそれで…… | |
おう。 | |
我ら天に誓う、我ら生まれた日は違えども 死すときは同じ日同じ時を願わん。 |
者ども冥途の門を開いてやれ! |
我らが黄巾の世をつくりだすのだ! |
黄巾の民よ、太平の世を求めよ! |