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―― 特別顧問「平和の使者」 ――

統一地球圏連合政府の主席に全会一致で望まれながらも、その地位を固辞したラクス。
友人でもあり、代わりとして主席の地位についたカガリは彼女に、彼女への支持の大きさ、自分の感謝の気持ち、今迄の活躍、平和の歌姫としてのカリスマを考え、どうにかして彼女に報いたいと思う。

カガリはプラントのFAITH権限に目をつけ、それを統一政府で活かせないかと考える。

そして「平和の使者」構想が発案される。

これは統一地球圏連合政府の特別顧問というべき地位である。
また特別顧問は独立した軍部隊を持ち、かつ自由行動が許される。

連合政府議会への議席確保(本来は各国の代表・閣僚が参加) 政府という動きの鈍い組織のなかで、主席の一存で活動ができ、また特別予算を組み、その予算の運営は特別顧問に一任。
制度上、特別顧問は主席の下に置かれ管理されるが、カガリ発案の時点でこれを制御しうる強制力は事実上なかった。
オーブ独立部隊を特別顧問の指揮下へ編入し、その部隊は新たに「ピースガーディアン」と呼ばれることになる。
統一連合政府のもとにありながら、指揮権は特別顧問にある独立軍部隊の誕生であった。

当然、この初代顧問にはラクス=クラインが就任した。
公職でありながら、ある意味一般人のままであり権限は主席以外に強制力をもち、独立部隊を持つ。

武力と権力を一心に集めるような地位であったが、その地位につくのが平和のシンボル「ラクス=クライン」ということ、また世界はやっとのことで統一を果たした直後でもあるため(時期的に、統一連合政府樹立直後。大西洋連合反乱前)、カガリの提案は賛成多数で可決。
ラクスもその構想を受け入れ、平和へと尽力することになる。

カガリが信頼し理想を説くラクスに、無制限の権力を与えた瞬間だった。