劉備よ。 これで最後だ。 |
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貴様との決着、 この漢中でつけてくれよう! |
曹操軍、覚悟しやがれ! ワシら三兄弟の力、見せてやるわ!! |
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我ら、義を貫き戦おう! 漢王朝、復興のために! |
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そして天下の民のために! 今こそ、皆の力を貸してくれ!! |
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劉備…… 良き臣に恵まれたな。 |
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貴様がここまで昇ってきたことも うなずけよう。 |
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だが劉備よ。 | |
長きにわたり戦ってきた我らだが これで最後だ。 |
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義と情で人を惹き付けてきた貴様と 力で人を引っ張ってきた私…… |
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どちらの生き方が天下の頂点にふさわしいか | |
この戦で決めるとしよう! |
そなたが諸葛孔明! その謀略は妖術の如しと聞く! |
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いかにも私が諸葛孔明。 そなた、名は何と申す。 |
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我が名は司馬懿! | |
お主の策は我が知謀をもって すべてまやかしということを証明しよう! |
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ふふふ、司馬懿とやら。 | |
そなたに我が策が破れるかどうか、 存分に見極めさせてもらうぞ。 |
許チョよ、おまえのおかげで 今まで何度となく命を救われたな。 |
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当たり前です! この体は殿を守るためにあるのですから! |
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これからもずっと、 殿のお命はワシが守ってみせますぞ! |
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頼んだぞ許チョ! この曹操の命、最期までおまえに預ける! |
司馬懿よ、 貴様の軍略には非凡な物があるな。 |
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はっ! お誉めにあずかり光栄であります。 | |
しかし、今の段階はまだ序の口。 | |
本番はこれからにございまする。 | |
ふっ、司馬懿よ。 | |
この曹操の前で吐いた大言は、 冗談では済まされんぞ。 |
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この司馬懿、殿の御前に必ずや さらなる成果をお持ちしいたしましょう。 |
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では、これにて失礼いたしまする。 | |
司馬懿…… あの男、目に野心がある。 |
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息子達には、 奴を御すには荷が重いかもしれんな…… |
劉備…… | |
天下を取りうるは貴様と私と言った。 我が見る目に間違いはなかったようだな! |
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曹操! | |
あなたと戦うことで私は力をつけた! | |
だがそれもここまで。 今こそ私はあなたを超える! |
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劉備よ! 残念ながらそれは通らん! |
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天が最後に選ぶはこの曹操! その事実が変わることはありえんのだ! |
関羽…… 貴様が我が下を離れてから、十数年か。 |
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あの時、劉備の元に戻らねば 我が覇道を共に歩めたものを。 |
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曹操殿…… 私は自ら選んだ道に、何の後悔もない。 |
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そして、我が主君・劉備玄徳が 天下を得ることを疑ったこともない。 |
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曹操殿…… | |
この関雲長ある限り! 貴殿が天下を取ることはないぞ!! |
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あくまで義に生きるか…… | |
関羽…… 惜しい男だが、もはや問うまい……! |
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せめてこの曹操の手で、 貴様にふさわしい死をくれてやろう! |
行くぞ皆の者! この決戦を制す! それが我らの使命だ! |
我が悲願…… 達することはかなわんのか……! |
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劉備…… | |
やはり天が最後に選んだのは、 この曹操だったな。 |
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なぜだ…… | |
私はあなたから民を守るために これまで戦ってきた! |
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なのになぜ! なぜあなたなのだ! |
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覇者たる者、 時には非常な決断をもせねばならぬ。 |
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それが出来ぬ貴様は その甘さゆえ私に敗れたのだ。 |
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さらばだ劉備…… | |
貴様はわが生涯最大の宿敵であった。 |
孟徳よ…… ついにやったな…… |
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妙才の奴も喜んでいるだろう…… | |
ああ…… 我らは成しえたのだ……! |
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淵よ! 見ているか!! | |
乱世の終焉を! | |
この一点の曇り無き我らの天下を!! |