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クルマについてちょっと「読んで」みる

クルマっていうのは乗るモノで、せいぜい「見る」モノだと思っていました。活字で味わう世界ではないと。ここで紹介するような本に出合わなければ、ホームページを作ろうなんて思わなかったかも。


【今日は、クルマに乗りたい気分】 下野靖史著 マガジンハウス1068円+税

いわゆる「自動車評論家」が書いたクルマエッセイ。この下野ってヒト、変なクルマが好きでさー。そういうのリポートすると絶品なんだよなー。なので、私この人けっこう好きだったりします。大体、○○評論家って人はたくさんいるんだけど、他人の作ったものに対して勝手なことを言っているだけ(それが正論であったとしても、行為として)で、自分では何一つ生み出さない人達なんだよねー。必要だからいるんだろうけど、なんだかなぁ。
それはともかくとして、直接特定の車種をアーだコーだ言うよりも、自由に文章を書いてもらった方が100倍面白いとわかりました。そりゃそうだ、クルマっていっても究極的に言えば単なる「商品レポート」なんだから、面白くないよねぇ。

【ホメずにいられない2】 福野礼一郎著 双葉文庫514円+税

この福野さんのファンって多いんだけど、この本読んで少し分かりました。面白い!面白すぎる!出てくる人も濃いキャラばっかり。そして、少ーしホロッときたりもして。サブタイトルが「オイラが出会ったクルマ名人芸の一部始終」だもん。看板に偽り無し!何より福野サン、あんた自身が名人や!

パート1も注文するかな?

【クルマはかくして作られる】 福野礼一郎著 別冊カーグラフィック2200円+税
 
ムチャクチャにすごい本。値段も高いが、それ以上の価値があります。クルマを構成する金属、樹脂、革、ガラス・・・そういったモノを、事細かく紹介しています。あなたのクルマのハンドルは、もしかしたら内職のおばちゃんがせっせと縫い上げたモノかもしれない。樹脂のシボ模様1つ入れるのにも職人がいる。ものすごいニオイの動物の皮(死骸)を美しい革に生まれ変わらせる職人がいる・・・。
実はコレ、「クルマ作り」の名を借りた、日本のモノ作りのルポなんですねー。日本の製造業を支える職人や技術者や、内職のおばちゃんたちへの賛歌でもあるわけです。
著者は「ホメずに〜」と同一人物とは思えない格調の高さ(笑)。本当のルポライターですね。福野氏が非常にこだわってモデルガンをプロデュースしたというのも納得できます。コレ読むと。
くろがねゆう氏も絶賛の、究極のオタク本!