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所ジョージはカッコイイ

2006.10. 8

 クルマ好きなら「ネコ」の本を読むことも多いと思う。かくいう私も、「ガレージライフ」誌は定期購読だし、「ガレージのある家」「ガレージのためのパーツ&マテリアル」「car & HOME」あたりは欠かさず買っている。あとは内容によって「モトメンテナンス」「car MAGAZINE」「Tipo」なんかをつまみ食いし、アルファ関連も押さえている。気がつけば、結構なお布施を「ネコ」に払っている計算になる。

 ただ、私の嗜好がヨーロッパ車中心なもので、どうしてもアメ車関連の書籍とは縁が薄かった。なんつーか、バカみたいでしょ。アメ車。・・・大暴言ですが(苦笑)。造りもデザインも大ざっぱで、何とも言えず頭が悪そう。自分の中では恐竜に近いイメージなのです。欧州車の何とも言えない繊細さ(病弱ともいう)や日本車の優等生ぶり(家電製品性ともいう)と比べると、ねぇ。もちろん私の勝手なイメージや個人的な好みで語っているのは百も承知。だけど嫌いなものは嫌いなの!昔のコルベットとかコブラ、GT40、ナイト2000(笑)なんかは別だけど。

 とにかく。アメ車嫌いなものだから、所ジョージ氏についても「クルマ好き」としての認識はあまりなかったわけ。ガンフリークであったり、物コレクション好きだったりと私とカブる点が多いものの、芸能人としての認識しかなかったわけです。

 ちなみに、私は所ジョージ氏は大好きです。何ともユルくて、何ともカッコイイ。ただ、「どこがカッコイイのか?」と尋ねられると、上手く説明できないもどかしさがあったのも事実。だって、パッと見はちっとも格好良くないんだもん。

 そんなこんなで時は流れ、所ジョージの格好良さがよくわからないまま、私も立派なオヤジになりました。いや、「立派な」のは年齢だけですが(苦笑)。で、改めて所氏の格好良さについて考えてみようかと、思うわけですよ。テキストは例の「世田谷ベース」・・・デイトナ誌の記事の再録モノ。ネコも最近はこういうお手軽再録誌で金儲けをしているらしい。ま、熱心な読者でもない私としては、欲しい記事だけをまとめて読めるのはありがたいことなんですが。あ、あとアメリカンガレージの本とか、氏の出てる最近の番組なども参考にしました。沖縄に農園作る話とか。

 さて、いきなり結論から言ってしまうと、所ジョージの格好良さの秘密は「本気」ということにありそうだ。傍目から見て、どんなにバカバカしいことでも、本人は本気で遊んで楽しんでいる。何にせよ、年齢や立場を超えて本気になれる人はカッコイイ・・・と個人的には思います。そして、「どんなことでも遊びにならないかな?」という、前向きな好奇心ね。同じことをやるのでも、イヤイヤやらされるのと、面白がってやるのとでは随分と違うでしょ?なーんかさ、変に斜に構えて道理のわかった大人ぶって、グダグダ理屈こねながら人生を浪費するより、バカバカしくても前向きに行動していく人の方が、よっぽど「大人」なのではないかという気もするな。

 というわけで、次のキーワードは「大人」。海外のガレージについて所ジョージ氏がコメントするという企画がネコにあった。これがまた辛辣で、まさに言いたい放題。よくこんなの企画が通ったな〜。たぶん、批評されているガレージオーナーに、コメントの翻訳文は見せられていないと思う(笑)。内容は実際に本で見てもらうとして、私が感じたのは「所ジョージという人は嗜好がはっきりしているよな〜」ということ。だから、批判にブレがない。氏の嗜好というのは世田谷ベースにも反映されているので、特集誌を読むのも良いと思う。

 で、だ。そういうコメントの中には、「〜なんてダメ」「〜じゃなきゃ」的な内容のものも多い。・・・多いのだが、言ってる所ジョージ本人も、たぶん自分の嗜好自体が数多い好みの内の1つに過ぎないことを十分にわかっているはず。わかった上で、「少なくともオレはこういうのが好きだ!」と言っているように思う。だから、実は批評といってもそんなにエラそうなものではなく、批評の形を借りて自分のスタイルを語っている、というのが正しい見方だと思える。まぁ、デイトナの編集部は信者なのかバカなのか知らないけど、無批判で「さすがは所さん!」とやってるけどね(笑)。編集部の「自分のない姿」が浮き彫りになればなるほど、所ジョージの格好良さが際立ってくるんだから、確信犯的にやってるとすれば大したものではあるな。

 最終結論。「十分物事の道理のわかった大人が、本気になって遊ぶからカッコイイ」

もちろん、ここでいう「大人」ってのは年齢的なことや社会的な地位なんかとは関係ないぜ。