かつて、戦争がありました。
遺伝子操作を受けて生まれたコーディネーターと、自然に生まれたナチュラルとの間の抗争に端を発した戦争は、
世界中の国々を巻き込み、休戦を挟みながら、ようやく4年前に、オーブ連合首長国主導の元に、終結しました。
オーブの代表、カガリ・ユラ・アスハ様は、史上初の統一地球圏連合政府の主席になり、弟のキラ様、
キラ様の奥方でカガリ様の親友でもあるラクス・クライン様と、世界をお治めになり、人類史上初の恒久平和を完成させたのでした。
今の世の中に不満を持つ人は殆どいません。
皆、にこやかに笑いながら過ごしています。
ちょっとムシャクシャしても、ラクス様の歌声を聞けば、幸せな気分になれます。
ときどき、街中でこの「世界はおかしい」と叫ぶ人を見かけますが、すぐにSPの方が連れ去って行きます。
何でも、精神を患った可哀相な人なんだそうです。
世界は平和でした。
カガリ様の統治の元、人々は皆幸せでした。
私もそう信じていました。
あの日、あの人に出会うまでは………
シン・アスカ
「父さん、母さん、マユ、ステラ、ルナ、レイ、ハイネ、ミネルバのみんな………。オレは、オレは、帰ってきたぞ………」
何の疑問も持たなかった、私の平凡な生活は、あの日、終わりを迎えました。
※タイトルをクリックして中にお入りください。
SINCE: 2005/10/04