![]() | かかってこい、孫呉の若造ども! |
![]() | この曹仁がおる限り、 貴様らの軍、これより先には進ませぬわ! |
![]() | 曹操め、流石だな。 |
![]() | あの負け戦の後で、 ここまで上手く守りを固めるとは…… |
![]() | いかんな、このままでは 軍の勢いを殺されてしまう…… |
![]() | 皆の者、進め! 進むのだ! |
![]() | ……ぐっ!? |
![]() | こ、公瑾様……!? |
![]() | 案ずるな小喬、かすり傷だ…… |
![]() | ほ、本当ですか!? |
![]() | ………… |
![]() | ……ああ、大丈夫だ。手当てをしたい。 道具を持ってきてくれないか…… |
![]() | ……は、はい! |
![]() | ……かすり傷のはずだ。 だがなんだ、この喪失感は……? |
![]() | ………… |
![]() | 周瑜殿、その矢傷は……!? |
![]() | 案ずるな。 |
![]() | それよりこの戦、気を抜くな。 |
![]() | うっす。それでは御武運を! |
![]() | ……呂蒙。 |
![]() | ん、なんすか? |
![]() | 私の戦ぶり、よくその目で見ておけよ。 |
![]() | ……周瑜殿? |
![]() | おい周瑜殿、大丈夫か? 流れ矢を受けたと聞いたが…… |
![]() | 大丈夫だ。 それより魯粛、この戦の後のことだが…… |
![]() | うむ、思いのほか曹仁が手ごわい。 今回、曹操を討ち取ることはできまい。 |
![]() | となると今後は、別方面へ行った劉備と 連繋して、曹操を攻めることになろう。 |
![]() | そして、曹操を倒したその後は劉備と…… |
![]() | うむ、さすが魯粛だ。 君がいれば、孫呉が道を誤ることはない。 |
![]() | はは、急にどうしたんだ? 道を示すのは俺ごときでもできる。 |
![]() | だが忘れるな、その道を切り開くのは、 あんたにしかできん仕事なんだぞ! |
![]() | ………… |
![]() | どんとこいや! |
![]() | ぶったまげろや! |
![]() | くそっ、ここまでか……! |
![]() | だが孟徳が無事に逃げ切る時間は稼いだ。 退くぞっ! |
![]() | 勝ったか。 しかし、戦で受けたこの矢傷…… |
![]() | ふっ、赤壁で曹操を破った時…… |
![]() | 俺が果たすべき役割は、 もう終わっていたということか…… |
![]() | 公瑾さま……!? |
![]() | い、嫌っ……!! |
![]() | すまない、小喬。 お前を一人にしてしまうな…… |
![]() | 嫌です、嫌です……! 死ぬときは一緒だって言ったのに!! |
![]() | すま……ない…… |
![]() | 嫌ああああああああああ! |
![]() | 伯符、今お前のところへ行くぞ…… 曹操を破った自慢話、今から楽しみだ…… |
![]() | そんな、公瑾兄が…… |
![]() | なんでだ、天はどうして…… どうしてこんな……! |
![]() | ちくしょう……! |