あの赤壁での敗北、 一日たりとも忘れた日はない。 |
|
孫権よ、 あの借りはまだ返し終わっておらんぞ! |
孫呉三代の夢! ここで勝つことで成し遂げられる! |
|
孫権よ! 三代の長き夢は貴様で潰える! |
|
父と兄に 向こうで詫びてくるがよい! |
江南には変わった人間がおるな! 俺はホウ徳! 貴様名は何と言う! |
|
チ、陳武ダ。 | |
よし陳武よ! 俺と戦え! 貴様が死ぬか俺が死ぬか、二つに一つだ! |
|
オレ、ガンバル。 |
進むのみ! | |
この中華のすべてを殿の旗でうめるまで、 この楽進は進むのみよ! |
|
はぁ!? 聞き捨てならねえな! | |
このリョウ統がいる限り、 孫呉の旗を貴様ごときには折らせねえ! |
|
リョウ統! できぬかどうかは 俺と打ち合ってから判断しろ! |
|
行くぞ! リョウ統! 勝負!! |
呉軍よ。 赤壁で我が智のすべてを否定してくれたな。 |
|
貴様らはただでは死なさん。 苦しみ、悶えてから死んでいってもらう。 |
攻めよ! このまま呉を攻め滅ぼすのだ! |
|
くっ、恐るべき軍だ…… しのぐことすらままならんのか…… |
|
孫権! 貴様の力量不足を思い知るがよい! |
|
父上、兄貴…… 俺はあなた達に及ばないのか…… |
ははははははは! | |
親父! 俺が呉の若大将、殺ってきてやるぜ! |
|
子文。我が子の中で最も戦場を好む奴よ。 貴様は一体誰に似たのだ? |
|
親父自身は戦の時どれだけ生き生きしてるか 気付いていないのか? |
|
親父! 俺は誰よりもあんたに似たんだぜ! |
孫家の力を侮らんことだ! |
俺が…… 俺がふがいないばっかりに…… |
|
孫権。 | |
父と兄の遺志を受け継ぎ、 その務めを果たしてきた事は認めよう。 |
|
だが貴様がまだ戦う気ならば、 江南の民はすべて死ぬことになるぞ。 |
|
わかった…… ……………………………降ろう。 |
|
我ら孫呉は、以後曹操の臣だ!! | |
だが曹操! 聞かせてくれ! 俺は、父上や兄上に劣っていたか!? |
|
確かに、貴様は武威では父や兄には及ばん。 | |
だが孫権。 貴様は岐路で必ず英断を下すことができる。 |
|
今のこの状況で、貴様の父や兄なら 最後の一人まで戦い果てたであろう。 |
|
だが貴様はそんな美徳よりも実を取った。 | |
貴様の勇気ある決断が 多くの者を救ったのだ。 |
|
孫権、今後も江南の地をその決断力で 取り仕切っていくのだ! よいな! |
|
かなわんな…… 父上、兄上…… |
|
あいつは…… やっぱり強いわ…… |
まさか孫呉が魏に降るとは…… 天下はもはや遠い夢か…… |
|
兄者! 何を弱気なことを! 荊州は奪われても、この益州が残っている! |
|
それにあなたには、私も翼徳もおります! | |
勝負はこれからでありましょう!! | |
おうよ! 曹操なんぞ、ワシらの敵じゃないわい! |
|
そうであったな…… 私には、すばらしい兄弟がいる。 |
|
そして幾人もの、勇敢な将がいる。 どうやらそのことを忘れていたようだ。 |
|
曹操よ、悪いが私は天下をあきらめん! | |
貴様を倒し、我らが悲願…… | |
民のための国を作るまでは!! |
私は漢王朝のように腐敗せん国を 築かねばならん。 |
|
そのためにはやはり、 法令の整備が急務となる。 |
|
陳グンよ! その任を貴様にあずける! |
|
三日以内に私を納得させる草案を 作ってみせろ! よいな! |
|
み、三日でございますか!? | |
そうだ三日だ。それ以上は待てん! | |
ああ、あと賈クが貴様に書庫の整理を 明日までにしておけと言っておったぞ! |
|
あ、明日までですか!? | |
そうだ明日までだ! よいな! | |
とほほ、皆様無茶をおっしゃいなさる…… |