ゲームコミック紹介 その10
2001 08 27
真・女神転生 デビルチルドレン 2巻〜
藤異秀明 講談社ボンボンコミックス
半年振りの更新です。 懐かしい。 いや、ネタはあったんですけれど、なんとなくで延期してました。 実は。
さて、半年振りの更新なので真面目に面白い作品を。 その証拠にこのコーナー初の未完結コミックスです。 (いや、第一部完という未完結じゃなくて)
この漫画は現在、少年誌(というよりかなり子供向け漫画誌)ボンボンにて好評連載中の作品。 いや、私はボンボン読んでないから実際はどうなのか分からないのですが、ネット上などの情報を見る限りは、ボンボンを引っ張る、コロコロのベイブレード漫画並のヒット作品です。 一部のマニアにも受けが良いので、コロコロのZOID的な位置にあるとも言えるかも知れませぬ。
前置きが長くなりますが、最低限の知識として加えると、この漫画は同名のゲームボーイソフトを題材にしたゲームコミックスで、大まかなストーリーこそオリジナルのゲームソフトと同じであれ、コミックス化の際に大幅なアレンジが加わっております。 同名のゲームボーイソフトの方は、女神転生シリーズの流れを汲んでいるものの、ポケモン影響が見えたり隠れたり、というか見えっぱなしのゲームです。 現在、黒の書、赤の書、白の書と三種類の色違いが存在します。
ゲームの内容も濃くダークでマニアックな女神転生系とは違い、可愛い悪魔(デビルチルドレンの世界では「デビル」と呼ぶ)が多かったり、主人公が少年少女だったりと、明らかに低年齢層を狙っています。
でもって、アニメも絶賛だかどうだかしらないけれど放映中で、こちらも低年齢向き。 思うに、ゲームより子供向けです。
さて、ここからがコミックの紹介。
なら、このコミックはどうなの? やっぱりボンボンなんかに連載してるんだから、子供向けでしょ?
という、全国のチビッ子諸君の予想を思いっきり裏切って、中身はダークです。
仲魔(=ポケモンでいうポケモンのこと なんか変な表現ですが、一緒に戦うモンスターね)がザクザク登場しては、ザクザク死んでいく。 愛着があろうが無かろうが関係無し。 途中で主人公も開き直ったのか、仲魔が死んでも全然気にしてません。 死んだ仲魔が生き返るという集英社お得意のパターンも講談社ですから通じません。
挙句の果てに、戦争まで起こしちゃって、しかも、血みどろの白兵戦になったりして、メチャハード。 そりゃ、死んでるのが鬼のような姿のデビルとはいえ、ほとんど見た目は人間ですから、相当酷いシーンです。
中には気が狂って「うへへへ」とか言ってるデビルも。
今のジャンプでもギリギリだと思われるシーンをボンボンでやっちゃうんだから意欲作。
そのおかげもあるのか、大人気です。
まぁ、個人的に好きな台詞は、
「戦って死ねなどと甘いことは言わん。 必ず生きて帰って来い!」
という軍隊出撃シーンの台詞。 どこぞやに喧嘩を売っているのかのような台詞です。
まぁ、その出撃した兵隊もほとんど死ぬんですけれど。
とはいえ、ネット上での人気を見ると、ストーリー性に惚れ込んだ人よりも、キャラクターに惚れ込んでしまった人のほうが圧倒的に多いので、敢えてキャラクター等には触れないことにします。 「テニスの王子様」並。
相変わらず、前置きばかりが長くなって、あんまり内容に触れられなかったけれど、かなり面白いことは確か。
「デビチル」なんて子供向けだろ! というヘビーな女神転生ファンから、
20歳になってもボンボン愛好派、子供のコロコロを覗き見る中高年サラリーマンまでかなり広い範囲にお勧めの漫画です。
アニメ大好きです。 あの和やかなストーリーが良い。 特にサラマンダーとか可愛いよね。 とか言う人にはお勧めできません。 瞬殺だもん。
最後に注意。 この漫画はカードゲームとのタイアップも兼ねているので、普通のコミックスと同じ大きさ・厚さなのに、500円近くします。
それがいやなら、古本屋で大人しく買うか、同梱されたカードを150円くらいで売りさばくか何かしましょう。
あとは、ボンボンを立ち読むとかね。