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鉄道模型おきらく研究室:レイアウトと列車のページ

by gyan 様
2007/08/26ご投稿

トレインスコープTC-9による前面眺望

株式会社アールエフ社製のトレインスコープTC-9を使って前面眺望を楽しめるようにしました。

TOMIXにも車載カメラシステムがありますが、TC-9は別途用意する車両にハンダ付けする必要があるものの、比較的安価(私の購入価格は受信機付きで\12,800円)で、インターネットで注文を受け付けている店もあります。私のレイアウトではR103のTOMIXミニカーブレールを使っているところもありますので、一般的なサイズのNゲージ車両とは違う車両に載せることを試みました。

以下、YouTubeにアップしている動画からいくつか画像をピックアップして説明します。
TC-9の概要

TC-9本体の写真です。左から、カメラ部(無線送信用アンテナ線も出ている)、本体(車両の集電板に接続するケーブルが出ている)、バッテリー(1.2V, 80mAhのNi-cd電池)から成っています。車両に約5V以上を与えると、バッテリーに充電しながら映像を送信し、それ以下の電圧の場合は逆にバッテリーから給電できる場合にその電気を使って映像を送信する仕組みになっています。バッテリーは、長期間使用しない時は外してくださいとのことで、取り外し可能なように本体とはコネクタ経由で繋がっています。
Bトレインショーティー車両への組み込みの試み(失敗)

R103通過可能車両としてまず目を付けたのは、Bトレインショーティー(京阪1900系)でした。TC-9の各部をすべて1両に収めるのは無理なので、
●先頭車にカメラ部を入れる。その際、Bトレ内側の、部品間を止めるための突起などを取り去らないと入らない。
●カメラ部と本体の間のケーブルを切断して延長し、2両目に本体とバッテリーを入れた。かなり強引な詰め込みになった。集電用の台車は、KATOのBトレ用動力のモーター等を取り外して使用した。

しかし、この方法では以下の問題があり、結局断念しました。

(1)集電の安定性に問題がある。
Bトレ用動力は白いカバーの内側にある細い突起で集電板を上から押さえつけることで安定性を稼いでいます。今回はそれをモーターごと取り去ったため、台車と集電板の間の通電の安定を欠いてしまいました。
(2)走行の安定性に問題がある。
TC-9の各部を収めた車両に動力車を使うスペースの余裕が無いため、TC-9を組み込んだ2両を後ろから別の動力車で押す形になります。1両目と2両目の間のケーブル自体の力によって1両目が浮いたり不安定になりやすいです。
(3)バッテリーに接続しているケーブルが断線した。
後日になりますが、2両目に無理して詰め込んだ影響で、バッテリーの根元部分のケーブルが断線するトラブルが起こりました。
TOMIX キハ120への組み込み

上述の理由でBトレは無理ということで、集電が安定して行えてR103を通れる車両が無いか検討したところ、理想に近いと思われる車両が手元にありました。TOMIXのキハ120です。

キハ120の動力台車にTC-9を載せると右のような感じになります。残念ながらカメラ部の側のライトユニットは取り外す必要があります。ちなみに、カメラ部と本体の間の緑色の物は、KATOのBトレ用2軸動力に乗っているコンデンサーで、映像送信の安定性向上を狙ったものですが、効果は無かったようです。
実はキハ120では車体の高さが足りず、そのままでは内部に納まりません。車体の当たる部分を切り取った状態です。
目隠しのため、ライトユニットを囲っていた四角い部品と、GMのクーラー3個を使ってフタをしました。但し、後日、カメラの位置を下げるために動力台車を1mmくらい削ったので、ひょっとするとクーラーだけで隠せたかもしれません。

ちなみに窓部分の目隠しは、裏からマスキングテープを貼っただけの手抜きです。
前面の加工の状況です。
カメラの位置は下げる前のものですが、ちょうど貫通扉の透明窓の上端あたりに来てしまう(見にくくてすみません)ため、その上の黒色部分を取り去る必要がありました。
走りはじめ、特に電圧が5Vすれすれだと、右のように映像が乱れたりする場合があります。電圧を上げたり、しばらく走行してバッテリーに充電されると安定してきます。
また、車両と受信機との間を手でさえぎったりしてもノイズが乗ることがあります。実は受信機をレイアウトの「下」に置いているのですが、それも画質に影響しているかもしれません。

実際に走らせてみて感じるのですが、5Vでの車両の速度は、外から見ているイメージよりも速く感じます。スケールスピードというものを改めて考えさせられます。

裏技としては、バッテリーを取りはずしてNi-cd電池用充電器で充電してしまうことも考えられます。フル充電でおよそ10分強くらい持つようです。
個人的に気に入っている場所の1つ、うの駅の通過風景です。
EF65-500(あさかぜ)とのすれちがい。光量不足で見にくいですが・・・。奥の留置線に新幹線0系も見えています。
次に、先頭ではなく途中の車両から前方を見ているイメージをつくってみました。
このためには、妻面に窓がある車両がよい→103系など→そういえば、マイクロエースが岡山色を出していたな、ということで購入しました。中にTOMYTECの人形を置き、室内灯無しでは暗かったので(これはこれで日の明るい午後の郊外電車の雰囲気があるのですが)室内灯を付けました。白色のものが欲しかったのですが当時専用のもの(G0004)が入手難だったため、TOMIXのものを使用しています。(こんなところに「互換」があるのもなんとも・・・)実は室内灯をつけると大人の立っている人形は頭が当たってしまうので斜めに接着していたりします。また、マイクロエースの103系は内部の吊革の表現があるのが特色で、実はこれを写しこむためにキハ120の動力台車を1mm削ったのですが、一応見える位置になったようですが室内灯が明るすぎてつぶれてしまっています。
S字カーブでは一瞬、2両前の車両が見えます。
最後に、R103軌道の例です。ここも光量不足で、静止画として切り出すと訳が分からないところが多いのが残念です。動画のほうを見ていただければ感じられると思いますが、さすがにR103ともなると、カーブの先が見えず、カーブの内側は死角になるところがあるように思います。



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