ギャラクシーフォース２（各機種）
●Arcade
このゲームのデラックス筺体は、デラックス狂態と呼ぶにふさわしい
程の豪快さで、とてもゲーセンでやり込めるような状態じゃなかった
と思います。しかしその洗練された世界観と音楽に、もっとやりてぇ
と思っていた人は多かったんじゃないかなぁと思います。
私もその一人で、基板を始める目的の１つでした。
しかしその基板は意外な形で手に入りました。
雑誌の懸賞
その雑誌では、セガの体感ゲームの基板を懸賞賞品にし、欲しい人は
原稿用紙１枚ぐらいの論文を書け、というものでした。
すぐさまギャラクシーフォース２に応募した私は、数カ月後のんきに
富士山にキャンプに行ってて、帰ってきた自宅にモノが到着していた
時にはうれしかったですよそりゃあもう。あきらめてましたから。
「すわ、応募者俺一人？」とか言いながら。。。
この基板は、アフターバーナーから進化した板で、なんとスクロール
画面を全く持っていません。
３Ｄ描画は全てスプライトで起こすというものすごーーーく力業な板
で、こんなん大好きなんですよ。なんかむちゃくちゃな理論を大真面
目にやってるというのが。
基板に並ぶおびただしい数のオブジェクトROMを見るにつけ、力業やなぁ
と。。。
ギャラクシーフォース１、２とパワードリフトしか出てないのが非常
に残念！
またROMのせいか知りませんが、このゲーム、ものすごく電気を食います。
7Aじゃあ足りませんので今から買う人は要注意です。
さて、ゲームの中身の話もしましょうか。
このゲームは、非常にかっこいいゲームです。
宇宙戦争をスペースオペラと言い張ったスターウォーズに通じる雰囲気
がありますね。なんつーか、情熱と冷静の間というか。。。
これをより激しくしたらアフターバーナーやアパッチ３になり、より上品
でストイックにしたらスターブレードになるという中間のバランスです。
自分的には正にツボで、ＢＧＭも素晴らしくもうサイコーな訳です。
バランス的にはぬるめで、どんなプレイをしても一定時間以上は楽しめる
作りになっています。
この辺り、大金500円もはたいて恥ずかしい筺体に乗ったプレイヤーが、
一瞬にして降ろされることがないように、との配慮だと思います。
かといって簡単ではなく、要所を詰めていかないと最終面かその前あたり
で必ず終わるようにできていて、うまいなぁと思います。
このゲームは様々なハードに移植されました。
それらについても語りましょう。
●SEGA MasterSystem
セガMk-�靴粒こ鞍任任后�
これは確か大学の卒業旅行のイギリスで買いました。
これを店先で見つけた時は体が震えましたね。今ほど通販が簡単じゃ
ない時代で。
ゲームの作りは、Mk-�靴離好撻魯蠅里茲Δ縫好�リーン描き替えで迫る
障害物をかわす形です。
ひょっとしたら自機はスプライトだったかも（うろ覚え）
ゲームとしては、実はかなり面白い部類です。
スペハリのように避けているはずなのにかすって死んでいるということ
もなく、自機の移動もスムーズで心地よく、洞窟内部の表現もかなり
頑張っている。
洞窟の曲がり加減、曲がりすぎると内側にぶつかる、という感覚は、かなり
アーケード版に近いと思います。
難易度調整もうまくいっている。
コンティニューして1面1面クリアしていくと誰でも楽しめて、一気に全面
クリアを狙うとかなり難しい、とうい難易度です。
ロックオンミサイルが連射できるようになっており、爽快感があります。
アーケードとは全く別物なんですが、、、
一応炎面のコロナや1面の大型戦艦なども再現しており感動的です。
そして特筆すべきは音！
FM音源でかなりアーケードの雰囲気を出すことに成功しており、大満足！
宇宙面のBGMが１ループするまで聞けるのは、MasterSystem版のみ！
おかげで宇宙面が一番長くて難易度が高いんですが。。。
アーケード版とは別物ですが、かなり遊べる本作。可能な方はぜひ体験して
みてください。
●MegaDrive
メガドライブ版もかなりいいです。
地形の表現はラスタスクロール＋色替えという昔のドライブゲーム方式で、
洞窟内部などは真四角のパイプの中を進んで行く感じです。
障害物はスプライトで描いています。
圧倒的に少ないスプライトで、実にうまくアーケードの雰囲気を再現して
いて感動的です。
炎面の２本交差するコロナだとか、非常に印象的なシーンを全て再現して
いるのはすごい。空面の洞窟内部にいる全身のパーツが１個１個壊れる
アイアンスネークとか、滝面の洞窟内部に生えているアリゼマなどなど、
やるな、とうなってしまいます。
加えて、曲がいいこと！
ステレオヘッドフォンで聴くとアーケードをも凌駕する？ とまでは言い
ませんが、かなりイイ！
ゲームバランスも最終面で必ず終了するようなバランスで、お見事！
非のうちどころのない移植です。
しかし、ボスを倒した時のボーナスの燃料増加ですが、300から100と
かなり幅があると感じるのは気のせい？
300が出るとかなり楽。でも条件が分からない。。。
しかし、この素晴らしい移植って、セガじゃなくて、ＣＲＩって別の
メーカーなんやなぁ。。。
●Saturn
問題のサターン版です。
画面も音もメガド版から圧倒的進化。アーケードにかなり近づきました。
画面の色数なんかアーケードと全く一緒！！！ などと当時は思った
ものです。
でも何かが違う。
その何かを探す為にアーケード版と並べて起動しましたよ。
愕然としましたね。
この色数の差はなんでしょう！
あの綺麗に見えたサターン版も、アーケード版に比べると全然色が足りない
のです。これにはびっくり！
でもまぁそんなことは些細なことです。 問題は次です。
ゲーム性が全然違うんですよ。
サターン版は、異常にステアリングがオーバーステアで、コーナーなんか
曲がり切れません。減速しないとだめなんですよ。
アーケード版はアナログスティックなんですが、目一杯切ったらどんな
コーナーでも内側の壁にこすってしまうぐらい曲がれるんです。
減速する場所はほぼありません。
MasterSystem版もメガド版も同じ調整ですが、サターン版だけ違います。
ここが大きな違いです。
もちろんセガはわざとそういう調整にしたのでしょう。
終始最高速で突っ走るものだったら、スロットルの意味がないですしね。
家庭用に持ってくるにはうまい調整です。
でも違和感ありまくりで。。。
どうもサターン版にはなじめませんでした。
そして、ここからが私が本当に言いたいことなんですが、、、
メガド版よりサターン版の方が明らかに本物に近いってことは分かってる
んですよ。 画面も音も。
でもなぜかサターン版ではあら捜しばっかりしてしまうんですよねぇ。
ここがアーケードと違う！とか。
それに引き換えメガド版は、アーケードと違う部分を脳内で補完して、
「ここなんてそっくりやん」とか「がんばってるやん」となるんですよ。
なぜでしょうねぇ。だめな子ほどかわいいってやつですか？
いえいえ、きっと脳内で補完した部分というのは、アーケードの幻想で
あって、サターン版よりも、へたしたらアーケード版よりも美しい
幻想であるからでしょう。
完全に近い移植は非難され、完全には程遠いけど頑張ってる移植は認め
られる。人生と一緒？ 難しい世の中です。
単に私がひねくれてるだけですか？ そうですか。。。
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