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鉄道模型おきらく研究室:レイアウトと列車のページ

機関車データベース '03/07/19新設,03/10/25更新 ,03/11/02更新

手持の機関車の牽引定数と低速性能を測定しました.ご参考になれば幸いです.
(’03/10/25 9600の牽引力データを前進のみの値から,前後進の平均値に変更したうえで,EF66-100とEF58のデータを追加し,さらに最小通過半径も評価項目にしました)
(’03/11/2 牽引力の計算ミスが判明し,訂正.機関車の勾配抵抗分が考慮されていませんでした)
(’03/11/9 画像を追加しました)


0)供試験車輌

下記の15両を試験しました.
表1 供試車輌一覧
型式
画像
メーカー
KはKATO、
TはTOMIX、
MはMicroAce、
Wはワールド工芸を表します
C11 レイアウト上のC11 K
C55 レイアウト上のC55 W
C56 レイアウト上のC56 M
79618 レイアウト上の9600 M
4110 レイアウト上の4110 M
EF58 レイアウト上のEF58 K
EF63 レイアウト上のEF63 T
EF65 レイアウト上のEF65-500 K
EF66-100 レイアウト上のEF66-100 T
EF200 レイアウト上のEF200 K
EF81 レイアウト上のEF81 K
DD51 レイアウト上のDD51 K
DD54 レイアウト上のDD54 T
DE10 レイアウト上のDE10 K
DF200 レイアウト上のDF200 K


牽引力  


機関車が,10g車両(だいたいワム80000がこれに相当します)を何両牽引できるかで表してあります.なお、客車(集電装置なし)1両は牽引定数3両に相当します.ですから,牽引定数30両だと,客車(室内灯なし)を約10両牽引できます(詳しくはこちらをご覧下さい).

測定結果を図1に示します.この図中には,牽引力を大雑把に表すためにの数でランクを表してあります.換算20両超が★★★,20両未満10両超が★★,10両未満がとしました.なお,ゴムタイヤの経時変化や磨耗・実験誤差などで牽引力が変りますし,ロットごとのバラツキや固体差などがありますので,あくまで参考データとしてお考え下さい.なお,ワールド工芸のC55だけがキット組品です.メーカー完成品よりも走行性能が著しく劣る可能性があることもご承知下さい.

5%勾配上R24における牽引力

図1 牽引力の比較
KはKATO、TはTOMIX、MはMicroAce、Wはワールド工芸を表します.
牽引定数30両だと,客車(室内灯なし)を約10両牽引できます.



小型機は牽引力があまりないようです.大型機でありながら下位の4110はゴム車輪がないため,C55はテンダードライブであるためだと思います.C55は牽引力が-1.3両(換算),つまり単機でも5%勾配R243を通過できい結果でした.なお,C55はワールド工芸のテンダードライブ第1号ですが,その後,牽引力増大の工夫がされているそうです.



低速性能


起動時の速度の結果です(測定法の詳細はこちらをご覧ください).
この図中には低速性能を大雑把に表すためにの数でランクを表してあります.起動速度(実物換算)15km/h未満が★★★,20km/h未満15km/h以上が★★,20km/h以上がです.

低速性能のグラフ
図2  低速性能の比較

KはKATO、TはTOMIX、MはMicroAce、Wはワールド工芸を表します.


最小通過半径 

243Rと280Rでの試験結果です.○は通過,×は不通過を表します.
243Rが通過できると★★★,243Rは不通過で280R通過なら★★,280Rが不通過ならで評価しました.
型式
280R
243R
低速性能
EF66-100(T)
★★★
9600(M)
★★★
EF65(K)
★★★
EF200(K)
★★★
C56(M)
★★★
DD51(K)
★★★
EF63(T)
★★★
EF81(K)
★★★
DD54(T)
★★★
DF200(K)
★★★
DE10(K)
★★★
C11(K)
★★★
EF58(K)
×
★★
4110(M)
×
★★
C55(W)
×
×



まとめ  


上記の結果をの数でまとめてみました.

型式
画像
メーカー
牽引力
低速性能
最小通過半径
合計
EF66-100 レイアウト上のEF66-100 T ★★★ ★★★ ★★★ ★★★★★★★★★
EF58 レイアウト上のEF58 K ★★★ ★★★ ★★ ★★★★★★★★
9600 レイアウト上の9600 M ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
EF65 レイアウト上のEF65-500 K ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
EF200 レイアウト上のEF200 K ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
C56 レイアウト上のC56 M ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
DD51 レイアウト上のDD51 K ★★★ ★★★ ★★★★★★★
EF63 レイアウト上のEF63 T ★★ ★★★ ★★★★★★★
EF81 レイアウト上のEF81 K ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
DD54 レイアウト上のDD54 T ★★★ ★★★ ★★★★★★★
DF200 レイアウト上のDF200 K ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
DE10 レイアウト上のDE10 K ★★ ★★ ★★★ ★★★★★★★
C11 レイアウト上のC11 K ★★ ★★★ ★★★★★★
4110 レイアウト上の4110 M ★★ ★★ ★★★★★
C55 レイアウト上のC55 W
★★


EF66-100(T)が高次元でバランスしていました.稼働率が高いのはそのせいでしょうか.

なお,合計の★の数は半分洒落だとお考え下さい.レイアウトや運転パターンによって,牽引力か低速性能,最小通過半径のどれかを重視することになるからです.たとえば,はいでのレイアウトのような平坦なレイアウトなら,牽引力を重視する必要はありませんが,急勾配を要するレイアウトでは牽引力がないとお話になりませんでしょう.また,はいでのような手放し運転派には低速性能はさほど重要ではありませんが,スイッチバックを備えるレイアウトでは発進・停止が避けられないので,低速性能は重要でしょう.また,R350以上の半径しかないレイアウトでは最小通過半径は重要ではありませんが,はいでのレイアウトのようにR243があるレイアウトでは重要です(合計で第2位のEF58でもはいでのレイアウトには適しませんでした).ですから,あなたのレイアウト・運転パターンに見合った項目を重視してくださいね.

繰り返しになりますが,ゴムタイヤの経時変化や磨耗・実験誤差などで牽引力が変りますし,ロットごとのバラツキや固体差などがありますので,あくまで参考データとしてお考え下さい.また,ワールド工芸のC55ははいでによるキット組立品ですので,メーカー完成品よりも性能が劣る可能性が多分にあります.



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